「マスクをつけた2000人の前でマスクなしの僕が1人で歌うという経験が自分を変えた」 城田優が語る新型コロナとの新しい暮らし(2/3 ページ)

» 2020年06月20日 17時00分 公開
[Kikkaねとらぼ]

 「Stay Homeの期間は『いつ正常に戻るか分からない』『いつ自分が求められるようになるのかが全く分からない』状況だったので、先が見えない不安が自分の中では大きかったです」と城田さん。不安からだらけてしまったり、気を引き締めることが続かないこともあったものの、家にこもる日々のなかで「倒産危機」「破産」といった言葉がニュースで飛び交ったり、飲食関係の事業を展開する知人から「このままではいけない」という話が出てきたりする様子を見聞きして、「これはまずい」と感じるようになりました。

 「実際問題として新型コロナウイルスに感染して亡くなる可能性はもちろんあります。だけども、今経済を完全に止めてしまうと、ご飯が食べられなくなって、お金がなくなって死んでしまう。もしくは失望して自殺してしまう方もいるかもしれないと。100パーセント脅威が消え去ったわけではありませんが、ある程度のラインで見極めていかなくてはならないというのは誰しもが持たなくてはならない感情だと思いますし、僕自身もそう感じています。『どこまでお互い人々が歩み寄って理解しあって、この状況を打破できるか』『どれだけ新型コロナウイルスとうまく付き合っていけるか』というところにエネルギーや時間を掛けられれば、という風に自分の中でもマインドを変化させていっているところです」

便利だからこそルールが必要なSNS

 緊急事態宣言の解除後は、歌番組やバラエティー番組の収録など既に新しい生活様式での活動を再開。“新しい当たり前”になじみ始めたという城田さんに、リモート取材を受けることなどについてどう思うか。率直な感想を聞いてみたところ「オンラインは非常に便利だし、遠く離れていてもこうやってお話ができて、すごい発明というか文明の進化だなと毎回思うのですが、それと同時に“0.0何秒の時差”がすごく大きな影響を及ぼしているんじゃないかなと思うんです」とのこと。

 「仕事柄『特別室』で関係者としてミュージカルなどを観劇するということもあるのですが、客席にはないガラスが1枚、窓が1枚あるだけでも全然違って見えるんですよね。温度も肌感も全て遮られてしまって、それこそ映画やドラマを見ているような、その場にいないような感覚というか。僕は人が好きだし、話すのも好きだし、空気感でしか伝わらないことがあると思っているので、取材に関しても同じことがいえるんじゃないかと思います」と話し、「目で見る情報だけでなく肌で感じる情報は大切だし、会って初めて成立する“コミュニケーションの膨らみ”はやはり必要なのではないでしょうか」と語りました。


城田優 Shirota Yu GLAY TERU HISASHI コロナ 「客席にはないガラスが1枚、窓が1枚あるだけでも全然違って見える」

 同時に「もしもSNSがなかったらこれがなかったらStay Home期間中はどうなっていたんだろう」と考えることも多かったと城田さん。SNSを通じてさまざまなことを発信することによって、多くの人から声を掛けてもらう場面もあり、「そういった点にフォーカスすると、誰かのためになっていたのだと思えました」と話してくれました。

 一方で、「ストレスがたまっている人たちから、はけ口として使いやすい部分もある」とも指摘。「誹謗中傷や、言わなくてもいいことを言ったり、やらなくてもいいことをやってしまう、いわゆる“ルール違反”をしてしまう一部の人たちの中で負の連鎖のようなものが起きてしまっている場合もある」と話します。

 「SNSは良くも悪くも生活の一部となっているので、やはりルールや向き合い方をしっかりしていかないといけないと思っています。SNSのコンテンツそのものが悪いものだとか、親がやらせたくないものだとならないように、SNSの運営者たちにはしっかりと管理をしていってほしいですし、ユーザーたちにもリスペクトを持ってSNSを利用してほしいです。いろいろな事件や事故によって、誹謗中傷による見えない刃、言葉の弾丸が本当に人を傷つけて、あやめてしまうということを多くの人が再認識したと思います。みんなが使う道路に交通ルールがあるのと同じように、SNSもみんなが使うツールだからこそ、これまで何でもかんでも容認されてきたようなルールについては、改正の必要があると思いますし、学校でも教育した方が良いのではないかと思っています

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