「鳥との濃厚な接触は好ましくない」 オウム病で国内初の妊婦死亡例、厚労省を取材

野鳥との接し方なども聞きました。

» 2017年04月11日 15時04分 公開
[Kikkaねとらぼ]

 病鳥のふんなどを介して感染する「オウム病」を罹患(りかん)した妊婦の国内初の死亡例が確認されました。感染経路や野鳥との接触の危険性について、厚生労働省を取材しました。


オウム病 鳥にも人間にも感染する「オウム病」

 「オウム病」はインコやオウムといった鳥のふんなどを介して感染する、人獣共通感染症の一種。感染すると、突然の発熱や咳、頭痛といったインフルエンザに似た症状が出ると国立感染症研究所などが紹介しています。


オウム病 国立感染症研究所の注意喚起(公式サイトより)

 厚生労働省の担当者によると、研究を取りまとめている「日本医療研究開発機構」の研究者から3月上旬に、「オウム病に感染した妊婦が死亡」との情報提供があり、国内初となる妊婦の死亡例が確認されたとのこと。

advertisement

 オウム病自体は昔から知られているもので、妊婦以外の死亡例も報告されていますが、厚生労働省は「あらためて周産期医療に携わる関係者にもオウム病について注意喚起したい」と3月17日に日本医師会に事務連絡をしたといいます。

 なおオウム病と診断した場合は全ての医師に保健所への報告が義務付けられていて、1999年の感染症法施行から2017年4月10日までに間に388例が報告されているとのこと。ただし、2012年以降の報告例は一桁台に減少しているそうです。

 今回妊婦の死亡時期については、個人の特定につながる可能性があることから現段階では公表しない方針。妊婦が鳥を飼っていたのかは不明で、感染経路などについては、今後専門家が究明していく予定です。

 また4月10日には研究者から新たに、国内2例目となる妊婦の死亡例が報告されたといい、ネット上では「家にツバメが巣を作った場合はどうなるのか」など、野鳥との接触を不安視する声もみられています。これについて質問したところ、「一般的な感染経路は鳥が持つとされる病原体(クラミジア)とされている。野鳥における正確な保菌率については把握していないが、野鳥を含む鳥との濃厚な接触は好ましくない」としました。

 目の前を野鳥が通り過ぎた程度での感染は考えにくいとのことですが、もし鳥を飼育している場合などで、治りにくい咳やオウム病と思わしき症状が現れた際には、医師に鳥との接触状況についても相談してください。

advertisement

(Kikka)

関連キーワード

感染 | 妊娠 | 厚生労働省 | 注意喚起 | 症状

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/07/news042.jpg 「マジで天才」 無印良品から新発売の“350円文房具”に絶賛の声相次ぐ 「便利すぎる!」「これはいい」
  2. /nl/articles/2503/07/news174.jpg 「ウソやろ」 松屋の“530円丼”、衝撃的なビジュアルにネット騒然 「コレで良いんだよ丼」「開き直り感がすごい」
  3. /nl/articles/2503/06/news032.jpg ミス東大が、ルワンダの理容店で「おまかせ」と言ったら…… 衝撃ビフォアフが1000万表示「いかついいいい笑」「合成かと思った!!!」
  4. /nl/articles/2503/07/news043.jpg “小5年で170センチ”&“天然パーマ”の女性、33歳になると……? 「親を恨んだ」果てにたどり着いた“現在”に感動の声 「泣ける」「刺さった」
  5. /nl/articles/2503/06/news198.jpg 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシ、配布企業が謝罪…… ヤマト運輸が「配布中止」求めていた
  6. /nl/articles/2503/04/news040.jpg そうはならんやろ ヤマト運輸公式とLINEで遊んでいたら…… 突然訪れた“予想外の展開”に28万いいね
  7. /nl/articles/2503/07/news048.jpg 「騒がしい空」を1文字で表現したら……? 430万表示の“日本人なら読める文字”に悩む人続出 「1日考えた」「これはすごい」
  8. /nl/articles/2503/04/news027.jpg 壊れて捨てるしかないバケツをリメイクしたら…… 想像もつかない大変身が830万再生「想像力がすごい」【海外】
  9. /nl/articles/2503/06/news045.jpg 雨の夜、ひとりでさまよう子犬を発見→一時的な保護のつもりが…… 幼い息子の一言で決意「何回見ても泣きます」
  10. /nl/articles/2503/05/news190.jpg 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  2. 40代女性、デートに行くため“本気でメイク”したら…… 別人級の仕上がりに「すごいな」「めっちゃ乙女感出てる」
  3. 30年以上前の製品がかっこいい ソニーの小型ラジオのデザインが「すごい好き」「いまでも通用しそう」
  4. 幼くてかわいらしい兄妹が4年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”に「これはあかん」「よすぎて声出ました」
  5. 「早く買えば良かった」 無印の1490円“本格せいろ”が690万表示の反響 「ほぼ毎日使ってる」「まっっじでいい」と感動の声
  6. ごはん炊き忘れた父「いいこと閃いた!」→完成した弁当に爆笑「アンタすげぇよ!」 息子「意味ねぇことすんなよ」
  7. 使わなくなった折りたたみ傘→切って縫うだけで…… 驚きのアイテムに変身「こうすればよかったのか!」「見事」【海外】
  8. 高3女子「進学を機にイメチェンしたい」→美容師に依頼すると…… 仕上がりが「すげえええ」「鳥肌立ちました」と1000万再生
  9. とんでもない量の糸をくれた先輩→ママがお返しに作ったのは…… 完成した“かわいいアイテム”に「絶対喜ばれるやつ!」
  10. 「洗濯機が壊れた!」→修理を頼む前によくよく調べてみると…… 「えぇ~」“まさかの原因”が200万表示「何度もやりました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に