シートベルトにクリップを留めるだけで、座席がチャイルドシートに! 話題の画期的アイテム「スマートキッズベルト」について販売会社に聞いてみた
なんで今までなかったんだ!?
クリップをつけるだけで、ごく普通のシートベルトを子どもサイズに調節できる便利アイテム「スマートキッズベルト」が話題になっています。
「スマートキッズベルト」は、ポーランドで開発された世界唯一の携帯型子ども用シートベルト。既存のチャイルドシートのように座席の上からシートを重ねるのではなく、子どもが乗っても安全性が保たれるように座席を調整できる点が画期的です。
EUとアメリカの厳しい安全基準をクリアしているほか、日本の道路交通法における「幼児補助装置」として認可されています。適用体重は15キログラムから36キログラムまで、適用年齢は3歳から12歳までです。
さらに重さはわずか120グラムなので、持ち運んで出先のタクシーやレンタカーで使うこともできます。価格も4980円(税別)と、チャイルドシートに比べるとかなりお手軽な価格設定です。体格に合わせて調節可能なので、年齢ごとに買い替える必要もありません。適合車種であれば、後部座席に3人まで座らせることができます。
販売会社に聞いてみた
5月10日放送のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」などで紹介され、インターネット上で注目されたこの商品。ねとらぼ編集部では「スマートキッズベルト」を販売するメテオAPAC株式会社に取材を行い、反響を聞きました。
――「ワールドビジネスサテライト」で紹介された後の反響はいかがでしたでしょうか?
消費者の方、業者の方から数々のお問い合わせを頂いてます。在庫が無くなりましたので、現在来月納品に向けて製造中です。
――この商品は何年から取り扱っているのでしょうか。
2017年秋口以降からEUを皮切りに販売を開始し、現在は20カ国以上で展開をしております。
――非常に便利で画期的な商品だと思うのですが、なぜ今まで安全基準をクリアする子ども向けシートベルトが「スマートキッズベルト」以外になかったのか疑問に思いました。なぜこのタイプの商品は普及していないのでしょうか? 安全基準の厳しさなどが背景にあるのでしょうか。
警察庁の方々も同じことをおっしゃっていました。メーカーのBraxx社は本当の安全とは何かを追求した結果ベルト型になったそうで、プロダクトにも2年近くかかっています。ベルト型の類似商品は他にもありますが、eマーク(※)表示はなく、「幼児用補助装置の代替」とまでは言えません。プロダクト期間から見てもわかる通り安全基準の審査面(アメリカやカナダでも安全基準証明を取得するなど)で相当大変だったことがうかがえます。
※現行の安全基準を満たすことを証明するマーク。(詳細は国土交通省)
――可能であれば、今まで国内でどの程度売れているのか、また今後の販売個数目標を教えていただけますか。
販売は2019年4月下旬から開始しています。具体的な販売済本数は申し上げられませんが、本年度は5万本から10万本は販売していきたいと考えてます。また何より「安全の選択肢」が増えたことは非常によいと思います。スマートキッズベルトもシート型と同等の安全基準を満たす商品として国内外で認められていますので、体格に応じて使いわけて頂けたらと思います。
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