目指すは「90年代の“週刊少年漫画”」 漫画アプリ「サイコミ」ブラウザ版がリニューアル、編集長に聞くその狙い(2/2 ページ)
まず「少年漫画」をしっかり作る
――サイコミを開いたら「まずはこれを読んでほしい」という、おすすめの作品があれば教えてください。
葛西 ……全部ですね(笑)。作家さんと編集部で力を合わせて、全ての漫画を最高に面白い作品に仕上げていますので。
とはいえ、全ての漫画を読むのは時間的にも難しいでしょうし、人によって好みのジャンルや好きな絵柄などあるかと思います。まずは新連載や作品一覧を見ていただいて、ピンと来たものを読んでみていただければと思っています。
――サイコミのヒット作としては、バトルものの『TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには』や、特に女性読者からの支持も厚い『明日、私は誰かのカノジョ』など、作風が幅広いイメージがあります。特に力を入れているジャンルはありますか。
葛西 どんなジャンルでも面白い漫画なら載せたいと思っています。それが前提とはなりますが、まず「少年漫画」をしっかり作る、という方針はあります。今後もバトルやスポーツなど、少年漫画作品は育てていきたいと思っています。とはいえ先ほども申し上げました通り、特定ジャンルに「だけ」力を入れたいとは思っていないので、最重要課題である「大ヒットIPを生み出す」ために、最終的にはどんなジャンルでも大ヒットを送り出していきたいです。
『TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには』
“最強”を求めた者が必ず行きつく人物。 その名は「TSUYOSHI」。 「最強」ということ以外、謎に包まれた彼は一体何者なのか――!?「川島・山内のマンガ沼」(読売テレビ)や「アメトーーク」(テレビ朝日)でもおすすめ作品として紹介。コミックスの累計発行部数は200万部を突破。
『明日、私は誰かのカノジョ』
「一週間に一回、私は【誰か】の彼女になる」彼女代行として日々お金を稼ぐ女子大生と彼女に魅せられた男達の、恋愛のリアルを描くビターラブストーリー。第68回(2022年度)小学館漫画賞の少女向け部門にて受賞作品に選ばれた。また、2022年4月にTVドラマが放送。コミックスの累計発行部数は500万部を突破。
サイコミ編集部について
――新たな才能の発掘はどのように行っているのでしょうか。
葛西 作品を投稿していただく「サイコミ漫画賞」を開催しています。寄せられる作品は非常にレベルが高く、魅力的なものが多いので、審査の際には編集部一同で頭を悩ませつつ、うれしい悲鳴を上げています。
――SNSなどもチェックされていますか。
葛西 もちろん、SNSやWebもチェックしていますし、そこからお声がけもさせていただいています。そこは他の媒体さんとあまり大差はないのかな、と思います。
――サイコミでの連載を狙っている人へのアドバイスなどがあればお願いします。
葛西 特に伝えたいのは、サイコミは最初から連載を狙っていけるという点でしょうか。例えば賞を取って担当がついたら、「まずは読み切りを描きましょうか」ではなく、面白そうで売れそうな作品ができれば、すぐに連載開始となります。連載枠が空くまでの順番待ちもありません。
また、それまで連載経験のない作家さんの連載が非常に多いです。これは特筆すべきことだと感じていますし、「サイコミ」ならではだと思いますね。デビューでいきなり週刊連載、ということで尻込みされてしまう作家さんもいるとは思いますし、実際週刊連載は非常に大変なのですが、編集部一同で親身にサポートいたしますし、われわれの持つノウハウやテクニックをしっかりとお伝えします。安心してサイコミの門をたたいていただければと思います。
――原稿料などに関する取り組みについてはいかがでしょうか。
葛西 「週刊連載という大きな負担に見合う原稿料」となっております。またアプリ内課金や書籍などの印税をお支払いしています。
十分な報酬、万全のサポート体制、打ち合わせの濃密さなど、さまざまなアプローチで、作家さんにとってよい環境を整えています。
――編集部の雰囲気についても聞かせてください
葛西 編集部に来ていただくと分かるんですが、打ち合わせが活発です。打ち合わせブースも編集部の隣に机がドンと置いてあって、風通しがとても良いですね。最初はオープンな場で発言するのは緊張するんですけど、結局、最後は編集部みんなで見る作品ですし、そこは気にせず作っていこうと。
――最後に、あらためてサイコミが目指すかたちを教えてください。
葛西 先ほどもまずは「少年漫画」をしっかり作る、と申し上げましたが、目標は20〜30年前の“週刊少年漫画”です。『ドラゴンボール』は今でも新作映画やゲームがたくさん出ていて、どれもヒットしていますよね。まさにサイコミが目標とする「10年後、20年後にも残って読まれ続けている、大きなオリジナルIPコンテンツ」です。
われわれは常に、最高に面白い作品を作り出していこう、と考えています。そんな熱量のある作品をアプリやWebで体現していきたいと思っていますので、今後ともサイコミをよろしくお願いいたします。
記事・取材:たけしな竜美(@t23_tksn)
関連記事
- “夜の街”で圧倒的支持を集めた漫画『明日、私は誰かのカノジョ』、ラストはどうなる? 最終章直前、作者インタビュー
完結に向けた、これまでとこれからを聞きました。 - とらのあな「ほぼ全店閉店」衝撃発表の理由とは? 店舗事業撤退の裏側を聞いてみた
「とらのあなといえば同人ショップ」のイメージからは変わっていきそう。 - ゲオのPS5抽選販売、「購入時にPS4売却」が条件で物議 「なぜPS4を手放さないといけないの?」ゲオに意図を聞いた
今回の抽選販売についてゲオに話を聞きました。 - ドミノ・ピザ「1枚買うと2枚無料!」前回の1.4倍超も注文殺到 運営元「ふたたび厳しい状況を招いてしまった」
1番ユーザーに評価された店舗の店長・クルーには、1日の夏休み休暇を提供します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
-
60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
-
「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
-
皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
-
真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
-
71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
-
新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
-
家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
-
ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
-
「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」