孤独を過ごした人間と猫が幸せを紡ぐ漫画『おじさまと猫』 2周年を迎えて増していく笑顔と温かい日々(1/2 ページ)
ふたりの幸福な物語をずっと見守っていきたい。
売れ残りの名無し猫だった「ふくまる」と、これまで動物に触れたことがなかった「おじさま」。そんなふたりが出会って、お互いに幸せを見つけていく漫画『おじさまと猫』が2周年を迎え、さらにコミックス第3巻が7月12日に発売されました。
ペットショップで誰にも見向きされず、愛されることを諦めていた猫のふくまる。そこに温かい笑顔で猫ちゃんを抱きしめて、「とても可愛くて」「うちの子におなり…」と声をかけたのが、奥さんを失って家に1人で住んでいたおじさまでした。最初はおびえていたふくまるは笑顔を見せて元気に走り回るようになり、おじさまの毎日も自覚できるほどに変わっていきます。
時には猫ちゃんの危ない行動に「危ないじゃないか」「怪我したらどうするんだ」と大きな声を上げて怒りますが、その言葉から以前人間に怒られたときとは違う“温かさ”を感じるふくまる。それぞれ過去を思い出して悲しむ相手の姿を見たときにはそばに寄り添い、お互いを想うからこそ不安になるときは素直な気持ちを伝える――1度孤独の日々を過ごしたふたりが少しずつ距離を縮めていく姿は、こちらがハッと気づかされるようなシーンも多く、大切な存在へのあふれる想いに心打たれます。
猫と人間という大きな違いで生まれる悩み等も描かれ、最近では「去勢手術(または避妊手術)」や「寿命の違い」に触れています。特に後者は飼い主のなによりの願いですが、その「長生きするんだよ」という言葉に対し、ふくまるが「そんにゃの当然にゃー」と、“長生き”の意味がわからずとも、パパ(おじさま)が望むなら「うーんと長生きする」と心の中で誓うシーンでは自然と涙がこぼれます。思わずありがとうと言いたくなる……!
「とるとるタマタマ」
「パパさんのために」
またそこでの幸せは、ふたりを取り巻く人たちにも影響を与え、笑顔の連鎖が生まれています。もちろん“猫あるある”も豊富で、時折挟まれる4コマ形式の番外編では、初めての猫ちゃんに振り回されるおじさまのほほえましい姿もみられます。
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