仙台駅「鮭はらこめし」(1350円)〜常磐線の旅のお供にふさわしい郷土料理!
毎日1品、全国各地の名物駅弁を紹介! 宮城県・仙台駅「鮭はらこめし」です。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年3月31日)
仙台行の特急「ひたち」号は、宮城県内に入って、内陸に移設された山下駅を通過すると、新線区間の高架を下りて、岩沼・仙台方面へ向かいます。
高架下に見えるのは、山元町の特産・いちごの観光農園のビニールハウス。
山下駅からブラブラと散歩気分で、いちご農園へ足を運ぶ方の姿も見られました。
次の浜吉田駅からは、阿武隈川の河口のまち・亘理町(わたりちょう)へと入って行きます。
亘理町の郷土料理として知られるのが、鮭を使った「はらこめし」です。
阿武隈川の鮭は、古くから伊達家、将軍家にも秋の味覚として献上されてきた逸品。
このはらこめしを駅弁にアレンジしたのが、仙台駅弁の「鮭はらこめし」(1350円)です。
明治23(1890)年以来、130年にわたって仙台をはじめ、東北一帯の駅弁を手掛けている
「ウェルネス伯養軒」が製造しています。
(参考)宮城県亘理町ホームページ
【おしながき】
- 茶飯
- 煮鮭
- 味付けいくら
- ひしお味噌
ウェルネス伯養軒の前身「伯養軒」時代、昭和59(1984)年に登場した「阿武隈川鮭はらこめし」をルーツに持つ仙台のロングセラー駅弁、東北を代表する駅弁の1つです。
茶飯の上にいっぱいのいくらが敷き詰められ、その上に切り身の煮鮭が載っています。
伯養軒の特製醤油で味付けされた鮭はウェットな食感で、いくらもただの醤油漬けではなく、ほんのりと酒の香りを効かせたこだわりがあって、どんどん箸が進みます。
阿武隈川の河口には、大手製紙会社の工場があり、いまも毎日、稼働しています。
コチラの会社が私のふるさと・静岡の富士・富士宮エリアと結びつきが強く、小・中学校でも転勤族の子供が転校することもときどきあり、岩沼周辺は私も昔から馴染みある地名でした。
そんな岩沼で東北本線と分岐・合流して、再び関東と東北を結ぶようになった「常磐線」。
落ち着いたらのんびりと、のどかな景色と郷土料理を味わいながら旅したい路線です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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