ニュース
» 2017年01月30日 17時03分 公開

建築専門誌が異例の「猫のための家」特集、売り上げが倍増&プレミア化する事態に 編集部の企画意図は

建築に興味を持てそう。

[Kikkaねとらぼ]

 建築の専門雑誌「建築知識 1月号」が猫のための家づくりを特集したところ、大きな注目を集めて売り切れが続出。なぜバリバリの建築専門誌が「猫」にスポットライトを当てたのか、販売元・編集部を取材しました。


建築知識 建築知識1月号

 普段は「魅力的な庭がほしい」「外観に表情をつくりたい」など、建築を専門とする人に向けた情報を発信している「建築知識」。しかし2017年1月号を見てみると目次に並ぶのは「猫にも人にも快適なリビングにする」「猫のステージ」「これだけは必要! 猫グッズ」など猫の話題です。


建築知識 目次に並ぶ「猫」「猫」「猫」

 本文中でも「通常時」「伸びた際」「爪で壁をカリカリした際」「丸まった際」といった猫のサイズが記されていたり、猫はどれくらい跳躍できるのかが品種別にまとめられていたりと、猫専門誌顔負けの内容が続きます。一方で「人と猫も大満足のキャットウォーク」といった建築らしいページもしっかりとあり、建築業界の人が読んでも、猫好きが読んでも楽しめる内容となっています。なぜ猫と住宅の特集に踏み切ったのか「建築知識」編集長にお話を伺いました。


建築知識 人も猫も大満足のキャットウォーク

猫ファーストな住宅こそが、家族にとって心地よい住宅

――普段は建築の専門誌としてお堅い内容を取り上げている「建築知識」ですが、なぜ1月号は「猫」を取り上げたのでしょうか

編集長:「半外飼い」から「完全室内飼い」へと、猫にとっての生活環境が近年変化しつつあります。伝染病や交通事故など問題もあり、獣医師も完全室内飼育を推奨しているのですが、猫にとっても暮らしの場となる室内を「猫のためにどのようにつくるか」については建築の業界でも真面目に議論されていなかったと思います。一般的に住宅の設計では、一番長時間家の中にいる方の要望をくみ取れると満足度の高い住宅になります。であれば、生涯を通じて家のなかだけで生活する猫のキモチを優先した猫ファーストな住宅をつくれば、ともに暮らす家族にとっても居心地のよい住宅になるはずと考え、この特集を企画しました。

――なるほど、めちゃくちゃよく考えられた企画だったのですね。編集部でも猫を飼っている方はいらっしゃいますか

編集長:私自身もロシアンブルーのメスと暮らしており、お布団の上でおしっこをする、夜中に大暴れをするなどの問題行動と住環境の関係を痛感しております。


建築知識 編集長さんの愛猫ちゃん、かわいいのぉ

――あまりの人気に売り切れているという情報も目にしたのですが、普段と比べての売り上げや反響はいかがでしょうか

編集長:ありがたいことにいつもの倍くらいの売れ行きです。ネット書店は全て完売、大手書店でも完売店が多数出ました。ずっと在庫がなくお求めになりたい方には本当にご迷惑をおかけしております。とはいえ雑誌の宿命上、次の号(猫特集は1月号なので2月号)が出ると少しは返品がございましたので、それの再出荷にむけての準備をしているところです。近々ネット書店でも、近所の書店でも購入が可能になるかと思います。

――おぉー! プレミアがついているなんていう情報もありましたからそれはうれしいですね。誌面では猫についてかなり細かくまとめられていますが、いろんな専門家の協力で成立した企画だったのでしょうか

編集長:弊社はもともとは建築専門の出版社なのですが、近年は「世界で一番美しい猫の図鑑」「ネコの看取りガイド」「ネコのキモチ解剖図鑑」など多数の猫関連書籍を出しておりまして、獣医師や猫の行動学者の方との面識がございました。今回の執筆陣の1人、哺乳類動物学者の今泉忠明(ねこの博物館館長)さんには「世界の美しい野生猫」という書籍でも監修をしていただいております。そのほかの執筆陣は、猫と暮らす家づくりを専門とする建築家(金巻とも子さん、廣瀬慶二さんほか)となっております。


建築知識 猫モジュールについて

――1月号に関しては「建築」に興味のない「猫好き」のハートも射止めたのではないかと感じたのですが、最初からそうした狙いはありましたか

編集長:まったくありませんでした。既存の読者である建築関係者に対して「いつもとは違う新鮮な企画を」というつもりで編集作業を進めておりましたので、社内でも歴史的に売れない号になるかもという危惧(きぐ)のほうが大きかったと思います。私も正直売れるとは思っていなかったのですが、実際にはこのような取材を受けるほどの反響をいただいたのですから、分からないものですね。

――購買層もいつもとは違いますか

編集長:某大手書店の売り上げデータは男女・年齢などの属性が把握できるようになっていて、それによると、いつもの号は購読者の75〜80%が男性なのですが、この特集は50%が女性でした。ですので、通常購入されたことのない猫好きの方々に支持をいただいたのだと考えております。感謝申し上げます。


建築知識 猫モジュールを設計寸法に反映しよう

――今後もこうした「動物と建築の特集」などを検討されていますでしょうか

編集長:これだけ反響があると検討しないわけにはいかないですね。


 戦前に創刊後、一度の休止を経て来年で創刊60周年を迎える雑誌「建築知識」。今回は「猫」でしたが、今後はどのような企画が出てくるのか楽しみですね。意外な特集をきっかけに「建築」に目覚める人が出てくるかもしれません。

画像提供:「建築知識」編集部

(Kikka)

関連キーワード

| 建築 | 住宅 | 完売・売り切れ | 雑誌 | 設計


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2402/21/news020.jpg 2歳娘、帝王切開で入院するママの前では強がっていたが…… 離れてから号泣する姿に「いじらしくて可愛くて朝から泣いた」
  2. /nl/articles/2402/21/news017.jpg 庭にアジサイがあるなら知っておくべき!? 春になる前に急いでやりたい“大きな花を咲かせる”お手入れ術に反響続々
  3. /nl/articles/2402/21/news117.jpg えっ闇? マシン・ガン・ケリー、“スピリチュアルな目的”の新タトゥーに衝撃走る 「次のレベルに行った」「クソ気持ち悪い」と賛否
  4. /nl/articles/2402/21/news084.jpg 米セレブの18歳娘、“整形し過ぎ”指摘に強気の回答「美しいのは生まれつき」 露出増加&黒人化を心配する声も
  5. /nl/articles/2402/19/news013.jpg 【今日の計算】「1−2+3−4+5−6+7−8+9」を計算せよ
  6. /nl/articles/2402/21/news037.jpg 「雪見だいふくの天使」と話題の5歳女の子、父への“お伺い”が350万再生突破! あまりにかわいいやりとりにキュンが止まらない
  7. /nl/articles/2402/19/news025.jpg 「生後0カ月。もうクソデカい」 大型猫の赤ちゃん時代に「顔は子猫だけどサイズがすごい」「可愛いが大きすぎます」
  8. /nl/articles/2402/20/news096.jpg 「ピザハット・マルゲリータ」が1990円→590円に ピザハットが奇跡の4日間を開催
  9. /nl/articles/2402/16/news130.jpg 愛情いっぱいに育てた預かり子猫との最後の夜…… 「忘れて」と繰り返す親心に「涙止まりません」「幸せを願っての言葉」
  10. /nl/articles/2402/21/news012.jpg 大好きな兄が2階にいってすねちゃった猫、ママが励ますけれど…… 一歩踏み出せない乙女な姿が「なんでこんなにかわいいの!?」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  2. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  3. 宿題する8歳娘と、邪魔しつづける猫を1年記録したら…… 490万再生の愛がつまったやりとりに「最強の名コンビ」
  4. 真田広之の俳優息子、母の手塚理美がエール「彼なりに頑張ってる」 両親ゆずりのルックスに「イケメン」「男前」の声
  5. 野生の鯉を稚魚から育て4年後、判明した事実に飼い主「僕は今まで何を…」 激変した姿に「爆笑してしまいました」
  6. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  7. 食用でもらった車エビ、4歳息子に「育てたい」と懇願され…… 水槽で飼育した貴重な記録に「可愛い姿見せてくれてありがとう」
  8. 2歳娘とパパ、愛と平和しかないやりとりに「100億年分のストレスが消滅した」 涙が出るほど幸せな会話に称賛の声
  9. 3歳双子姉妹、17歳お姉ちゃんを修学旅行で見送ったら…… 寂しくて号泣する様子に「もらい泣きです」「愛されてますね」
  10. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「天までとどけ」長女役、芸能界の「負の連鎖」訴え 主演俳優の“お誘い”拒否し「他の演者やスタッフからも無視」「本当の事なんか誰も話さない」
  2. 田代まさし、南部虎弾さん通夜で“一団”に絡まれる騒動へ……にらみ合いの末に「ちょっと来い」「止めろよお前」
  3. 妊娠中の英俳優、授賞式での“金太郎”ドレスが賛否両論 「半裸の妊婦なんて見てられない」「ホットなママ」
  4. 「変わんないもん俺のと」 所ジョージ、ホンダ軽を超速カスタムで高級外車と“まったく同じ”外見に 「朝から楽しいよ」「完璧!」
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 「意識もうろう」「何も食べられない」 すい臓がんステージ4の森永卓郎、痩せた顔出しで“最悪の時期”告白 息子は「『死ぬ』が冗談に聞こえなかった」
  7. 授業参観の度に「かっこいい」と言われた父親が10年後…… 「時間止まってる?」と驚愕の声がやまない父子の姿が870万再生
  8. 65歳マドンナ、ワールドツアー中のダンスが“おばあちゃん”だと視聴者衝撃 「もうやめなよ」「こんなふうに終わりを迎えるなんて」
  9. 人気ブロガー医師が4年の闘病の末に42歳で逝去 夫が伝える「素敵な女性がいたということを皆様の心に残していただければ」
  10. 能登半島地震により海底が“隆起”→すさまじい様子を収めた写真に「自然の脅威を感じる」