不動産屋を訪れた“精霊”が探していたのは…… 「ヒトならざるもの専門窓口」のある不思議な不動産屋さんの漫画(1/3 ページ)
ほかの「ヒトならざるもの」のエピソードも気になります。
創作作品の主たるテーマとして「怪異」が登場する場合、そのほとんどには「怪異の専門家」が登場します。それに対抗するため、抜け出すため、滅するため、共生するため……専門家はさまざまなアプローチによって、それら怪異の存在感を倍増させていると言えるでしょう。
今回ご紹介する作品には、怪異の一種と言える「人ならざるもの」と、それに対する「専門家」が登場するのですが……その専門性の意外さと、それが紡ぐ物語にご注目ください。漫画の作者はpixivで活動しているyukさんです。
京都の小さな不動産屋で働く壺月琴子さんは、そこで彼女にしかできない「特殊な仕事」を担当しています。それは「ヒトならざるものの引っ越しの相談に応じ、要望に合った適切な場所を提示する」というものでした。
その日にやってきた琴子さんのお客さんは「音と共存する精霊」でした。精霊は「最近の人間が出す音は少々苦手」と言いながらも、時代も時代だから、と人間との共生を願い「人間の創り出したきれいな音のあるところで暮らしたい」と要望を出します。
京都の市中を歩き、要望に合った物件を探す琴子さんでしたが……市街地の膨大な音の群れをあらためて意識し、辟易してしまいます。
自然が奏でるよりも美しい、人間が創り出した音。精霊のお眼鏡に適う、そのようなものは存在するのだろうか……と弱気になった琴子さんでしたが、彼女に対して文字通り「風」が吹きます。
果たして音の精霊は、琴子さんの提案した引っ越し先を気に入ってくれるのでしょうか。結末は漫画を読み進めてお確かめください。
作品提供:yukさん(yukさんのpixivページ)
記事:たけしな竜美(@t23_tksn)
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