「この4人のまま、きのこ帝国の時間を止めたい」 きのこ帝国が無期限の活動休止へ

ベース谷口滋昭さんは家業を継ぐ考え。谷口さんの籍を残したままバンドの活動を休止するとのこと。

» 2019年05月27日 19時30分 公開
[西尾泰三ねとらぼ]

 4人組ロックバンド「きのこ帝国」が5月27日、同日をもって無期限の活動休止に入ることを公式サイトで報告しました。

きのこ帝国 活動休止 無期限 ベース 谷口滋昭 きのこ帝国が活動休止へ(画像はきのこ帝国公式サイト

 「きのこ帝国から大切なお知らせ」としたファンへの報告では活動休止に至るまでのいきさつも説明。それによると、2019年に入り、ベースの谷口滋昭さんから脱退の意思が伝えられたとのこと。2018年に30歳を迎えた谷口さんは、きのこ帝国結成10周年イヤーを終えたことも手伝って、今後の人生を考えるようになり、実家の家業である寺を継ぐ考えを固めたとのことです。

 サポートメンバーを迎え入れるなどしてバンドを継続させることも模索したものの、「これまで4人で歩んできた10年間の中で、谷口以外のベーシストと、きのこ帝国を続けるイメージは現状出来ませんでした」とし、また残る3人のメンバーも谷口さんの新しい人生を応援したいという気持ちに傾いていったことがつづられています。

きのこ帝国 活動休止 無期限 ベース 谷口滋昭 無期限の活動休止となったいきさつを報告するきのこ帝国(画像はきのこ帝国公式サイトから)

 解散ではなく活動休止としているのは、「今後谷口が、またバンド活動を行える状況になった際にはきのこ帝国に戻って来れるよう」にするためのもので、バンドに谷口さんの籍を残したままバンドの活動を休止すると説明しています。

 その上で、残るメンバーがきのこ帝国の活動再開のイメージが湧くまで、それぞれが別の道を歩むことも発表。「佐藤千亜妃、あーちゃん、西村コン、谷口滋昭の今後を応援して頂けたら幸いです」とファンに呼び掛けました。

メンバーからのコメント

谷口滋昭さん

この度誠に勝手ながら、きのこ帝国を脱退することになりました。

僕の脱退を機に、きのこ帝国は無期限の活動休止期間をとらせていただきます。

僕はここ数年、ミュージシャンとして音楽を続ける人生を送ることより、新しい人生や生活にチャレンジしたいというモチベーションが高くなっていました。

そして自分の人生と向き合ってやりたい事に専念するには、このままバンド活動を続けるのは難しいと思い、数年間悩んでいた想いを今年の1月メンバーに打ち明けました。

メンバーは最初は驚き引き留めてくれましたが、最終的には脱退を認め、自分勝手な申し出を受け入れ、背中を押してくれました。

本当に、最高に、優しくて良いメンバーを持てたことに感激しています。

そしてきのこ帝国を通じて関わり支えてくれた方々にも、本当に感謝しております。

お陰様で本当に楽しい10年間でした。

皆様本当にありがとうございました。

そしてちーちゃん、コンちゃん、あーちゃんは今後も音楽を続けると思います。

3人は情熱と才能を、それはそれはとんでもなく持っています。

今後も必ず活躍してくれると信じています。

皆様がメンバーの活躍を見守って頂けることが、僕にとっては最高の幸せです。

どうか今後とも素敵で最高なメンバーをよろしくお願いします。


佐藤千亜妃さん

年明け、シゲから“脱退しようと思う”という話を聞いたとき、あまりに清々しい顔をしていて「やりたいことを応援するよ」ということしか言えませんでした。

そして4人で話し合った結果、“シゲの代わりになるベーシストなんて居ない”、という結論に至りました。なので、この4人のまま、きのこ帝国の時間を止めたいと思います。

誠に勝手な決断ですが、きのこ帝国は無期限活動休止します。

この選択が正しかったと、いつか笑えるように、ファンのみんなをガッカリさせないように、それぞれが真摯にひたむきに未来と向き合っていきます。全力で進んでいきます。

とはいえ、きのこ帝国の音楽はなくならないので、これからも聴きたくなったら、いつでも、どこでも、再生してください。

出会ってくれたみんなに、心から感謝です。

ありがとう。本当にありがとう。みんなのことを愛してます。

そして、未来のどこかでまた会えますように!


西村コン

シゲから脱退したいという事を聞かされてからメンバー、スタッフで何度も話し合いを重ね、今回このような形を取る事になりました。

シゲとはリズム隊としてメンバーの中でも特にたくさん一緒に音を出してきました。

ずっと一緒にやってきて、これからも一緒に音楽をしていくと思っていましたが、今後彼は音楽ではない道に進むようです。

とても悲しい思いですが、彼の人生彼がしたい事を応援したいなと思っています。

そして、シゲがいなくなる事に伴いきのこ帝国は活動を少しお休みさせて頂こうと思います。

いつも応援してくれている皆様に対して心苦しい思いでいっぱいですが、今後、彼のいない状態で最高だと思えるような物を作っていくには気持ち的に少し時間がかかりそうです。

とても自分勝手かもしれませんが、いつも大切に僕達の音楽を聴いてくれている皆さんだからこそ、最大限の自信を持って届けられる物で向き合いたいと思っています。

わがままですがどうか今後もきのこ帝国を応援して頂ければと思います。


あーちゃん

そもそも最近バンドの活動をしてなかったのは「10周年も終えたししばらく個々に過ごしてみよう」という、全くネガティブ要素のない理由からでした。

お休みを頂いている間、4人それぞれが日々を過ごしました。その中でしげはこれからの自分の人生をどう生きていくか、一生懸命考えて「バンドをやめる」選択をしました。

しげからその話をされたときに私が最初に出した言葉は、「えらいじゃん!」でした。自分だったらそんな決断はできないと思います。

彼はメンバーである前に、私にとっては大学で最初に出来た友人です。彼と出会っていなかったら、意気投合していなかったら、きのこ帝国というバンドは生まれなかった。

大切な友人にはなるべく元気で幸せに生きていてほしい。私は目一杯応援したいなと思いました。

大げさな言い方ですが、人生の3分の1をこのバンド、このメンバーで過ごしました。今になって新しいメンバーに入ってもらうことも、ましてや解散する選択肢もありませんでした。やはりこの4人で「きのこ帝国」というバンドは出来ていると思っています。

ずっと応援してくださっているファンの皆さんには「このようなお知らせになってしまいごめんなさい」という気持ちもありますが、「メンバーが選択した道を見守って頂きたい」という図々しいお願いもあったりします。

そのうちひょっこり出てくることがあるかもしれないです。またお会いできる日がきたら、その時は一緒に楽しみましょう。

勝手だなと思う方もたくさんいらっしゃると思います。だけど今、皆さんに言えることはこれしかないのです。

ひとまず、きのこ帝国の作品やライブで共に過ごしてくださった皆さんに感謝の気持ちだけお伝えさせてください。10年間、有り難うございました。またいつか、どこかで!


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/15/news019.jpg 4カ月赤ちゃん、おねむのひとり言が止まらず…… 心とけそうなおしゃべりに「とてつもなく可愛すぎる!」「ウルウルした」
  2. /nl/articles/2404/15/news020.jpg 1歳妹が11歳姉に髪を結んでもらうやさしい光景が160万再生 喜ぶ妹のノリノリのリアクションに「可愛すぎて息できない」「ねぇね髪の毛結ぶの上手」
  3. /nl/articles/2404/13/news014.jpg 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  4. /nl/articles/2404/14/news013.jpg 海岸を歩いていたら「めっちゃ緑のヨコエビがおって草」 作りものと見まごうほどの色合いに「ガチャの景品みたい」と驚きの声
  5. /nl/articles/2404/11/news165.jpg 遊び疲れた子猫を寝かしつけてみた 絵本のような光景に「きゃーあ」「可愛すぎて変な声出た!」
  6. /nl/articles/2404/15/news038.jpg ダイソーの材料を“くっつけるだけ”で作れる、高見え「カフェコーナー」 今流行りのジャパンディな風合いに「天才的に美しい」「まねする!」
  7. /nl/articles/2404/15/news103.jpg 「ケンタッキー」新アプリ、不具合や使いづらさに不満殺到…… 全面的刷新も「酷すぎる」「歴史に名を残すレベル」
  8. /nl/articles/2404/15/news014.jpg 100均大好き起業ママが「考えた人天才すぎる」と思わず興奮 ダイソー&キャンドゥの優秀アイテム5選が参考になりすぎる
  9. /nl/articles/2404/14/news006.jpg 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  10. /nl/articles/2404/15/news021.jpg 下っ腹に合わせて購入したGUデニムで50代女性に悲劇→機転を利かせたコーデに称賛!! 「笑って楽しんで60代、70代を迎えたい!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  2. 500円玉が1つ入る「桜のケース」が200万件表示越え! 折り紙1枚で作れる簡単さに「オトナも絶対うれしい」「美しい〜!」
  3. 赤ちゃんがママと思ってくっつき爆睡するのはまさかの…… “身代わりの術”にはまる姿に「可愛いが渋滞」「何回見てもいやされる!」
  4. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  5. 日本地図で「東京まで1本で行ける都道府県」に着色 → まさかの2県だけ白いまま!? 「知らなかった」の声
  6. 中森明菜、“3か月ぶりのセルフカバー動画”登場でネット沸騰 笑顔でキメポーズの歌姫復活に「相変わらずオシャレで素敵」「素敵な年齢の重ね方」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. もう別人じゃん! 「コロチキ」西野、約8カ月のビフォーアフターが「これはすごい」と驚きの声集まる
  9. 娘がクッションを抱きしめていると思ったら…… 秋田犬を心ゆくまで堪能する姿が440万再生「5分だけ代わっていただけますか?」「尊いなぁ…」
  10. 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」