妻から夫への「何時に帰るの?」に込められた意味は 夫婦のすれ違い描く漫画にさまざまな反響(1/2 ページ)
妻が「何時に帰るの?」と何度も聞く理由とは。
妻からの「帰宅は何時になるの?」に込められた意味を描いた漫画「何時に帰るのの正体」に、さまざまな意見が寄せられています。
漫画で描かれている夫婦には一人娘がいて、夫は会社で勤務、妻は日中子育てや雑事などで立て込んでいる日々を送っています。
そんなある日、残業続きの夫が妻に「今日も残業です」とメッセージを送ると、妻からは一言「何時になるの?」と返信がきました。仕事の進行が読めない夫は、前日の妻の怒りっぷりも相まって、一言だけの即レスに恐怖すら覚えます。妻におわびと感謝などを送ると、またしても「それで帰宅は何時になるの?」と即レス。夫はどうして妻がこんなに「時間」にこだわるのか、理由が分かりません。
ことの発端は数カ月前にさかのぼります。夕飯の支度時に夫から「定時で帰れそう」とメッセージが来たので、19時半には家族そろって食事ができそうと思った妻。しかし、お腹を空かした娘を待たせていたのに、夫は一向に帰ってきません。娘はグズリ、妻はイライラしたまま2人で食べることに。その後、夫は理髪店とコンビニに寄って帰ってきたのでした。
駅から10分で帰って来られるのに、「今駅です」から30分以上たっても帰ってこなかった日も。娘の入浴や寝かしつけの予定が狂ってしまい、ようやく取れるはずの自分の時間が思ったように取れず、妻はイライラします。この日夫が遅くなったのは、いつも残業しているお詫びにケーキを買いに行っていたため。ケーキよりも時間を重視したい妻はあきれ果て、夫は妻が何も言わないのは機嫌が直ったからと思っています。
漫画の中の妻は、夫が「今仕事終わった」のメッセージから寄り道せずに帰宅すると思っているのに対し、夫は「○○に寄ってから帰る」などの連絡もなしに寄り道をしています。妻にしてみたら、子どものことや夕飯の都合を考えないとならないので、「仕事が終わった」だけでなく具体的に何時に帰宅するのか教えてほしいところです。
しかし、妻の方も「××したいから、まっすぐ帰ってきて」などの希望を伝えていないので、寄り道も許されると夫が考えている可能性も。もう少し密度の高いコミュニケーションがお互いに取れていたら、妻のイライラも、夫が妻へ抱く恐怖心も和らいだかもしれませんね。
漫画には読者から共感する声や反論など、さまざまな意見が多数寄せられています。子育て経験者からは妻に賛同して「子どもがいるなら育児時間考えて行動した方が良い」「頭の中は子どもをどう動かすか考えながら生きてる」の声が。
一方で、「両方言葉足らずで両方悪い面がある」「育児の有無に関わらず、人と暮らすならお互い気をつけなきゃいけない事」「“察して”だと永遠と何時になるの戦争終わらない」などの声も届いています。「ちょっとしたことで改善できるんだろうけど、そのちょっとしたことに手が回らないのが育児中でもある」と育児中の余裕のなさに触れる意見も。リプライ欄も含めて、いろいろと考えることができる作品とも言えます。
作者は漫画家のあさのゆきこ(@YUKIKOASANO)さん。Twitterで反響を呼んだ「何時に帰るのの正体」はコミックゼノンで連載していた『お母さんの正体』からの1編。5月20日に電子書籍の単行本が発売されます。
作品提供:あさのゆきこ(@YUKIKOASANO)さん
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