精子提供の“ニセ協会”が「怪しい」とSNSで波紋 サッカー選手のアカウント乗っ取り公式を獲得 所属チーム「Twitterに問い合わせ中」(1/2 ページ)

インターネット上での精子提供は「精子が本人のものだと確認できない」などの問題点があります。

» 2022年08月04日 19時20分 公開
[ねとらぼ]

 「怪しすぎる」「Google検索しても、Twitterしかヒットしない」──。実際は存在しないとみられる「日本精子提供妊娠サポート協会」と名乗るTwitterアカウントが物議を醸しています。同アカウントには公式マークが付いていますが、実際は公式マーク付きのサッカー選手のアカウントを乗っ取ったものとみられます。

「日本精子提供妊娠サポート協会」と名乗るTwitterアカウントが物議 画像はTwitterより

 “日本精子提供妊娠サポート協会”は、「当協会は、子供は欲しいけどパートナーがいない女性の方や、様々な事情がある女性の方を支援しています。紹介できる男性は全て身元確認をし、性病検査・精子検査をしています。アドバイザーによる指導も受けていますのでご安心ください。費用面等のご相談もお気軽にお問い合わせください」などと呼びかけ。

 また、「当協会では、将来的に精子提供を受けたい女性の方からの費用を無料にしたいと思っています。その為には運用費用が必要となります」などと書き込み、Amazonギフト券での“寄付”を募っていました。

 同TwitterアカウントはIDが一致することから、プロサッカークラブ「レノファ山口FC」に所属する眞鍋旭輝選手のTwitterアカウントを乗っ取ったものとみられます。

「日本精子提供妊娠サポート協会」と名乗るTwitterアカウントが物議 画像は公式サイトより

 編集部が運営元のレノファ山口に問い合わせたところ、「Twitterアカウントの乗っ取りについては把握しております。ただ、眞鍋選手はしばらく、当該アカウントでTwitterを利用しておらず、いつこのような状況になったのかは把握しておりません。眞鍋選手およびクラブから、Twitter Japanに問い合わせていますが、現時点で回答はございません」と回答が得られました。

「精子が本人のものだと確認できない」などの問題点

 近年、インターネットを通した精子の取り引きについて問題視する指摘が広がっています。国内初の民間精子バンク「みらい生命研究所」は、2021年6月の設立時に発表したプレスリリースのなかで、インターネット上での精子提供の問題点について、以下のように述べています。

 「まず、精液を採取する際に衛生面や安全性が担保されていないこと。男性がなんらかの感染症にかかっていてもわからないこと。また、精液をそのまま体内に注入すれば、女性が感染症に侵される可能性もあります。そもそもドナーの本人確認や、ドナーから手渡された精子が本人のものだと確認することすらできないのです」

 そのほか、提供者の人種や学歴を選べることから、「優生思想や商業主義につながりかねない」といった懸念なども存在します。同性カップルなどが医療機関での精子提供を利用しづらいなど現状に課題はあるものの、インターネット上での精子提供には、さまざまなリスクがともなうことを改めて認識する必要があると言えるでしょう。

「日本精子提供妊娠サポート協会」と名乗るTwitterアカウントが物議 画像はTwitterより

 なお、同Twitterアカウントは、7月30日にはツイートが非公開になり、8月4日現在はアカウント名が「眞鍋 旭輝」、プロフィールが「レイズ熊本→大津高校→桐蔭横浜大学→レノファ山口」と、眞鍋選手のものに戻されています。現在もツイートは非公開設定のままです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2505/12/news134.jpg 万博の“着物ショー”に天皇陛下だけ許される「装束」登場で物議…… 「深くお詫び」主催者謝罪
  2. /nl/articles/2505/11/news027.jpg お隣さんから丸見えの土地→巨大ウッドフェンスを7日かけてDIYしたら…… 雰囲気ガラリで「すごい大作ですね」「ワクワクした」
  3. /nl/articles/2505/10/news027.jpg 大人なら解けないと恥ずかしい? 「(1/8)−(1/8)」を計算せよ!【算数クイズ】
  4. /nl/articles/2505/12/news085.jpg 【べらぼう】「子供に見せられない」 突然の“ぶっ飛び演出”に「いったい何を見せられてるのか」「攻めすぎ」の声
  5. /nl/articles/2505/11/news040.jpg 75歳のおじいちゃん「ニコニコ超会議に初参加じゃ」→“ほぼ本物”の有名キャラのコスプレに「すげえ……」「圧倒的にすごい」
  6. /nl/articles/2505/09/news120.jpg PCの勉強をはじめた72歳父→2年4カ月後…… “とんでもない成長”に称賛「すごいです」「尊敬しかありませぬ」
  7. /nl/articles/2505/12/news093.jpg 娘誕生の大谷翔平、家族3人の初「母の日」に感嘆の声も……子のそばで刻まれた“勲章”へ「活躍ぶり証明している様」「仕事人パパ」
  8. /nl/articles/2504/30/news206.jpg 「これで5000円……」 万博・英国館の「紙コップアフタヌーンティー」が議論に 代表「寄せられる声大切に」
  9. /nl/articles/2505/11/news055.jpg ディズニーの人気アトラクションで撮影した“奇跡の1枚” レアすぎる光景に「罰ゲームに見えた」「シュールでワロタwww」
  10. /nl/articles/2505/11/news034.jpg 大人なら解けて当たり前? 「2+(1/2)」の答えは?【算数クイズ】
先週の総合アクセスTOP10
  1. クリスマスに出会ったギャルとギャル男が21年後…… 誰も予想できない現在に「素直に凄い」「人に歴史あり」と称賛の声
  2. 「もうこのパンツで十分」 ワークマンの“1500円パンツ”が売り切れ続出の大反響 「相当な企業努力」「驚異的」
  3. 「もうシソは買わない」 ペットボトルに種をまいて1年後…… “食べ切れないほど”の大収穫に「今年はこれで育てます!」
  4. 息子が中学生のときに迎えた柴犬、一緒に育って9年後…… 涙が出そうなふたりのビフォーアフターに「最高の相棒」
  5. 「なんとかして」 ワークマンの話題騒然“不審者パーカー”、高額転売に怒りの声…… 「どうにかならないのか」
  6. メガネ模様の子犬→成長したら…… 「やば」「こりゃーたまらん」予想外の姿に大反響「アザラシの子どもって感じ」
  7. 獣医師に「何の動物ですか?」と聞かれた子犬 「これは……クマですね」「もう異次元の可愛さ」と反響集めた2年後の現在は? 飼い主に聞いた
  8. 「大谷翔平が娘の名前を公表」 YouTubeなどで「デマ画像」の投稿相次ぐ 生成AI活用か…… 「ひどい」非難の声も
  9. 小5息子の体操服のゼッケン、進級で…… 「4年5組→5年3組」にする強引な“力ワザ”に「すごい!完璧!」「笑いが止まらない」
  10. 「やば欲しい」 ダイソーに1100円で売っていた“驚がくの商品”が1000万表示 「すっげ」「今度買ってこよー」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 築53年家賃4万円・何てことない団地のドアを開けると…… まさかの空間出現に驚きの声「素敵」「ここまでお洒落に」
  2. 小学生時代「こんなプラモ誰が買うんだよw」→40年後…… “大人になった”を実感するエピソードに「分かる」「特大ブーメランw」
  3. 49歳病没の大宮エリーさん、生前開催の個展で「体調も万全でなかったので不安」 3カ月前には苦しげな姿も「声が出にくい」
  4. 自販機に“1000円”を入れたら……? 出てきた“とんでもないお釣り”にお口あんぐり「こんなん初めて見た」
  5. 自宅の犬小屋に住み着いた野良猫、1年後の姿に「泣いた」と大反響 それからどうなった?現在の様子を聞いた
  6. 100万円の“錦鯉”を自宅の池に入れたら…… 「おかしいでしょ」3日後、まさかの事態に「鯉は難しい…」「信用が大切ですね」
  7. パパに、保育園へ行く娘のヘアアレンジを任せたら…… ママがひっくり返った“仕上がり”が400万表示「重力どこ?」「頑張った感がいい!」
  8. 「成長したらそのうち襲ってくる」と言われたワニ、16年後……→ 280万回再生を突破した驚きの姿に「初めて見た」の声
  9. 人里離れた山にカメラを設置→1週間後…… 「なんで?」映っていた“意外すぎる住人”に「笑った」「実在していたのか!」
  10. 「神パンツきた」 ユニクロ新作“3990円パンツ”が品切れラッシュの大人気 「過去イチかも」「本当にこれは買い」