“寝られない”“食べられない”Netflixの人気デート番組、過去の出演者が劣悪な労働環境告白 制作会社は否定(1/2 ページ)
過去に番組内で結婚・離婚したカップルも告白。
Netflixの人気デート番組「ラブ・イズ・ブラインド 〜外見なんて関係ない?!〜」の過去出演者たちが米Insider紙の4月18日公開記事で、撮影現場では睡眠をとる、飲み物を飲む、出演者の心身状態に配慮するといった適切な環境が整えられていなかったと告白。同シリーズの制作プロダクションであるキネティックコンテンツはこれらの訴えに反論しています。
2021年に放送されたシーズン2の出演者ダニエル・ルールとニック・トンプソンは、番組で愛を育み結婚したカップルですが約1年間の結婚生活を送ったのち2022年8月に離婚を申請しました。ダニエルは今回、撮影中にパニック発作を起こし、その様子がカメラに映らないようクローゼットへ隠れたことがあると告白。その際、番組スタッフに「自分を信用できない」「自殺未遂したことがあって、自殺願望があるんです。このまま続けられない」と自身の精神的な不安定さを訴えたものの番組に残るようにプロデューサーから説得されたと話しています。
またニックの方も同紙に対し、番組終了後「“あなたたちが利益のために私たちへ強制した結婚を修復したい”というように、プロデューサーに助けを求めたが何も得られなかった」と、サポートが何もなかったことについて述べています。
さらに別の出演者からは、撮影は最大で20時間におよぶことが何度もあったという過酷な労働環境についての暴露も。その結果睡眠を満足にとることができず、水分補給や食事はいつでもできるわけではないといった基本的な身体的欲求を満たせない状況も明かされました。さらに劣悪な衛生環境、プライバシーが皆無であることについても言及されています。
「ラブ・イズ・ブラインド」は男女が壁越しの会話で愛を育み、プロポーズ後に初めてお互いの姿を目にした上で、結婚を目指す恋愛リアリティー番組。これまでに4シーズンが配信された他、日本、ブラジルといった各国バージョンも制作されています。
2022年にはシーズン2の出演者ジェレミー・ハートウェルが、撮影中、飲食や睡眠、外部との連絡について過剰にコントロールされ続けたなどとしてNetflixとキネティックコンテンツを提訴。このときキネティックコンテンツは声明でジェレミーの出演期間は1週間にも満たなかったとしたうえで、彼が他の出演者と意義ある関係を築くことができなかったと述べ、訴えの動機を推測することはしないが「全くメリットがない」主張だと否定しました。
今回の新たな過去の出演者による告白について、キネティックコンテンツは各メディアに「キネティックにとって参加者の健康は最も大切なものです。私たちは撮影前、撮影中、撮影後と全ての人をケアするための厳しい規約を設けています」と声明を発表。過去の出演者による告白もやはり事実ではないと否認しています。
同シリーズはシーズン4の再集結スペシャルの配信を現地時間4月16日20時から予定していましたが、技術的な問題で翌日17日の午後12時まで送れるというトラブルに見舞われ謝罪したばかり。複数人の過去出演者による告発が今後番組の継続にどのような影響を与えるのか注目されます。
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