移住者が“よそ者排除”の被害を主張 土佐市長「事実と異なる部分も多数ある」SNSで拡散の投稿に見解(1/2 ページ)
公式サイトで見解を発表しました。
高知県土佐市の移住者が有力者に従わなかったことが原因で、経営する店舗の退去を迫られている、と訴えたTwitter上での投稿が波紋を広げています。土佐市の板原啓文市長は5月18日、該当投稿について、公式サイトで見解を発表しました。
該当投稿は、5月10日に漫画形式で投稿されたもの。東京都から土佐市に「地域おこし協力隊」として移住し、同市が所有する建物「南風(まぜ)」でカフェを開業したものの、建物の指定管理業者となっているNPO法人の理事長に退去勧告を迫られたと訴える内容でした。加えて、パワハラやセクハラの被害のほか、理事長が指定する料理人を雇うように迫られるなどの被害にも遭った、と主張していました。
板原市長は発表冒頭で、「本件に関し、土佐市民の皆様をはじめ多くの関係者の方々にご迷惑ご心労をお掛けしたことに対しまして、大変申し訳なく思っております。この場をお借りしましてお詫び申し上げます」と謝罪。
板原市長によると、投稿があった5月10日の夜から、メールや電話で苦情の電話やメールが殺到。公共施設への爆破予告メール、子どもの誘拐予告、市長への殺害予告もあり、小中学生の下校時間を切り上げるなど、市民の日常生活にも多大な影響が出ているといいます。また、同市への電話のなかには無言電話、電話に出た職員に対して「穏やかでない発言」もあるということです。
板原市長はこのような状況を受け、「私といたしましては、市民を守る立場であるとともに、職員の安全を守る立場でもありますので、今回のような脅迫行為や、平穏な日常生活を脅かすような発信行動に強く憤りを抱いています」と、遺憾の意を表明しました。
さらに、板原市長は該当投稿について、事実と異なる部分も多数あり、例えば「セクハラ・パワハラを市職員が容認した」など容認できない部分もあるとしつつも、「それらすべてに反応するつもりはございません」と言及。すでに2022年7月から、NPO法人と飲食店の双方が弁護士を立てて協議しており、土佐市としても顧問弁護士と協議中だと説明しています。
今後の土佐市の対応については、「引き続き法令等を順守し、早期の解決に向けて積極的な対応や指導を行ってまいる所存です」とコメント。最後に、「高知県及び県内各市町村の関係者の皆様にもいわれのない嫌がらせがなされ、拡散していく状況の報告も受けており、改めましてお詫び申し上げます」と謝罪の意を示しました。
5月17日には当該のNPO法人「新居を元気にする会」も、関係各所に迷惑をかけているとして、謝罪するコメントを発表。飲食店側とは弁護士を通じて交渉しており、事実関係について今後説明する意向を述べています。
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