「嫉妬覚えるくらい天才」「絶対伸びる」―― 知る人ぞ知るSFショートアニメの奇才「教室隅の男・その名はジャック」に聞く創作の裏側(1/3 ページ)

「長編の映画作ったら絶対円盤買う」「世界観に魅了されました」などの声が寄せられています。

» 2022年08月18日 20時00分 公開
[石関隆景ねとらぼ]

 YouTubeやTikTokなどのショート動画が盛り上がっている昨今、“奇想天外な発想”“秀逸な構成”のSFアニメで人気を博しているクリエイターがいます。その名は「教室隅の男・その名はジャック」。YouTubeチャンネル登録者は約5万人という、今はまだ知る人ぞ知る奇才の裏側に迫りました。

 「教室隅の男・その名はジャック」さん(以下、ジャックさん)は、2022年1月に動画投稿を始め、8月現在では約150本の動画をYouTubeチャンネルに投稿しています。その魅力として真っ先に挙げられるのは、独特な設定。例えば、「妖精にIQ1兆を願った結果、街に浮かぶ巨大な脳になってしまう」という話(「巨大脳」)や、「短い間隔で流れる異世界の映像に、現実世界が侵食されていく」という設定(「サブリミナル効果」)などがあり、一目見るだけでその奇想天外な世界観にグッと引き付けられてしまいます。

 そんな独創的な発想を見事なまでにまとめ上げる構成力もまた、ジャックさんの大きな魅力の1つです。短い動画ながら二転三転する展開と秀逸なオチには、「うーん、なるほど」とうならずにはいられません。特に、「窓辺の君」や「自白する像」など少し長めの作品を見た後は、重いテーマもあいまって、映画を1本見終わった後のような感覚に襲われます。

 また、そうしたプロットの面白さはもちろんのこと、絵のタッチや細かい演技の使い分けなども、非常に魅惑的です。舞子の姿をしたスマホのアンドロイドと男の、切なくも優美な関係性を描いた「shihatsu」という作品は、もはや芸術的ともいえる作画となっています。さらに、絵を書くことが趣味の男の子をフィーチャーした「創作」では、状況に応じて声質や話し方を変えていて、それがこの作品の味を一層際立たせています。

「教室隅の男・その名はジャック」インタビュー サムネにもなっている「shihatsu」の1シーン。どこか不穏な美しさを醸し出す

 コメント欄は「嫉妬覚えるくらい天才」「狂気の奇才」など、才能を褒めたたえる声や、「絶対もっと伸びるべき」「長編の映画作ったら絶対円盤買う」のように、さらなる活躍を願う声であふれています。編集部では、ジャックさんに、動画制作の裏側や今後の展望などについて尋ねました。

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