18話直前考察「あなたの番です」石崎洋子と尾野幹葉が果たす役割は? 最終話ラストシーンを大胆推理(1/2 ページ)
大ヒット米ドラマ「ツイン・ピークス」との共通点。
毎週日曜日10時30分から放送のドラマ「あなたの番です」18話直前考察である。
ぐぬぬ。17話直後考察でこう書いた。
“内山が手をくだしたのがほぼ確実なのは、甲野貴文、神谷将人、黒島沙和の3件しかない。しかも、その3件は、「口角上げ」ではないのだ。”
神谷将人(浅香航大)は「口角上げ」だった。間違えた。ごめんなさい。
内山が「口角上げ殺人」の犯人ではないというアイデアを軸に考えていたので、うっかり書いてしまった。
(コメント欄の指摘や大胆な予想、推理合戦、読んでいます。黒島沙和が穂香というのも年齢的に無理がありましたね。ありがとうございます)
石崎洋子と尾野幹葉は何を見るのか?
こういった「自分の考えに固執するために見る目がくもってしまう」という現象は、本作「あなたの番です」のテーマのひとつだろう。
交換殺人が起きているに違いないと錯覚して、人を殺してしまう。
恐怖のために、誰でも彼でも犯人扱いしてしまう。
人のミスや気に食わない言動に声を荒げて非難してしまう。
といったことが、この事件を混乱させている。
だからこそ、石崎洋子(三倉佳奈:104号室)は、ここから先、何かトンデモナイことを引き起こすだろう。尾野幹葉(奈緒:301号室)の思い込みは暴走してトンデモナイことになるだろう。
こういったことが、住民同士で増幅され「マンション内の同調圧力」になり、多くの人を間違った判断に陥れ、見えもしない真相を見てしまう。
同じ罠に陥ってミスってしまった。
事件の鍵は?
この連載「あなたの番です各話レビュー」は、第1話から考察を行っている。
検索「あなたの番です 考察」で影響力のあるニュースを調べると、この連載がずらずらと出てくるそうだ(「あなたの番です」で盛り上がる「考察」という新しいドラマの楽しみ方:境治:Yahoo!ニュース個人)。ありがたい。
そして、第2話直後考察で、この事件のカギは「マンション内の同調圧力」であると推理し、ずっとその線で考察している。
床島の死は何だったのか?
だから、床島比呂志(竹中直人:元管理人)の死は、殺人でもなく、自殺でもなく、事故死だ、と。
“誰かが仕組んだという展開にするよりも「事故死で犯人などいなかったのに、マンション内の同調圧力のせいで連続殺人が巻き起こる」という皮肉な展開になるべきなのだ。”
床島が、アンテナを修理しようと屋上にあがって、すべり落ちてしまいアンテナの線にからまって宙吊りになっていただけなのではないか、という推理だ。
誰によって語られるのか?
実は、この推理、ひとつ大きな欠点があった。
床島比呂志(竹中直人:管理人)の死が、単なる事故死だとすると、それはどうやって判明するのか。
もはや、床島の死からこれだけの日数がたつと、警察の現場検証などで事故死を確定する物的証拠が出てくるとは思えない。
事故死を見ていた者がいたとも思えない。床島本人は死んでいる。
床島が事故死であれば、誰もそのことを語る人物がいないのだ。
正直なところ、ドラマ展開的には致命的な欠点であり、この推理は間違っているのかもとも思っていた。
5年前の高知の事件の語られ方
だが、17話のあるシーンを見て、「あ、こういう展開ならありえる」と気づいた。
南雅和(田中哲司:502号室)が、高知でのことを回想するシーンだ。ヘルメットをかぶった田宮淳一郎(生瀬勝久:103号室)らしき男が、高知で南と穂香(南の娘?)と出会っている。5年前に高知で少女殺害事件が起こっていることが、ここになって明らかになる。
これだけ重要なシーンを、誰かの推理で問い詰めて語るわけでもなく、本人が思い出したことで映像として観せてしまった。
そして、思い出した南は、包丁で脅して「あんた人を殺したよね」と田宮に詰め寄る。
正直なところ、これはパズル的な推理考察をさせる物語としては、ちょっと「ええ!?」という展開だ。
探偵役の誰かが推理考察し、問い詰めて、解き明かされるのではなく、本人が思い出すだけで重要な過去のシーンが登場することになったわけだから。
理詰めで推理して解決する物語ではないということを、「あなたの番です」は、いくつかの展開や演出や小道具で示している。
たとえば、データを入力すると、パーセンテージで怪しい人物を見定めるAIの登場。
後半になって登場した内山くんがいくつかの事件の犯人という展開(そもそも昔からのストーカーなら、どうしてちょくちょく出しておかなかったんだろう?)。
多くの登場人物の行動原理が突拍子もないもので、何だって引き起こしかねない。
これまで犯人が判明したのも、誰かが推理してつきとめたわけではない。
そういったことを考えると、「あなたの番です」の最大の醍醐味は、理詰めの推理ではなく、「事件をきっかけに人々の奇々怪々な正体が浮き彫りになって、次は何をやらかすのか」という興味だろう。
令和・日本版「ツイン・ピークス」!?
これは、令和・日本版「ツイン・ピークス」なのではないか。「ツイン・ピークス」は、デビット・リンチ監督総指揮で1990年から放送されたテレビドラマだ。
田舎町ツイン・ピークスで発見される17歳の少女ローラ・パーマーの死体。
派遣されたデイル・クーパー特別捜査官が、連続殺人の見解を抱き捜査していくなかで、平穏だと思われた町の人々の裏側が浮き彫りになり、登場人物の奇っ怪な行動と、どうなるのか予想もつかないスリリングな展開で、大ヒットした。
マンションのキウンクエ蔵前は、田舎町ツイン・ピークスであり、手塚菜奈の死体は、まるで美しき死体ローラ・パーマーだ。
展開を楽しむために、どうなるのかドキドキ待ち構え、予想し、予想した展開を超えてきたことを喝采(かっさい)する。そういった醍醐味のドラマだ。
関連記事
- 17話直後考察「あなたの番です」田宮、黒島、南、内山が「高知」で結びついた! 内山が本当に殺したのは誰なのか推理
二階堂と黒島の恋愛、そこに強引に割り込む尾野が恐ろしい。 - 17話直前考察「あなたの番です」黒島のポーズから口角上げの動機を推理 二階堂スーパーアクション&大活躍を予想
人差し指1本を口元にもってきて「しーっ」。 - 16話直後考察「あなたの番です」いかにも怪しい黒島ちゃんが黒幕ではない理由、ストーカー内山の死が意味するものを推理
田宮が隠しカメラで見たものは……。 - 16話直前考察「あなたの番です」口角を上げている人と殺している人は別人説 不連続殺人事件の真相を推理
口角を上げているのは田中圭? - 15話直後考察「あなたの番です」神谷殉職とウエハース、片脚ナシ死体の衝撃、こうなったら水城刑事が怪しいのか推理
口角が上がっている死体は6人。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
-
“月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
-
“プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
-
100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
-
「巨大なマジンガーZがお出迎え」 “5階建て15億円”のニコラスケイジの新居 “31歳年下の日本人妻”が世界初公開
-
鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
-
「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開【大谷翔平激動の2024年 「妻の登場」話題呼ぶ】
-
家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
-
「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
-
日本人ならなぜか読めちゃう“四角形”に脳がバグりそう…… 「なんで読めるん?」と1000万表示
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」