日本にあるのは30カ所ほど ダムに付いた“の”の字型の水路「ループ魚道」を追い続ける人に魅力を聞いた(1/2 ページ)
見ていると引き込まれる不思議な構造。
全国各地のダムや堤防の脇に設けられていることがある、珍しいらせん状の水路――これを「ループ魚道」と呼んで追い続けている人の活動が興味深いと注目を集めています。水路が「“の”の字」を描いていたり、塔のように積み上がっていたり、全国で撮影された不思議な風景が見ていて引き込まれる……。
そもそも魚道とは、ダムや堤防など魚の遡行(そこう)が妨げられる場所において、魚の進行を助けるため水路状に設けられる工作物。なかにはスペースなどの都合から、部品をらせん状に積み上げて作られるケースがあります。
それを「ループ魚道」と呼び、愛好しているのがラス&ロード(@RasandRoad)さん。趣味のツーリングで全国を巡り、各地で撮った珍しい景色を、ブログ「Ras and Road」に記録しています。
特に好きな風景は、ループ状の橋やトンネル、円形の歩道橋やラウンドアバウト(環状交差点)などで、特設ページ「のの字な道」を設けて特集するほど。ループ魚道もその一環で追い続けており、これまで25件を訪ねて記録しています。
ループ魚道の多くは塔の形ですが、土地の事情により、水路が階段状であったり、ループ部分が地下に設けられていたりといったケースも。周囲の美しい風景も相まって、どれも目を引きつける魅力があります。
編集部はラス&ロードさんを取材し、ループ魚道の魅力などについて話を聞きました。
―― ループ魚道に出会ったきっかけを教えてください
ラス&ロード 九州にバイクでツーリングに出かけ、林道の入口を確認したとき、怪しい建造物が目に留まりました。戦時中の高射砲塔が保存されているのかと思いましたが、近寄ったところ魚道であることに驚きました。思い返すと、ほかの土地でつづら折りのような魚道は見たことがあったので、ループの魚道があってもおかしくないと妙に納得したものです。
そして、もともとループ橋には深く興味を持っていて、全国のループ橋やループトンネルを巡っておりましたので、その水路版ということでコレクションに加えることにしたのです。
―― ループ魚道は全国にどれほどあるのでしょうか
ラス&ロード その九州のループ魚道を見ていたとき、地元のかたと会話する機会があり、全国に5カ所あると聞いたのですが、帰宅後に詳細を調べてみるともっとたくさんあることが判明しまして。さまざまな情報源をたどって設置場所の机上調査を行い、国内に30カ所以上あると確認できました。
確認できている33カ所のうち、現在までに25カ所訪問しましたが、残り8カ所中、北海道の林道沿いにある6カ所はクマの生息地域であったり、イタドリが背丈以上に茂っていたりとアクセスが難しく、計画を慎重に考えているところです。残り2カ所は長野県と岐阜県にあって、こちらは落葉していて写真を撮りやすい春先に行きたいと考えています。
―― ループ魚道の魅力とは?
ラス&ロード なんと言ってもレアな構造でしょう。ただ、ループ魚道は外観こそ興味を引く形状ながら、機能的にはいまひとつだったようで、2000年ごろを境に新規設置はありません。底に積もる砂泥や流木の除去など、常時メンテナンスが必要な構造であるにもかかわらず、開口部が小さくて人の手を入れにくく、放置された結果魚が遡上(そじょう)しなくなるという悪循環を抱えているのです。
こうした問題から、ループ魚道の撤去が話題になっている地域があると聞き、なくなる前に記録に残しておきたいと思うようになりました。魚道の多くは砂防堰堤や治山ダムに付帯設置されます。砂防堰堤などは短期的には土石流など土砂災害の防止に効果がありますが、中長期的には砂浜がやせたり、逆に河川を削る作用があったりと、バランスがとても難しい事業のようです。
画像提供:ラス&ロード(@RasandRoad)さん
関連記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
-
ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
-
夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
-
ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
-
妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
-
人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
-
「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
-
「情報操作されてる」「ぜーんぶ嘘!!」 175R・SHOGO、元妻・今井絵理子ら巡る週刊誌報道を一蹴 “子ども捨てた”の指摘に「皆さん騙されてます」
-
160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」
-
「予約しました」 サッポロ一番の袋に見せかけた“笑っちゃいそうなグッズ”が話題 「サッポロ一番味噌ラーメン好きがバレちゃう」
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
- イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
- 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
- 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
- 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
- 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
- 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた