海外では通じない日本の常識? 日本がこんなに“マスク大国”になった理由(1/2 ページ)

いつからマスク着けるようになったんです?

» 2019年03月02日 12時00分 公開
[ねとらぼ]


 先日、朝日新聞が報道した、青森県むつ市役所の「マスクなし対応」に、ネット上でさまざまな声があがりました。

 窓口業務を行う職員に対し、「家族にインフルエンザ発症者が出ている」「花粉アレルギーがある」といった事情がない限り、マスクを着けないよう求めるもの。マスクをすると「表情が見えづらく不快な印象を与えかねない」「会話が聞き取りづらくなって説明の内容が十分に伝わらない恐れがある」などの観点から実施されたといいます。

 Twitter上では、感染予防などの観点から批判する人が現れた一方、「マスクを多用するのは日本特有で、海外ではあまり使われていない」と指摘する声も。では、どうして日本は、“マスク大国”になったのでしょうか。

日本におけるマスクの歴史

 歴史をたどると「広義の意味でのマスクが紀元前から用いられていた」という記録もありますが、現代人がイメージするようなものが広まったのは、1918〜1920年にかけて流行した「スペインかぜ」がきっかけといわれています。

 「スペインかぜ」とは全世界で感染者約6億人、2000万〜4000万人もの死者が出たとされるインフルエンザの世界的なパンデミック。日本でも当時の人口の半分にあたる約2300万人が感染し、猛威をふるいました。


スペインかぜが流行した大正時代には、すでにマスクを着用した人たちの姿が(画像はWikipediaより)

 これにより、主に粉塵(ふんじん)から肺を守るために使われていたマスクが、インフルエンザ対策に用いられるようになったのだとか。当時は「マスクをかけぬ 命しらず!」というコピーを採用したポスターもあり、感染予防は極めて重要な問題だったのかもしれません。

 以後、インフルエンザが流行するたびに、出荷量が増加するようになり、近年では新型インフルエンザが猛威をふるった2009年、マスクが全国的に品薄状態に。「“自分が感染しない”という意味での予防では、マスクの効果は限定的」ともいわれていますが、現在でも大きな需要があるようです。


日本衛生材料工業連合会によるグラフ。2012年から急激に家庭用マスクの生産数量が増えています

 ちなみに、マスクが現在のような形になったのは昭和20年代のことだとか。最初期は真ちゅうの金網などが使われていたものの、その後、普及とともに改良がすすんでいったそうです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」