「『いいね』が他人のTLに流れるのはいや」「謎の凍結を食らった!」←把握してる? 米Twitterのスタッフが答えてくれた(1/2 ページ)
Twitterの中の人!
日本のネット文化にすっかり根付いたSNS、Twitter。ちょっとした日記代わりとしての利用や、趣味分野のゆるいつながりを育む場としてだけでなく、災害時には公共機関の情報発信/収集ツールとしても活用されるなど、もはやインフラとして無くてはならない存在になった感があります。
とはいえサービス内容に全く不満がないわけではなく、「『いいね』が他人のTLに流れるのはいやだ」「謎の凍結を食らった!」といった声もよく聞かれます。そんな折、米Twitter本社の開発チームが来日したとの知らせが、Twitter Japanから届きました。ユーザーの声についてどのように考えているのか、Twitterのシニアプロダクトマネージャーであるウマング・ジャイプーリアさんに聞いてきました。
「TwitterもTwitterのユーザーも大好き」米Twitterスタッフインタビュー
―― Twitterのサンフランシスコ本社はどんな雰囲気ですか?
ウマング:Twitter Japanのオフィスよりずっと騒がしいですよ。日本の方たちはおとなしくお互いに尊重していますけど、もっと声が大きくて、いろいろと騒がしいです。それに建物が大きくて人も多いので、一度も会ったことがないひとにしょっちゅう出会います。5メートルほど離れたところで仕事をしていても、「あ、初めてだな」という人は結構います。
―― 逆に日本と共通している点は?
ウマング:同じだなと感じるのは全員がTwitterという製品が大好きで、Twitterのユーザーのことも大好きということです。ユーザーにとってTwitterをもっと良いものにしようという思いは同じです。
―― シニアプロダクトマネージャーとはどういったことをする役職なのですか?
ウマング:プロダクトマネージャーの仕事は、どんな製品を作っていくか定義していくことです。そのためには社内のいろんな人と話をしていきます。エンジニア、デザイナー、データサイエンティスト、マーケティング部門……そういう人たちと協力しながら、製品を定義し、世に送り出していきます。
―― 新機能を追加する際はどのようなプロセスで決めていくのですか?
ウマング:常にユーザーの声を聞きながら、ユーザーに一番価値のあるものを優先しています。ユーザー専門のリサーチチームがいて、彼らが直接ユーザーに対して、どうやってTwitterを使っているか、どんなニーズがあるのかというのを聞いています。そこから上がってきた情報を吟味して、どれをフィーチャーするか決めていきます。
実装する前にはABテスト(※)もかなり行って、本当にユーザーが求めているのかも調査します。出したらそれでおしまいということではなくて、継続的にモニタリングも続けます。データも収集するし、ユーザーのフィードバックも集めて、どのように受け止められているのかを繰り返し見ていきます。
※サービスをAとBの2パターンで提供し、ユーザーの反応を見てどちらの方が好ましいか判断するインターネットマーケティング手法
―― ユーザーへの聞き取りは具体的にはどのような方法が?
ウマング:ニーズを掴むためにはあらゆるツールを駆使します。定期的に利用データの統計を見たり、アンケートを行ったり、物理的に個々人のユーザーに意見を聞くこともします。
―― それでも新機能について否定的な意見が目立つことはありますよね。「重要な新着ツイート」が上に表示される機能には否定的な意見も少なくありませんでした。
ウマング:とはいえ、「オフ」にして昔の設定で使っているユーザーはほんの少数です。ほとんどのユーザーは重要なツイートが上にくるのを気に入っていると認識しています(編注:Twitterは2016年4月に「重要な新着ツイート」機能をオフにしているユーザーは全体の約2%と発表している)。
―― 最近追加された「ブックマーク」機能と「いいね」機能の違いについても教えてください。
ウマング:前回日本でリサーチを行った際、日本の方々は通信状態がよくないときに「後でこの動画/記事を見よう」と取っておきたいんだよねというニーズが分かりました。それをブックマークという形で反映しました。一方「いいね」はツイートを書いた人に対して「このツイート良かったよ」という気持ちを伝えるための機能です。
―― 日本のユーザーからは「『いいね』を他の人のTLに流さないで欲しい」という声がたくさん上がっています。なぜ流す仕様にしているのでしょうか。流さないようにすることはできないのでしょうか?
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