「多くのサービスが終了や縮小に追いやられているのはつらい」 変わらず稼働を続けるTogetterはTwitter新プランをどう思うか、代表に聞いてみた(1/2 ページ)

新プランの料金は重くのしかかりそうです。

» 2023年05月03日 19時00分 公開
[コンタケねとらぼ]

 2023年3月29日にTwitterがAPIの新プランを発表して以来、さまざまなTwitter関係のサービスが終了、停止しました。そんな中、今でも変わらずサービスの提供を続けている老舗サービス「Togetter」は今、何を思うのか。そして新プラン移行による影響は。話を聞いてみました。

 Twitter APIは、アプリやサービスの開発者がTwitterと連携した機能を実装するために使用する技術。新プランは従来よりもかなり高額で、無料プランはできることが大幅に制限されることになりました。企業向けのプランについても、価格は非公開ですが、従来よりもかなり高額になるとされています。

 Togetterはユーザーが自らの手でまとめを作成する仕組みですが、企業向けのAPIを使用して運営されています。こうした企業向けAPIを使用した個人ユーザー向けのツイートまとめサービスで生き残っているものは、もはやかなり希少となりました。

 競合サービスが日に日に消えていく現状を、Togetterはどのように見ているのか。そしてこの先、どのようになっていくのか。トゥギャッター社の代表である吉田俊明(@yositosi)さんが回答してくれました。

―― APIの新プランが発表されたとき、社内ではどのような雰囲気でしたか。

吉田さん: 2月当初の発表では、2週間後に有料化されるが金額含めてアナウンスがないなど、有料化の驚きよりも移行が間に合うのかなど、Twitter側のオペレーションがちゃんと進むかの方が心配でした。価格に関しては、こちらも情報が錯綜(さくそう)していましたが、サービスの収益状況やAPIの利用状況を鑑みるに契約しないという手はないので、そこは驚きなどはなかったですし、社内にも特に大きな動揺などはなかったと思います。

結果的に、非常に高額な料金がアナウンスされたときには、さすがにショックでしたし、社内にも衝撃はあったと思いますが、個人的には金額よりもこれによってサービス終了に追い込まれるTwitter関連サービスが増えることが気掛かりでした。

―― 間もなく新プランへ移行されますが(※記事作成時点。記事公開時には移行済みの見込み)、サービスを提供する上で何か変化はありそうでしょうか。

吉田さん: 今後は、高額なAPIを利用してユーザーにサービスを提供することになるため、新しい収益化などを考えていく必要はあると思っています。

―― 自動でツイートを取得するサービスが多く終了したのに対し、Togetterはユーザー自身でツイートをまとめる“人力“の部分が多く見受けられますが、これがAPIの利用料の節約につながっている面もあるのでしょうか。

吉田さん: それよりは、自動化では実現できないコンテンツの魅力というものが、人力であることによって生み出されていることで、それを求めて多くのユーザーがTogetterに訪れてくれていることが強みであり、サービス継続できることになった大きな要因かと考えています。

―― API新プランでさまざまなサービスが終了しましたが、どのような思いで見ていましたか。また、ここ数カ月でTwitterにさまざまな変化がありましたが、どのように受け止めていますか。

吉田さん: すでにTwitterからの移行先などが議論されているように、これまでのTwitterの強みとされていたオープンなAPIとそれを活用した個人・企業によるさまざまなサービスが、Twitterを日本人にとって楽しい場所にしてきた側面があると思います。 それらを担ってきた多くのサービスが、終了や縮小に追いやられているのは、つらいものがあります。

 個人的には、Twitterの成長とAPIの無料化はもっと慎重に進めれば両立できるものと考えていますが、最近のTwitterの性急なアップデートを見ていると、場当たり的で、それについていけないユーザーや企業が離れていくという悪循環に陥っているなとは思っています。

―― さまざまなサービスの終了に伴い、Togetterの利用者は増えましたか。また、Togetterの存続に関する問い合わせはどの程度届きましたか。

吉田さん: Twitterのオフィシャルなまとめ機能であった、モーメントが終了したタイミングでもかなりのユーザーがTogetterにコンテンツの移行を進めてくれました。また、APIの終了で自動でログが残せなくなる状態で、さらに利用者は増えている状態です。今後もサービスを提供しながら、ユーザーのTwitterの活用をサポートしていければと思っています。

 ちなみに、存続に関する問い合わせは、Twitter上ではちらほら言及はありますが、サイト上でアナウンスしていることもあり、あまり多くは来ていないという感じです。


 やはり新プランの料金は、かなり重たいものとなるようです。残り数少ないツイートまとめ系サービスとなったTogetter、ぜひ今後も変わらず続いてほしいものです。

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