祖母が魚を切っていたら包丁が「プンッ」と真っ二つ “使い方が悪かったわけではない”のに折れてしまった理由(1/2 ページ)
「振り向くと、包丁の刃だけが床の上ですべって回転していました」。
ねとらぼ読者から、料理中に起こった危険な出来事をインタビューする企画「お料理で事故った話、教えてください」。今回は「ある日の料理中、突然、包丁が折れた」というお話を伺いました。ケガがなくてよかった……。
連載:お料理で事故った話、教えてください
料理は毎日食べるもの。だけど、するのは意外と危ないもの。日々の暮らしの中で見落しがちな「家事にはどんな危険があるのか」「注意すべきポイント」に気付くために、いろいろな人から体験談を募集していろいろ聞いてみよう、という企画です。
包丁が折れてしまった原因は?
わが家は家族ほぼ全員が調理できるため、常に使用する包丁が計3本(うち1本が魚用の小出刃包丁)あります。
ある日、祖母と自分の2人で夕飯の支度をしていたときのこと。甘塩ホッケを焼こうとしていたのですが、祖母が「尾ビレだけ切り落とせばいいか」と魚用の小出刃包丁ではなく、別の包丁の刃を入れた瞬間、「プンッ」とギターの弦が切れたような音の直後、背後で「ガシャーン」という音が響きました。
振り向くと、包丁の刃だけが床の上ですべって回転していました。
祖母が力を込めた瞬間に、包丁が柄の先から折れてしまい、その刃が祖母の腕をかすめ(出血はしなかった)、祖母と自分のあいだを飛んでいって床に落下したようです。
その場に末弟や妹がいなくてよかったです……。
―― 原因はなんだったのでしょう。もしかして、魚を切ったのがマズかった?
いえ、「鍛造不良による気泡でサビて劣化した」というのが原因のようです。
この後、折れた包丁を刃物研ぎ店の店主さん、メーカーに見てもらったのですが、どちらも「刃が折れた部分に、目に見えない小さな気泡がある→洗浄時などに、そこに少しずつ水が入って刃がサビる→その状態で使い続けることで、刃のヒビが少しずつ深くなっていったのではないか」という見解でした。
―― 使い方ではなくて包丁自体に問題があった、と。
かなり低い確率のようですが、こういうケースもあるようです。たまにこの一件を思い出してちょっと怖くなることもありますが、基本的に調理は好きなので包丁を握らない日はないですね(笑)。
ちなみに、その包丁は百貨店で購入してから1年半ほどたっていて。メーカー保証期間を過ぎていたので「送り返しても有償かなぁ」と思っていたのですが、刃物研ぎの店主さんは「このメーカーでこれはさすがにあんまりだから、対応してくれると思う。送ってみて」と。
百貨店を介して状況説明してお送りしたところ、新しいものと交換していただけました。真摯(しんし)な対応をしていただいて感謝しております。
本企画では取材させていただける読者の方を募集しています
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