「バーフバリ」ラージャマウリ監督の新作「RRR」の振り切れ具合が最高 インド映画なら野獣も躍動する
なろう系を実写にしたらこうなるのかな。
インド映画史上空前のヒット作「バーフバリ」シリーズを生み出したS・S・ラージャマウリ監督の最新作「RRR」が10月21日から日本でも公開。圧倒的な発想と絵力が光るインドパワー全開映画がノリノリすぎて最高です。
物語の舞台は、英国植民地時代のインド。イギリスの総督に連れ去られた少女奪還に全てをささげる誇り高きゴーンド族の戦士・ビームと、ある大義を胸に秘め英国政府に忠誠を誓う警察官ラーマの二人を軸にストーリーが展開します。「バーフバリ」シリーズでは描かれなかった「同格の男二人の友情」が、歌やダンス、アクションといったインド映画でおなじみの要素と混じりあって極上のエンターテインメントとなっています。
物語の序盤から虎と格闘するビームと、警察署を襲ってきた画面を埋め尽くすほどの群衆をたった一人で鎮圧してしまうラーマ。一人でも人間離れした強さなのに、二人がそろうと無双状態のアクションは爽快の一言。インドの独立運動で戦った実在の人物ながら、現実には出会うことがなかったビームとラームが「RRR」では互いの素性を知らぬまま知り合い、友情を育んでいく様は作品の大きなスパイスです。
全編にわたって楽しめる同作から奇想天外シーンの1つとして紹介したいのは、下記の映像。少女奪還のため敵の本拠地にトラックで乗り込んだビームたち。荷台からは、どこで捕獲したのか虎、豹、鹿、熊、狼といった野獣たちも出撃。解き放たれた野獣たちとともにその場をパニックへと陥れます。
もうこれだけでも「その発想はなかった」となりますが、解き放たれた野獣たちは手当たり次第に人を襲い、何ならビーム自身も襲われる羽目に。そうした想像の斜め上を行くアニマルアクションも見応えがあります。
インド映画史上最大の製作費7200万ドル(約97億円)をかけた同作は、インド国内の初日興収は約16億ルピー(約28億円)を記録。この成績はラージャマウリ監督の「バーフバリ 伝説誕生」「バーフバリ 王の凱旋」を超え初日興収歴代第1位です。自ら記録を塗り替えていくスタイル好き。
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