「小ネタが鬼のようにある」 豪華すぎると話題の相鉄都心直通記念ムービー、「鉄」目線で楽しんでみた(1/2 ページ)
鬼のように入れたという小ネタ、「鉄」目線で解説していきます。
「相鉄・JR直通線」が2019年11月30日に開業(関連記事)しました。
相模鉄道(相鉄)念願の都心直通とあって、開業に向けて「相鉄ランチパック」(関連記事)を作ったり、貴重な開業直前の「前面展望動画を公開」(関連記事)したりと数々のプロモーションを行ってきましたが、開業直前の11月28日に公開されたプロモーションムービーが「いろいろ豪華すぎる」「これはエモい」と話題になっています。
公開された相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」は、創業100年以上の歴史がある相鉄線が大正、昭和、平成と時代に合わせて移り変わっていく様子、そして令和時代に入って念願だった都心に直通することで、人々の環境が変化していく様子が描かれます。
主演は二階堂ふみさんと染谷将太さん。100年の時間の流れをファッションやアイテム、そして舞台となる車両が演出します。音楽は「ばらの花」(くるり)と「ネイティブダンサー」(サカナクション)をマッシュアップした楽曲です。ボーカルは、2000年代にシンガーソングライターとして活躍し、現在はバンドFLOWER FLOWERで活動するyuiさんと、2019年の邦楽ロックシーンの注目バンドodolのミゾベリョウさんです。
特にくるりの岸田繁さんは大の鉄道ファンとして鉄道ファンにもおなじみの方。ムービーの公開にあたり相鉄のイメージをツイートしていました。ファンなら高速でうなずくこと間違いなしの的確さがさすがです。
それにしても、豪華な俳優陣にクリエイター陣、1990年代から2010年代を代表する上に2020年もけん引するミュージシャン達と相鉄のもう1つの“相互直通運転”が、まずアツすぎます……。
「鬼のように入っている小ネタ」がすごい!! 「鉄」目線で愛でます
大正時代のシーンで舞台となるのは神中鉄道(相鉄の前身)で活躍したハ20形客車。ドアはデッキにあるので、列車から降りるときの所作が今と異なることも正しく描いています。
よく見ると蒸気機関車の姿も映っています。電車が行き交う相鉄線にSLが走っていたなんて……。「3」という数字が見えることから、2019年現在も保存されている3形蒸気機関車を再現している模様です。
昭和時代のシーンは1000形電車が舞台。座席の横にドアがあり、吊り手がある様子を見ると一気に現代的な車両に思えてきます。1000形が活躍した1940年代には既に通勤電車の設備は完成されていたのですね。
この1000形は東急電鉄から譲渡された車両。今回の東急・JR直通線に続いて2022年度下期開業予定で東急線延伸と相互直通運転する「相鉄・東急直通線」(関連記事)をさりげなく連想させているところがムフフです。
平成時代は8000系電車が登場します。見慣れた現代型通勤車両の様子ですが、このムービーで見ると何だか懐かしく感じるのが不思議です。相鉄の車両の特徴として知られる「パワー(電動)ウィンドウの窓開閉ボタン」もきちんと映っています。
ここでは駅の広告に注目。窓の後ろに一瞬映る広告にネイティブダンサーの歌詞が描かれています。細かい……。
そして待望の都心直通へ
そして、令和時代はJR直通線用に作られた新型車両の「12000系電車」(関連記事)が登場。大正時代からすれ違い続けた2人が令和元年の11月30日を境に大きく変わります。
ドア上の案内ディスプレイには新駅「羽沢横浜国大」の駅名と、青色から緑色に変わる路線図が表示され、電車は「新宿行き(都心直通)」であることを表しています。ここでも駅の広告に小ネタが。ドアが開いた瞬間に映る広告にばらの花の歌詞が描かれていました。
このムービーはメイキング映像も公開されています。驚いたことに、車両は全てスタジオのセットだそうです。現役の8000系や12000系までも完全再現したとは……恐れ入りました。
監督を務めた柳沢翔さんは「鬼のように小ネタ入れた」とツイートをしています。鉄道にちなむネタでもお腹いっぱいなのに、まだ小ネタはたくさんあるはず。鉄目線でも、エンターテインメント目線でも、力入れまくりの相鉄・JR直通線開業に込めたドラマと音楽に涙しながら探してみてください!
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