仙狐さん、その小さなおみ足で踏んでいただいてもよろしいでしょうか…… 「世話やきキツネの仙狐さん」7話
仙狐さん、マッサージさせていただいてもよろしいでしょうか……。
癒やされたい。肯定されたい。「世話やきキツネの仙狐さん」(原作/アニメ)は、ブラック企業に勤める男性が、神使の狐に何もかも全て癒やされていく、人間全肯定アニメ。優しい空間が覆いかぶさってくる、ある意味現代日本を象徴するような作品です。
クセになってもいいんだよ
世話やきたがりの仙狐さん。基本常識人の中の常識人ですが、時々お世話対象である中野がびっくりすることを言います。今回の発言はこれ。
身体がこったという中野に対して、「わらわが踏んでやるのじゃ!」。手で揉むんじゃないの!? Sっけのあるキャラなら「踏む」は割と定番の言動ですが、普段はそういうのが微塵もない仙狐さんなので、だいぶびっくり。
ここでいう「そっちの気」というのは、おそらくM的な意味でしょう。社畜だからM、みたいなジョーク、仙狐さんも言うんですね。
本当のところ、中野のことを仙狐さんはどう見ているか……というのが次のコマ。
心当たりはいろいろあるらしい。
彼は極度のモフニスト。基本仙狐さんにわがままは言いませんが、しっぽやら耳やらをモフモフ触りたがる欲求だけはセーブできません。二人きりで過ごす家の中、ことあるごとにニヤニヤしてしっぽをモフモフするのは、正直特殊な趣味だと言われてもしかたない。それを許容しているのは仙狐さんの慈愛ゆえ。
マッサージや耳かきは「リラックス」の代表的に語られることが多いですが、これは双方の信頼関係があるからこそです。乱暴な人にマッサージされたら、身体を痛めてしまうでしょう。不器用な人に耳かきさせたら、鼓膜が危険でまず落ち着かない。
身体をほぐすために「踏んでもらう」。身体をほぐすために「踏んであげる」。どちらも信頼関係なしにはできません。背中を踏まれる=安心して身体を預ける、ということ。
「踏み」も、子供体重だとちょうどいい。仙狐さんの足のサイズと体重は、ジャストだったようです。加えて普段と異なり、裸足なのもいい。なんて素敵なスキンシップ。
逆に、中野が仙狐さんの身体をマッサージするシーンもあります。「両手にすっぽり収まってしまう小さな腰回り…」。中野は恐る恐る、壊れそうな小さな体をほぐします。胴体の華奢さは、子供か、あるいは猫を抱いているような柔らかさ。
もっとも、身体の感じやすさは大人のもののようです。これはしっぽの付け根を触った時の反応。男子の手も止まる。モフニスト中野としては触りたいだろうに(お風呂回ではしっぽの付け根チェックをしていた彼です)。
それにしても、いい声を出せとばかりにお互いマッサージしあうこの関係、隣の高円寺が聞いたら、どう思うかは想像に難くない。仙狐さんは自分を、一応は母であり妻だと言っていますが、下手するとそれ以上に仲むつまじい。いくら世話やきの仙狐さんでも、このキャッキャは中野にしかしないんじゃないかな……。
本当に愛はあるの?
イチャイチャを存分に堪能した後はシロのターン。極めて鋭いところに切り込んでいきます。
今は幸せあふれる仲良しな二人。ですが、その感情って、神使と人間の「世話をやく・やかれる」中で生まれた、まがい物なのでは?
シロ「セン(仙狐さん)はナカノに先祖の姿を重ねているだけで あなた自身を見てないかもしれないって ナカノはそれでいいの?」
もともと仙狐さんは、疲れ切った男性の世話をする目的でやってきました。一話では中野のもとにきた理由を「わらわ好みの色男だったのじゃ」「まあ神の気まぐれみたいなものじゃ」とだけ、ふわっと語っています。
仙狐さんは、現時点では自分の過去の話をほとんど話していません。中野に話したのは「中野の先祖に恩がある」という点だけ。
仙狐さん側はあらゆるものを肯定し、ほぼ無条件に甘やかしまくっています。ありがたいことです。でも、見せかけの幸せを、本当の幸せと勘違いしてたりしない? 大丈夫?
中野「理由やきっかけがどうであれ 仙狐さんと過ごす今が幸せだから」
仙狐さんが来る前の、未来の見えない社畜状態では、幸せについて考える余裕もなかった。でも今彼は、何が自分の幸せなのかに気づいています。自分の今の感情を、シロに照れること無くはっきりと言葉にして伝えられています。なんて大きな成長。
中野はシロの「勘違い説」を否定しません。そうかもしれないと受け入れています。でも、自分は幸せだ。少なくとも仙狐さんも笑顔だ。その二つだけで十分です。
余計なことを考えて悩まなくていい。仙狐さんが常々言っていることを、彼は自分でできるようになりました。
シロが中野のセリフを聞いた時の顔が素敵。彼女も感化されているよう。幸せは伝染します。
仙狐さんの目は自分を見ているのか、先祖を見ているのか。わからないけれども、少なくとも彼女は今、待っていてくれていた。心から笑顔で迎えてくれている。しっぽを振ってるんだから、うれしいのに間違いないのでは。
なおこの後中野は、許可を取らずに仙狐さんのしっぽを触って怒られます。行き過ぎた領域のモフフェチ……お堅い中野がついしっぽを触ってしまうのは、中野が仙狐さんに心を許して甘えている、二人の間でしか起こらない愛の表現のようです。
(たまごまご)
<前回までのお話>
(C)2019 リムコロ/KADOKAWA/世話やきキツネの仙狐さん製作委員会
関連記事
- 仙狐さんと一緒にお風呂にはいってしっぽの付け根を見たい人生だった……「世話やきキツネの仙狐さん」5話
新キャラにも向けられるモフの視線。 - 現代社会に必要な“肯定”はここにある 「世話やきキツネの仙狐さん」が楽園(エデン)すぎる
今からロスが怖い。 - なぜGWに仕事をせねばならんのじゃ……アニメ「世話やきキツネの仙狐さん」4話 助けて仙狐さん
優しく起こされたいし、思う存分寝ていたい。 - 仙狐さんが隣に住んでいたらメイド服を着せないわけにいかないでしょう? 「世話やきキツネの仙狐さん」6話
可愛い合法ロリ奥さんと暮らしたいなあ……。 - 山で星空ロマンチックに告らせるか 海で水着悩殺して告らせるか 「かぐや様は告らせたい」2話
人へのいたずらって、できる人と苦手な人とに分かれるよね。 - 一緒のベッドで寝たのに何もされなかった時の、揺れる乙女心 「かぐや様は告らせたい」10話
今回の男女の悩みのレベルが高すぎる件。 - 初体験、だいぶ前に済ませたって本当ですか、かぐやさん? 「かぐや様は告らせたい」3話
かぐやの孤独が見える、転機のような回です。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
-
「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
-
もう別人じゃん! miwa、大胆イメチェンで面影ゼロに「まさかのこんな色になってるとは」「だれー!?」
-
「ぶち抜きたいです」 辻希美、懇願拒否された13歳長男が“荒くれ反抗”……息子の室内破壊に嫌悪あらわ「言葉が出ない」
-
異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
-
「キュウリが冷凍できるとは76年も生きて来て知らんかったなあ」 野菜ソムリエプロが教える冷凍&活用アイデアが328万再生
-
「虎に翼」、壮絶過去演じた16歳俳優に注目の声「違国日記の子か!」 「ブラッシュアップライフ」にも出演
-
築36年物件の暗くてボロいトイレをリメイク→ぐーんと垢抜け! 驚きのビフォアフに「すごいですね!」「天才」の声
-
【今日の計算】「13+8×2−11」を計算せよ
-
辻希美&杉浦太陽、15歳迎えた長女のレアな“顔出しショット”でお祝い 最近は「恋バナ」で盛り上がることも
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
- 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
- “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
- お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
- 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
- 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」