森永卓郎が解説〜横浜のカジノ誘致と日米貿易交渉の深い関係性
横浜が表明した日に日米貿易交渉が行われていた。
「垣花正 あなたとハッピー!」(10月23日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演。それまで白紙だと言っていた横浜の林市長が突然、カジノ誘致に名乗りを上げた本当の理由について解説した。
大阪の夢洲でほぼ決定していた
カジノについては、基本的に法律でIR実施法案、インテグレーテッドリゾート、統合型リゾートと言われています。ホテルや会議場、アミューズメント施設とカジノを一体開発するというものです。しかし、主体はあくまでもカジノです。それがどこにできるのかということが今回の問題です。
大阪での誘致は、大阪湾南港の近くの夢洲という人工島に決定したと言われていました。2025年に大阪万博が開かれる予定で、万博を開催するには大量輸送機関が必要です。そのためには地下鉄を延伸しなければなりません。地下鉄を万博のために延伸して、その後どうするのかという問題があります。そこで万博の跡地にカジノをつくるという構想がありました。
大阪市も大阪府も、そのために動いていました。加えて、地下鉄の延伸費用は何百億もかかると言われていますが、それもカジノの事業者に出させてしまえという虫のいい話をカジノ事業者が承諾したので、これは決まりだろうということでした。
突然の横浜の誘致表明
しかし、そこで9月に突然、横浜市の林文子市長が「横浜市は誘致します」と表明した。その後、横浜市議会でカジノ誘致費用2億6000万円を、横浜市の補正予算で通してしまいました。これはもう確実に横浜になったと見ていいでしょう。林市長は「カジノ誘致についてはまったくの白紙です」と言っていたのです。普通に日本語で受け取ると、「何も考えていません」ということです。それなのに誘致を表明した瞬間、同じ日にシンガポールのマリーナベイ・サンズの運営会社である、アメリカのラスベガス・サンズというカジノ大手が、歩調を合わせるかのように「大阪はやめて横浜に行く」と言い出したのです。偶然の一致とは思えません。何兆円という単位の投資が行われるため、2〜3時間で会社の意思決定ができるとは考えにくい。根拠はないのですが、横浜市が誘致の表明をすることを、事前にラスベガス・サンズが知っていたとしか思えません。
アメリカの「ラスベガス・サンズ」が大阪から横浜への変更を発表した理由
業者の立場からすると、大阪より横浜の方が圧倒的に有利です。近畿圏の人口は2100万人ほどですが、関東圏の人口は4300万人くらいですので、倍以上です。地下鉄は大阪の場合、新たに引かなければなりませんが、横浜の誘致予定の山下ふ頭は地下鉄の駅が目の前にあります。さらに世界のお客様を考えると羽田空港から近く、すぐに来られます。ビジネスをやる側から考えれば、大阪よりも横浜の方が儲かります。
横浜が表明した日に行われていた日米貿易交渉との関係性
大阪府、大阪市と官邸は、夢洲でやることで手をにぎっていたようでした。なぜ、それがなくなったのか。実は林市長が表明したときに、日米貿易交渉が行われていたのです。この日米貿易交渉で、トランプ大統領は日本の自動車に関税をかけるとか、輸出数量規制をかけるなどとプレッシャーを与えていました。それが、この日の貿易交渉の結末で、アメリカは「そういうことはしない」となった。安倍総理は「ウィンウィンの関係となり、非常に上手く収まりました」と言いましたが、一方でアメリカは中国との貿易戦争を1年近くやり続けています。そんなトランプ陣営があっさり降りたのはなぜなのか。
トランプ陣営は自動車への関税よりカジノでの収益を取ったか
カジノの収益の3割は税金で、残りの7割は事業者にわたります。横浜のカジノの収益が年間1兆円だとすると、毎年7000億円がアメリカに入ります。日本の事業者も手を挙げていますが、結果的には、アメリカの事業者が選ばれるのではないかなと思います。アメリカにとっては日本の自動車に関税をかけるよりも、こちらのほうが圧倒的においしいのです。無期限に毎年毎年、1兆円近いお金が入るのですから。これはカジノの問題ではなく、大きな経済のやりとりのなかで天秤にかけられた可能性があるということです。そして、そのお金の多くは通い詰める日本人が払う羽目になるのです。
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