伝説の蒸気機関車「フライング・スコッツマン」復活 走る英国の至宝に全英興奮

「きかんしゃトーマス」か、「銀河鉄道999」か。

» 2016年02月29日 17時50分 公開
[Glycineねとらぼ]

 世界で最も有名な蒸気機関車として知られる「フライング・スコッツマン」が、2月25日、10年の歳月を掛けて復活した雄姿をお披露目し、全英の興奮を一身に集めています。

ヨークに到着する「フライング・スコッツマン」 群衆が待ち受けるヨーク駅に到着する雄姿(画像はイギリス国立鉄道博物館ブログより)

 フライング・スコッツマン公式Webサイトによると、このフライング・スコッツマンは1923年製造。当時ロンドン‐エジンバラ間を8時間で結んでいました。

1928年当時のフライング・スコッツマン 88年前、キングス・クロス駅にて(画像はフライング・スコッツマン公式サイトより)

 第二次世界大戦後、蒸気機関車時代の終息に伴い国鉄を引退したフライング・スコッツマンは、米国実業家の手に渡りアメリカで第2の人生を踏み出しましたが、その後再び英国に買い戻され、2004年に英国立鉄道博物館の所有となっていました。

 英産業遺産の至宝の存続は、国民から幅広い支持を受け、2006年から420万ポンド(約6億6000万円)を投じた大規模な復元プロジェクトが開始。1960年代初頭の引退時と同じ濃い緑色に塗装され、車体番号60103で復活しました。

復元中のフライング・スコッツマン 2015年、ワークショップで最後の仕上げ(画像はフライング・スコッツマン公式サイトより)

 ロンドン・キングスクロス駅から北部ヨークへの5時間の旅には、297人が乗車。駅のプラットフォームはもちろん、走る英国の至宝を一目見ようと大勢の見物客が線路脇にも詰めかけ、国を挙げての大にぎわいに。英国で鉄道事業を展開するヴァージン・グループ会長、リチャード・ブランソンさんも、歴史的瞬間に立ち会う喜びのツイートを投稿しています。

 Twitter上ではハッシュタグ「#FlyingScotsman」で盛り上がっているフライング・スコッツマン。どのツイートからもアツい興奮が伝わってきます。

田園を走る「フライング・スコッツマン」 田園を走る「フライング・スコッツマン」(画像はイギリス国立鉄道博物館ブログより)

 英国の線路上最古の現役機関車として記録を更新し、生きた展示物として新たな世代のファンを魅了し続けるフライング・スコッツマン。これからどんなロマンを見せてくれるのでしょうか。

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