ニュース
» 2020年01月31日 10時00分 公開

抽象的な条文は避けられないか〜巨大ITプラットフォーマー規制法案

不当な行為を禁止事項として法律上明記することは見送りか。

[ニッポン放送(1242.com)]
ニッポン放送

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(1月28日放送)に中央大学法科大学院教授・弁護士の野村修也が出演。巨大企業IT企業を対象とした規制法案について解説した。

フォト ニッポン放送「ザ・フォーカス」

巨大IT企業への規制法案、概要が明らかに

政府のデジタル市場競争会議は、「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業の規制強化に向けた新しい法案の概要を決定した。大規模な通販サイトや、スマートフォンのアプリストアの事業者を対象に、契約条件の開示や運営状況を政府に毎年度報告することを義務付けて透明性を高める。弱い立場に置かれる取引先企業を不当な契約から守る狙い。

森田耕次解説委員)通常国会に提出される巨大IT企業の規制強化に向けた新しい法案。その概要が決まりました。大規模な通販サイト、スマートフォンのアプリストアの事業者を対象に、契約条件の開示、運営状況を政府に毎年度報告することを義務付けたと。政府はこれまで一方的な不利益変更といった不当な行為を禁止事項として法律上明記することを検討してきたのですが、変化のスピードが早い事業の性質、巨大IT側からの強い反発に考慮して、禁止事項を盛り込むところは見送ったようですね。

野村)このプラットフォーマーというのは結局のところ、みんながサイトをつなげることによってサービスを享受する仕組みですよね。人がどんどんそこの上に乗ってくる場所を提供する業者のことで、今回はそういったプラットフォーマーのなかでも特別に規模の大きい「特定プラットフォーマー」を規制しようとしているのですよね。ターゲットはアマゾンやアップルのような巨大企業です。

森田)対象企業は売上高や市場シェアを基準とするようですね。GAFA、楽天など国内外の数社も含まれそうですね。

フォト デジタル市場競争会議で、「GAFA」と呼ばれるグーグルなど米IT大手4社の担当者を前に発言する菅義偉官房長官(左手前から2人目)=2019年11月12日、首相官邸  写真提供:時事通信社

大手プラットフォームが強さ増す〜弱い立場の消費者や中小企業などを守る規制

野村)とにかくそこにつながっていないとサービスを受けられないということで、どんどんみんながプラットフォームに乗る形になるわけですよね。それで最終的にいちばん懸念されるのは、みんなが寄ってくるような仕組みを最初は提供しておいて、たくさん人が集まってから条件を急激に変えてしまうようなことが起こると、そこから逃れられなくなってしまい、辞めるに辞められなくなります。最初から厳しい条件だったら参加しなかったのに、ということが後から行われても、もう逃げられなくなる可能性に着目しているわけです。やり過ぎてしまうと優越的地位の乱用や不公正な取引などの独占禁止法に触れてしまう可能性があるので、それはそれでいままで通り規制していこうと。ただ、それに該当しないようなケースであったとしても、情報をしっかりと開示させることや、その届出をするといったルールをつくることによって、一般の消費者を守っていこうという話になっているのですよね。

森田)基本的には取引先の中小企業を守ろうということになるのでしょうか。

野村)日本の場合、この規制については独占禁止法をベースにものを考えます。それが日本の目指そうとしている道なのです。例えば、ヨーロッパは個人情報保護法を使って規制していくという流れがあるのですが、そのなかで日本は独占禁止法を使うと。結局、巨大企業と弱い企業の間で、弱い企業を守るというような発想から規制をつくっていこうという仕組みになっているのですよね。

森田)一方で、禁止事項という不当行為のようなものを盛り込むところは見送ると。確かに、こういう事業は何が禁止と言われてもどんどん進歩していきますからね。そこが難しいのでしょうか。

野村)結局のところ、抽象的な条文になってしまって、何が禁止されているのかわからないということになっていくのですよね。もし罰則みたいなものを盛り込んでいくのかということになると、ルールは「何をしたら罰則があるのか」というところをはっきりとさせなければいけないのですが、将来に向けていろいろな行為を含むような概念にしようとすると、どうしても漠然とした言葉になってしまいます。それでは規律が難しいと言えるのです。

フォト ニッポン放送「ザ・フォーカス」

規約や基準の明確な説明が義務付けられる

森田)我々利用者はどうなのでしょうか。サイトで検索するといろいろな表示が出ますが、そういう表示の順番を決める基本的な基準も説明するということが、新しい法案には盛り込まれそうですね。

野村)いまは、どういうことに自分たちの情報が使われるのかまったくわからないのですよね。利用するときに「ある特定のサービスに魅力があるから」ということで、みんなそのプラットフォームに乗ってしまうわけです。自分で入るときには適当に同意して入ってしまいますよね。規約を読んでから同意することになっていますが、急いでサービスを受けたいと思うと、先にまず同意してしまいますよね。実はちゃんと書いてあってもわからないというケースがあるので、それをもっと明確にしていく。どのような不利益があるのかわかってもらうという仕組みも大事だということです。

radikoのタイムフリーを聴く

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2109/24/news131.jpg 「マジでかわいい!」「試合で見れない表情」 石川佳純、メイクアップしたショットに大反響
  2. /nl/articles/2109/25/news064.jpg 森尾由美、長女の結婚をレアな母娘3ショットで報告 「美人親娘」「姉妹みたいや」と反響
  3. /nl/articles/2109/25/news033.jpg 劇場版「鬼滅の刃」地上波初放送で新聞各紙が心を燃やす 「ちょっと待って」「新聞見たら煉獄さんがいたのでわあってなった」
  4. /nl/articles/2109/24/news037.jpg 道路にうずくまっていた子猫を保護→2日後…… モフモフな抱っこ紐から顔を出す姿がたまらなくいとおしい
  5. /nl/articles/2009/13/news017.jpg 「ちょ、おまわりさんオレ達よりヤバいのおるやん!」 夜のコンビニに世紀末魔改造ミニカーが襲来、みんなびっくり仰天
  6. /nl/articles/2109/25/news062.jpg 「F1」ルイス・ハミルトン、ピットイン時の事故動画を自ら公開 事故後の対応へ称賛の声「これでこそチャンピオン」
  7. /nl/articles/2009/28/news112.jpg 「お姫様みたい」「モデルやん」 池江璃花子、成人式の前撮りでティアラ&深紅のドレス 振袖姿は「当日までのお楽しみ」
  8. /nl/articles/2109/22/news156.jpg 『らんま1/2』の「あかねの髪形変更」というイベントが割り込み展開のはずなのに自然な流れ過ぎてすごいという話
  9. /nl/articles/2102/04/news101.jpg 「女優さんかと思った」「卓球界のシンデレラ」 石川佳純、プロが仕上げた“ガチ美人”ショットに絶賛の声
  10. /nl/articles/1907/02/news082.jpg 「美しすぎてクラクラ」「健康的な美ボディー」 吉田沙保里、下着モデル初挑戦の“最強の1枚”に反響

先週の総合アクセスTOP10

先月の総合アクセスTOP10

  1. 田中将大、石川佳純ら卓球女子との集合ショットに反響 「夢の共演」「どちらから声を掛けたのか気になる」
  2. 田中将大の五輪オフショット集、最後は柔道・阿部詩との2ショットでシメ! “モテ男”の期待裏切らず「美女好きですね〜」
  3. 「マジで恥ずかしいです」 中川翔子、数年ぶりの“水着披露”に恥じらいつつもマネジャー大絶賛「スタイルめっちゃいいすね!」
  4. 里田まい、楽天ユニフォーム姿の長男に「違う、そうじゃない」 父・田中将大選手そっちのけの推し愛にツッコミの嵐
  5. 野々村真、動画で退院を報告 やつれた姿に衝撃広まる「コロナがより怖くなった」「ガリガリで衝撃を受けたわ」
  6. 「薬を問われ、アル中だと言われ」 西山茉希、“うわさ”ささやかれる痩せ体形に「懸命なもんでご了承願います」
  7. 柴犬「メシ、よこさんかーい!!(激怒)」 ごはんを忘れた飼い主に皿をぶん投げる柴犬、荒ぶる姿に「爆笑した」
  8. レイザーラモンRG、コロナ療養で“10キロ減”を告白 「顔が変わっちゃいました」とやつれた姿で復帰報告
  9. 海外記者「最高のコンビニアイスを発見した」 森永チョコモナカジャンボ、ついに世界に見つかってしまう
  10. 「ついついキレイな部分ばかり載せたくなりますが」 小倉優子が公開したインスタの“現実”に「勝手に親近感が」「共感しかない」