見事にそれっぽい! 架空のクラシック曲でバロックから近現代までの音楽史を2分20秒で振り返る動画(1/2 ページ)
バッハ、モーツァルト、ショパン、ドビュッシー、シェーンベルクを一気聞き。
西洋音楽史をざっと知ることができる架空のクラシック曲が話題です。バロックから近現代までが、わずか2分20秒に凝縮されています。
投稿したのは、音大生の藤重 侑宇さん(@yuu09200920)。バロック、古典派、ロマン派、印象主義、近現代の各時代を代表する曲に似せた自作作品をつなげました。元の作曲家を知っている人なら、「○○っぽい」とすぐにわかるほど特徴をよく捉えています。また、似せるための音楽理論も解説してくれています。
バロック音楽(1600年〜1750年頃)
バッハ(1685〜1750年)の「2声のインヴェンション」をイメージしたオリジナル曲で、バロック音楽の特徴を12秒で説明します。対位法を中心とした、分厚い教科書に書いてありそうな内容をさらっと理解させてくれます。バロック時代らしくチェンバロの音色での演奏です。
古典派音楽(1730年〜1820年頃)
モーツァルト(1756〜1791年)のピアノソナタ風の作品で、古典派音楽を23秒で説明します。トニック、サブドミナント、ドミナントといった機能和声法による音楽がこの時代の特徴。モーツァルトが多用したドイツの増六から属和音への進行などが盛り込まれています。ラストは「お辞儀コード」で元気よくフィニッシュ!
ロマン派音楽(1820年〜1900年頃)
市民革命を経て西洋音楽はロマン派の時代に入ります。ショパン(1810〜1849年)の「ノクターン」風の曲で、この時代を31秒で説明します。旋律はより叙情的になります。特にショパンが好んだという半音階的な旋律がくると「ああ、これぞショパン!」と身もだえてしまいます。
印象主義音楽(1890年〜1930年頃)
ドビュッシー(1862〜1918年)に少々ラヴェル(1875〜1937年)の味付けを加えた自作曲で、印象主義の特徴を54秒で紹介します。全音音階、五音音階、教会旋法、オルタードテンションといった数々の技術が使われています。ドビュッシー「喜びの島」にも似た一曲です。
近現代音楽(1900年〜)
シェーンベルク(1874〜1951年)の12音技法を使って、近現代のクラシック音楽を20秒で解説します。ラストは腕全体を使って“ジャーン”。トーン・クラスターでフィニッシュします。まさに近現代です。
作曲を勉強している人がどんなふうに音楽を分析しているのかがよくわかる動画です。それに加えて、西洋音楽史を代表する曲のよさがちゃんと伝わってきます。クラシック音楽にそれほど詳しくない人でも十分楽しめるでしょう。
動画提供:藤重 侑宇(@yuu09200920)さん
(高橋ホイコ)
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