「アーケイン面白かったから原作も遊んでみたいな!」と思った人へ、LoLの楽しい部分を伝えて背中を推したい記事を書きました(1/3 ページ)
「治安が悪いゲーム」という評判も否定はしませんが……。
「Arcane(アーケイン)」、見た!?
ゲーム「League of Legends(通称LoL)」を原作とするこのアニメは世界中で大ヒット。Netflixで46日間トップを走り続けた「イカゲーム」を超えて堂々の1位となりました。
※オフィシャルトレーラーより
なめらかな戦闘アニメに加え、エフェクトもド派手でかっこいい。分かりやすい友情や愛情の裏で思惑がうごめく先の読めない展開が魅力で、何より原作を知らないといけないシーンがないので、LoL未プレイでも楽しめる。貧困や才能といった重いテーマを扱っているので少し大人向けな作風ではあるものの、膨大な金と時間をかけて作られていることが感じられる作品で、見終わったあとの充足感は2021年トップでした。
原作未プレイの人がそんなアーケインを見たら思ってしまうはずです。「こんなに面白いアニメなんだから原作もやってみたい!」と。でも原作のLoLは、月間アクティブプレイヤーが1億人を超える世界的人気ゲームとはいえ、悪逆非道のプレイヤーがひしめく煽りと暴言の無法地帯……“最悪の民度”と語られるそんなゲームはちょっと……と思う人もいるはず。
筆者もLoLプレイヤーの一人ですが、こういった風評を多少言いすぎとは思うものの否定はしません。ですがSNS上では、LoLをやったことがない人にまで「治安が悪いゲーム」として暴言や煽り行為のスクリーンショットが拡散されていたりして、悪い部分だけが独り歩きしすぎているような気もします。「アーケイン面白かったから原作も遊んでみたいな!」と思ってくれた人の背中を押せるよう、LoLの楽しい部分を伝えたい。これはそんな記事です。
治安は悪いけど、それ以上に魅力あるゲーム
LoLはアクションRPGと格闘ゲームを半分ずつ合わせ持ったようなゲームです。
プレイヤーは全員レベル1からスタートし、各自レベルを上げて装備を整えて、先に相手の拠点を破壊した方が勝ちとなります。
プレイヤー同士の戦いでは腕前の差よりも、レベル差や装備差が重要となり、これはRPGでいかに効率的な命令を行ってもレベル差がある敵には勝てないという要素と似ています。「相手よりも自分が強いときは戦闘し、弱いときは戦わずレベル上げに専念する」という瞬間的な判断力が重要になるのです。
5対5のゲームなので人数をそろえて戦った方が強力ですが、経験値やお金になる中立モンスターは広いマップに点在しているので、散会した方がレベリングの効率は良いというのが難しいところ。基本はバラバラに動いてキャラクターを育て、相手に勝てると判断したタイミングで集合して相手を倒す、というのが理想的な動きになります。
治安が良くない理由は複数ありますが、大きな理由として「味方のミスで敵が強くなってしまう」というのがあります。
前述したレベリング効率の関係で序盤は1対1の戦いが多く、そこでデスを重ねてしまうと必然的に対面する敵がどんどん強くなり、最終的にはムキムキに育った敵キャラクターが味方全員を破壊するということが多々あります。そうなると怒りの矛先は対面を育ててしまったプレイヤーに向かいます。FPSや格闘ゲームではラウンドごとに状況がある程度リセットされるためメンタルリセットしやすいですが、LoLは15分〜40分以上この状況が続くため、戦犯とヒーローがはっきりしやすく、「どうしてくれるんだ」とやらかしてしまったプレイヤーが矢面に立たされるのです。
スプラトゥーンなど、日本企業のチームゲームだと責任の所在がかなり曖昧になっていて、ストレス緩和について作りこまれていると感じる一方、LoLはかなりハードともいえる仕様です。しかし、実はこの仕様こそがLoLの大きな魅力でもあるのです。
逆に自分が対面を制し、何度もキルを重ねてこの無敵のムキムキゴリラ状態になったとき、最高に楽しいLoLが始まります。相手のスキルを全部受けても減らない体力、ちょっとなでただけでデスしていく敵チーム。このチート状態で敵をなぎ倒して行く快感は他のゲームでは例えられない気持ちよさがあり、しかもこの状態が試合終了時まで続きます。
「責任の所在がはっきりしている」「一度得た有利が試合終了時まで維持される」という点が他の多人数対戦ゲームとは一線を画す点であり、決定的に好みが別れる点ともいえるでしょう。
もちろん圧倒的な勝利だけでなく、拮抗した試合も多くあります。ワンミスで試合が終わる緊張感の中、5人の息があった連携で勝利をもぎ取る。この達成感はかけがえのないものがあります。5人の野良プレイヤーで足並みをそろえるのは難しいですが、だからこそ完璧な連携ができた時の盛り上がり方はLoLならではのものがあります。
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