「なんとしても乗りたくない!」 強い意志を感じる「タワー・オブ・テラー絶対無理ですTシャツ」 実際に効果はあったのか聞いてみた
タワー・オブ・テラー、乗る前も乗ってる時も怖いよね。
なんとしても「タワー・オブ・テラー」に乗りたくない……! そんな強い思いをダイレクトに伝える「タワー・オブ・テラー絶対無理ですTシャツ」が、Twitterで話題になっています。Tシャツを作ったのは、タワー・オブ・テラーがとても苦手だという頭さん(@atmksr)。実際にTシャツの効果はあったのか、話を伺いました。
タワー・オブ・テラーは、東京ディズニーシーにあるフリーフォールタイプのアトラクション。ゲストは、1899年に起きたオーナーの謎の失踪事件以来、恐怖のホテルと呼ばれるようになった「タワー・オブ・テラー」の見学ツアーに参加し、エレベーターに乗り込む……というストーリーです。
このタワー・オブ・テラーが苦手で、絶対に乗りたくない! という意志を伝えるため、頭さんが作ったのが「タワー・オブ・テラー絶対無理ですTシャツ」です。Tシャツはタワー・オブ・テラーの建物をメインにしたデザイン。特徴的なタワーには顔がついており、その口からは謎ビームが発射されています。かわいい表情に対してやることが怖い。
特に目を引くのは、大きくプリントされた「MURI」の文字。よく見ると上部には「KOWASUGITE」と丁寧に理由も添えられています。
この「タワー・オブ・テラー絶対無理ですTシャツ」を作ったきっかけを、製作者の頭さんに伺いました。
――頭さんは、タワー・オブ・テラーのどういったところが苦手なのでしょうか。
そもそも浮遊感が苦手で、フリーフォール全般がダメなんです。特にタワー・オブ・テラーは、エレベーターの乗り場までの世界観が作りこまれていて「本当に落ちるかもしれない」と思わせるのが上手で、それで余計に怖くなってしまうんですね……。ディズニーだから大丈夫だと分かってはいるんですが、やっぱり怖いです。
でも、世界観がしっかりあるおかげで「怖がること」自体を楽しめるので、ある意味「唯一乗れるフリーフォール」と言えます。
――ツイートに「策にかかって」タワー・オブ・テラーに乗せられてしまった、とありましたが、どんな「策」だったのか教えてください。
実家が大阪なので、家族で東京ディズニーリゾートに行く時は舞浜から数駅離れた場所に泊まって行くのが常だったのですが、ある時、東京ディズニーシーに隣接する「ホテルミラコスタ」に泊ることになりました。
ホテルは豪華な内装だし、宿泊者特典で翌日は開園15分前にディズニーシーに入れるとあって、めちゃくちゃ喜んでいたんです。
しかし、翌朝ディズニーシーに入園すると、家族にしれっとタワー・オブ・テラーの列に並ばれて……。もちろん「聞いてない!!」と抗議したのですが、「これに乗る為にミラコスタ泊まったようなもんや」「言ったら絶対行かんって言うやろ」と言われ、自分が「策」にかかったことに気が付きました。
結局、「自分以外の家族はフリーフォール大好き」「めったにない遠征旅行で、アトラクションに乗る家族を1人で待つのはもったいない」「タワー・オブ・テラーが稼働したての年で、普通に並んだら待ち時間がとても長い」などの条件に流されて、絶望しながら乗りました。全然楽しめませんでしたが、ある意味いい思い出です。
――頭さんはSUZURIでも「大会6日目のセミTシャツ」「ここからここまで下さいTシャツ」など、ユニークなオリジナルTシャツを販売されていますが、普段からこうしたTシャツを作っているのですか。
Tシャツづくりは完全に趣味です。私自身、しょうもないネタTシャツが好きなので、自分が欲しいなと思ったら作る、という感じでやっていて、「もし欲しい人がいれば」ぐらいの感覚でSUZURIさんで販売をしています。今回の「タワー・オブ・テラー絶対無理ですTシャツ」は、さすがに実在するアトラクションなので個人利用に留めています。
――「タワー・オブ・テラー絶対無理ですTシャツ」の効果はありましたか。
はい。「今日は絶対乗らないぞ」とTシャツを見せると、「そこまでされたら乗れとは言えない……」と乗らずにすみました。
ですが、私はフリーフォール以外の絶叫系アトラクションは好きなので、「絶叫系に乗りたい=1人でもスリルを味わいたい」ではなく、「一緒に乗って騒ぎたい」という気持ちはよく分かります。
また、絶叫系が苦手な人に、最終的に乗らないとしても「乗ろうや〜」とダメもとで無茶ぶりするのも遊園地の楽しみ方の1つだと思うので、Tシャツで最初から「NO!」をつきつけてしまったのは、少し悪いことをしたな、と感じました。
今回の「タワー・オブ・テラー絶対無理ですTシャツ」は、絶叫系が苦手な人と得意な人の両方から反響をいただきました。それを受けて思ったのは、遊園地は「絶叫系が好きな人と苦手な人、それぞれが好きなものを一緒に楽しめる人と行くのが1番いい」ということです。
絶叫系が本当に怖い人は、「乗ろうよ!」と誘われたときに、「1人で乗ればいいのに」と言いがちですが、誘う側としては別に怖がらせたいからというわけではなく、その人と「一緒に」スリルを楽しみたいから誘っているのだと思います。
一方で、私はフリーフォールが苦手なので、「スリルを楽しむ意味が分からない」ということもよく分かります。相手が嫌がってるところを見たいのか、苦手な人を無理矢理絶叫系アトラクションに乗せようとする人をたまに見かけますが、苦手な人には「なんで遊園地に来たの!?」なんて言わずに、相手が本当に無理そうだったら譲歩してあげて欲しいなと思います。
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