小山田圭吾、騒動後初めて“いじめ行為”のいきさつ説明 一部否定も「傍観者になってしまった」「自分にも責任がある」と謝罪(1/2 ページ)
今後の活動は白紙の状態とのこと。
過去のいじめ行為を自ら語ったインタビュー記事が問題視され、「東京2020オリンピック・パラリンピック」開会式の音楽担当を辞任したミュージシャンの小山田圭吾さんが9月17日、「いじめに関するインタビュー記事についてのお詫びと経緯説明」とした文書を公開。騒動後初めて『週刊文春』(9月16日発売)の取材に応じたことを受け、あらためて自身の認識を表明しています(一部、いじめについての具体的な記述含む)。
小山田さんが東京五輪・パラリンピック開会式の音楽担当に決定したことをきっかけに、『ロッキング・オン・ジャパン』1994年1月号に掲載されたいじめ告白記事が再び問題視されていた今回の騒動。これを巡っては、小山田さんが当時の発言を一部事実と認め、謝罪文を掲載した他、「東京2020オリンピック・パラリンピック」開会式の音楽担当を辞任。『ロッキング・オン・ジャパン』編集長の山崎洋一郎さんをはじめ、出版元である太田出版も謝罪文を掲載した他、「デザイン あ」が番組差し替えとなり、小山田さんが参加するバンド「METAFIVE」5年ぶりとなる2ndアルバムが発売中止となる事態となっていました。
小山田さんによると、7月16日に掲載した謝罪文以降、今回の騒動について沈黙していましたが「事実関係をご説明するにあたり、私からの一方的な発信だけでは不十分であると考え、第三者からの厳しい質問もしっかり受け止めるべき」との思いから『週刊文春』の取材に応じたとのこと。
これを受け、日本語と英語で掲載された「いじめに関するインタビュー記事についてのお詫びと経緯説明」では、「多くの方々を傷付け、不快な気持ちにさせてしまいましたことを心からお詫びいたします。誠に申し訳ございません」とあらためて謝罪。「今の私にできることは、過去と向き合い、事実を説明させていただくこと」として、インタビュー記事について言及しています。
小山田さんは、「同級生に排泄物を食べさせた、自慰行為をさせた」といったいじめ行為については、「示唆や強要をしたといった事実は一切ありません」と否定。一方、「暴力行為を目にした現場で傍観者になってしまったことも加担と言えますし、その目撃談を語ってしまったことは自分にも責任があると感じ、当時は誌面の訂正を求めず、静観するという判断に至ってしまいました」といきさつを説明しています。
その他、ソロでの活動を始めた当時の状況やその後の価値観の変化などといった心境がつづられている他、自身が音楽を手がけた教育番組「デザインあ」(NHK Eテレ)への思いや、オリンピック・パラリンピックについても言及しています。
なお、今後の活動については「何も決まっておらず完全に白紙の状態」とのこと。ファンの存在に支えられていることを明かしながら、「社会に対してどのようなかたちで関わり、貢献していくべきかを個人としても音楽家としても、今まで以上に視野と意識を広げて考え、行動に移していきたいと思っています」と反省の弁を述べています。
小山田さんが文春の取材に応じたことを受け、当該記事を取材・執筆したフリーランス記者で、現在は太田出版の編集者である村上清氏も「1995年執筆記事『いじめ紀行』に関しまして」と9月16日に謝罪。太田出版からの謝罪文は7月19日に掲載されていましたが、「当時の状況、当時の考え、時間がたっての現在の反省を伝えたい」という村上氏の強い希望を受け、掲載にいたったとのことです。
なお、インタビューを行ったノンフィクション作家の中原一歩さんは、『週刊文春』の発売にあたり「数週間かけていじめの舞台となった和光学園の当時の同級生等を取材した事実も追記しておきます」「同時に私を育ててくれた雑誌も、当時いかに『露悪的』なことを求め、人感感覚がなかったのか。分かっていたとはいえ、改めて痛感」とツイートしています。
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