“最高”の次期新幹線車両「N700S」、シンボルマーク決まる(1/2 ページ)
2020年度に営業開始予定。(画像17枚)
東海旅客鉄道(JR東海)は3月7日、2020年度の営業開始を予定する東海道新幹線の新型車両「N700S」のシンボルマークを決定したと発表。3月20日から確認試験車の走行試験を開始します。
N700Sは、現行のN700系シリーズの中で“最高”を示す「Supreme」の頭文字を冠した新型車両。シンボルマークもこの高級感や上質感を表現する、白地に金色の配色となりました。「S」の文字が先頭車両の形を模した伸びやかな曲線で描かれます。シンボルマークは奇数号車の両側へ2カ所、16両の1編成当たり全16カ所に配置されます。
N700Sは、安全性を高める「進化型ATC/ブレーキシステム」、信頼性を高める「新型台車振動検知システム」、床下機器の最適化と小型化や軽量化を実現する「新型駆動システム」などの新技術を中心に、さまざまな新幹線に適用可能な「標準車両」の実現が期待されます。床下機器の配置を最適化することで、16両編成の東海道山陽新幹線だけでなく、12両編成や8両編成にも、基本設計の変更なしに柔軟に対応できるようになります。
また先頭車両のデザインも少し変わります。N700Sは、環境性能の向上に寄与する「デュアルスプリームウィング形」と呼ばれる新たな形状を採用します。「エアロダブルウィング形」のN700Aから、双対の翼を広げたような2つのエッジが左右に追加された形。これによって、走行風を整流し、騒音、気圧波、振動、走行抵抗、最後尾車の動揺などをさらに低減できるとしています。
乗客向けの快適装備も向上します。まず、グリーン車にさらなる乗り心地の向上が期待できる「フルアクティブ制振制動装置」が備わります。従来車両に備えたダンパーの強さを変えて動揺を減衰する(揺れを抑える)「セミアクティブ制振」に対し、フルアクティブ制震は油圧ポンプで動揺と逆の力を発生させ、揺れを打ち消す仕組みです。普通客室車も「全座席にコンセント搭載」となります。通路側座席はひじ掛け部にコンセントが備わります。
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