大手企業を退職し、無名の歌い手へ――急成長する歌い手グループ「いれいす」ないこ、「仕事を辞めても人生は終わらない」(2/3 ページ)

» 2023年04月25日 18時10分 公開
[のとほのかねとらぼ]

「いれいす」リーダーと「VOISING」社長、2つの顔を持つないこ

――現在は「VOISING」の社長と「いれいす」のリーダーとしての活動を両立されています。マネジメントとプレイヤー、それぞれどのような動きをされていますか?

ないこ 「VOISING」では本当に会社員みたいな動きをしています。毎朝定例をしたり、社員や外部の人とミーティングをしたり、ビジネスチックなところがすごく多いです。

 「いれいす」では、もっとクリエイティブな動き方をしています。どんな体験や動画、イベントをすると楽しんでもらえるのかを考えるので、頭の使い方はだいぶ違いますね。

――割合的にはどちらの活動が多いですか?

ないこ VOISING設立以降はやはり立ち上げの時期ということもあって会社での活動が多かったですが、最近は少しずつ余裕もできてきて、「いれいす」での活動に重きを置くことができているように思います。 活動の割合は常に変動してますね。

――ないこさんとしては、どちらの活動が楽しいですか?

ないこ 両方大事なことだと思うので、難しいですね。ビジネスばかりをやってしまうと、リスナーさんが求めていることが見えてこなくなってしまうと思うので、どちらが楽しいかというよりは、皆さんに応援してもらえるようにどちらもバランスを取りながらやっていきたいです。

ないこ プレイヤーとマネジメント、どちらのバランスも大切

会社員から歌い手へ 「ミスっても人生は終わらない」

――現在のないこさんになるまで、いろいろな転機があったと思いますが、一つあげるとしたらいつだと思いますか?

ないこ ないことして歌い手の活動を始めた3年前の4月12日が転機ですね。

――歌い手やアーティストといった活動にはもともと興味があったのでしょうか?

ないこ 正直1ミリもなかったんです。今でも多分メンバーの中で一番そのあたりは頓着ないぐらい。自分で何か表現できることがないかな、というのが根源欲求で、それがたまたま歌い手だったんです。

――会社から退職を決めたときも大きな決断だったと思いますが、当時はどのような心境でしたか?

ないこ そもそも長く続けるつもりはありませんでした。前職の会社は、新卒入社から3年以内に半数ほどの同期が退職して、自分の事業を始めたり、転職をしたりすることが多かったので、辞めることに抵抗はなかったです。仕事を辞めても人生は終わらないし、だったらしたいことを若いうちに挑戦するべき、という感覚でした。

――著書を読んでいても思いましたが、思い立ったらすぐ行動するタイプですね。

ないこ そうだと思います。ただ、「いれいす」や「VOISING」に関することは、基本僕1人の独断で決断することはないです。絶対にメンバーと協議したり、社員や役員と話し合って決めているので、みんながいるからこそ、万が一ミスったときも「じゃあ次どうしようか考えよう」という姿勢になれています。

――ないこさんのように、会社員から一歩踏み出してなりたい自分になりたいと考えている人は多いと思います。そんな方へ言葉をかけるとしたらどんな言葉をかけますか?

ないこ 「ミスっても人生終わらんからやってみたら?」ですかね。僕もそうですが、チャレンジして失敗しても人生が終わることはないので、やってみてから決めてもいいんじゃないでしょうか。仮にミスしたとしても、自分の人生の財産になると僕は思っています。

――ありがとうございます。最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。

ないこ 「歌い手社長」を手にとって読んでいただいて、ありがとうございます。歌い手社長は僕の半生を包み隠さず書いたので、僕の全部が詰まっています。もちろんファンの方が読んでも楽しいと思うし、お父さんお母さんに見せたり、「いれいす」が気になっている友達に見せたりしても、読みやすい文章になっているので、ぜひいろんな方におすすめしてくれたらうれしいです。でも何より、「歌い手社長」という本を見つけて読んでいただいたいことに感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

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歌い手社長 フォロワー0人の会社員が3年後に武道館に立つ物語

いれいすのないこ著書

著者:ないこ

定価:1760円

発売日:2023年4月1日

判型:四六判

発行:株式会社KADOKAWA

著者プロフィール:ないこ

武道館ライブを目指す新世代歌い手グループ『いれいす』リーダー兼 2.5次元アイドル事務所 株式会社VOISING代表。2020年にグループ結成後、1年9か月でメジャーデビュー、2年後にYouTube40万人登録を達成し、全国ツアーやZeppツアー、幕張メッセでのライブも開催。今最も目が離せない新世代のリーダー。

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