6歳の少年が目指した「完乗」ドリーム 「こうして私は“全線完乗”した」 苦節50年、漢乗り鉄涙の記録(4/5 ページ)
全線完乗したら、「乗り鉄」として次はどうするのか
全線完乗して、次はどうするか。まず、新路線が開業したら乗りに行きます。完乗達成者の称号は防衛しなくちゃいけません。
2021年度はなさそうですけれど、2022年度は長崎新幹線、福岡市営地下鉄七隈線、宇都宮ライトレール、東急/相鉄新横浜線の開業を控えています。
その次は、人それぞれ。乗る前に廃止されてしまった路線を訪ねる「廃線探訪」派、「高速バス路線完乗」や「全空港訪問」も楽しそうです。
海外の鉄道へ乗りに行く「海外鉄」もいいですね。感染症の流行が落ち着いたら、失効したパスポートを再取得して行ってみようかな。海外の鉄道路線を完乗するには人生が1回では足りないでしょうが。鉄道のある国の中には国交がない国、紛争当事者国など危険なエリアもあります。さし当たり全大陸横断を目標にしましょうか。
それまでは、いままで未乗路線にとらわれて立ち寄れなかった観光地に行こうかな。完乗したことで、むしろ自由な旅をできるようになったと言えそうです。
杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)
乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。鉄旅オブザイヤー選考委員。ITmedia ビジネスオンラインで「週刊鉄道経済」連載。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。日本旅客鉄道全路線の完乗率は100%(2021年4月時点)
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