「かぼちゃの馬車騒動」スルガ銀行員の“ローン偽装”指示LINEを入手  黒幕は計画倒産詐欺師と銀行か(3/3 ページ)

» 2018年06月27日 12時40分 公開
[Kikkaねとらぼ]
前のページへ 1|2|3       

誰が「スルガスキーム」を考案したのか。そして消えた巨額の金

 独自調査を進めるうちに加藤弁護士は“スルガスキーム”がプロの計画倒産詐欺師によって生まれた事件ではないか、と考えるようになったといいます。

 「かぼちゃの馬車」のスマートデイズはそもそも、社長とは別に実質的経営者で自称“社主”のS氏という人物がおり、このS氏が過去にも計画倒産を繰り返してきたという情報があるからです。


スルガ銀行 スルガスキーム 不正融資 ガヤルド スマートデイズ スマートライフ かぼちゃの馬車 ゴールデンゲイン サクト スマートライフの実質的経営者だった社主、S氏の名刺(提供:加藤博太郎弁護士)

 加藤弁護士はこれまでにS氏が繰り返してきた手口と同じように、キックバックや中抜きをするためにS氏が設立した会社(通称:トンネル会社)に巨額の裏金が眠っていると考えている他、S氏と関係が深かったというスルガ銀行の横浜東口支店のF支店長についても、今後も詳しく調べていく方針とのことです。

 ねとらぼ編集部でもS氏の連絡先を入手し、接触を試みましたが、現在に至るまで連絡は取れていません。

 最後に加藤弁護士は「被害に遭ったオーナーのほとんどは年収700万円〜2000万円程度のサラリーマンや医師など。高給な故にサブリース保証がなくなったとしても、支払能力があると判断されてしまい、裁判所が破産を認められない可能性がある他、自宅を失うなどして家族に迷惑をかけられないなどの理由で破産できないオーナーが多いのも大きな問題。オーナーはみんな死ぬほどの思いをして返済に追われています」と語り、「“銀行のお墨付き”で安心して不動産投資をしたオーナーが多い一方、複数の行員がノルマ達成のために不正に関与していたのは明らか。スルガ銀行は訴訟に強いといわれていて、被害者オーナーに対しても『早く提訴すればいい』と強気な姿勢を崩していませんが、ひとつひとつ証拠を集め、スルガ銀行の悪事を世間がきちんと理解してもらえるようになればと考えています」と語りました。


スルガ銀行 スルガスキーム 不正融資 ガヤルド スマートデイズ スマートライフ かぼちゃの馬車 ゴールデンゲイン サクト 独自調査で事件の真相に迫る加藤博太郎弁護士(編集部撮影)

 スルガ銀行は5月15日に米山明広社長らが会見を開き、社内調査で多数の行員が書類の改竄(かいざん)を認識していた可能性が高いとの見解を示したうえで、「三者委員会」を設置することを発表しました(産経ニュースより)。一方で、通帳の改ざん(水増し)を行員が販売会社に指示したという点については、「存じ上げていない。第三者委員会に見てもらわないと分からない」と回答しています(日本経済新聞より)。

(Kikka)

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  2. 「地獄絵図」「えぐすぎやろ……」 静岡・焼津市の地下歩道が冠水 “信じられない光景”にネットあぜん
  3. 「なんで欲しいと思ったんですか?」 酔った勢いで購入 → 後日届いた“まさかの商品”に反響 「理性あったら買わないw」
  4. 友人にメダカと睡蓮をあげる→3年後に見に行くと…… 想像を超える“楽園”に「こんなに……!?」「めちゃくちゃ綺麗」
  5. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほどの変貌が379万表示「そこだけボッ!ってw」 半年後の現在について聞いた
  6. 「24時間テレビ」ラストスパートでのやす子へのわいせつ行為に非難 「胸触りにいってる」「気持ちが悪い」
  7. 「これ600円なの?」 大谷翔平が長く愛用しているデコピンの“おやつ入れ”、始球式で注目「おそろだった」「真美子さんが選んだのかな」
  8. 明石家さんま、69歳バースデー迎え長男から幸せ呼ぶ“輝かしいプレゼント” 同席した元妻・大竹しのぶは「最高の笑顔でした」
  9. 300円で購入した格安熱帯魚を、1年じっくり育てたら……宝石に化けた「価格に見合わない」激変に「ダイヤ感出て綺麗」「ラメがすごい」
  10. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
  2. 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
  3. 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
  4. 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  5. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  6. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  7. 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
  8. 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」