6歳の少年が目指した「完乗」ドリーム 「こうして私は“全線完乗”した」 苦節50年、漢乗り鉄涙の記録(2/5 ページ)
「ふだん行かない路線の終点に何があるんだろう」6歳の少年が目覚めたきっかけ
「全線完乗」は乗り鉄の遊び方の1つです。
「好きな路線に何度も乗りたい」という人もいれば、「乗っていない路線に乗りたい」という人もいます。私は後者。見ていない車窓、降りていない駅、歩いていない町に行きたい。新しい景色を見たい。そして「乗っていない路線に乗りたい」を続けていくと、いずれは「全ての路線に乗る」結果になります。
全て乗りたいと思いついた時期は小学1年生(6歳)でした。自宅の最寄り駅、東急池上線の洗足池駅です。きっぷを買うときは、きっぷ販売機の上にある路線図を見上げます。行きたい駅までのきっぷ代が書いてあって、その値段のきっぷを買います。その運賃表には東急電鉄の全ての路線が描いてありました。今も運賃表は掲示されていますけれど、IC乗車券が主ですから、運賃表を見る機会も減りましたね。
1973(昭和48)年に6歳だった少年は、その路線図を見て「ふだん行かない路線の終点に何があるんだろう」「どんな電車が走っているんだろう」と思いました。その好奇心のまま、お小遣いをためて「小さなひとり旅」をし始めます。でも電車賃しか持ってませんから、行くだけ。行って景色を見てくるだけ。でも「行ってきた!」だけで達成感がありました。そして4年生くらいのときに東急電鉄を完乗します。大きな達成感でした。
次は「東京の国電全てに乗ろう」と思い立ちました。しかし東急と比べて広く、お小遣いはとても足りません。そんなとき、図書館で種村直樹著「鉄道旅行術」を読みました。そこには時刻表の読み方と、おトクなきっぷ「周遊券」が紹介されていました。
早速時刻表を買って、東京の国電区間全てに乗れる「東京ミニ周遊券」を見つけます。ただしこの周遊券のフリー区間は「旅の目的地」です。東京では買えません。最も近い売り場は静岡駅でした。そこで、親に預けていたお年玉の残りを出してもらい、静岡まで日帰り。ひとり旅で買いに行きました。帰りは急行「東海」に乗りました。こうして7日間でこの国電区間を全て乗りました。
それからは好奇心の赴くまま。中学生時代は日帰りで行けるところまで。高校に入ってからは周遊券で東北、九州、北海道まで。その頃「青春18きっぷ」が発売されたので友人と関西にも行きました。大学時代は小休止。松本市で4年間を過ごし、この間は鉄道を忘れてクルマに夢中でした。じつはこの期間から走り屋です。就職して上京しても走り屋。仕事もやりがいがあって鉄道旅はお休み。出張のついでに気が付いた未乗路線に乗る程度でした。
乗り鉄の本格的な再開は1996年にフリーライターになってからです。そこからの旅は、コラムサイト「のらり」に書いています。多忙のため休載が多く追いついていません。ここに完乗まで書いて完結かな、と思います。
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