テレビアニメ「推しの子」の“恋愛リアリティーショー編”、逝去した木村花さん母が批判 「傷つくことは想像できないのかな」(1/2 ページ)
花さんの一件とストーリーラインが同じではないかと訴えました。
2020年5月に逝去した女子プロレスラー・木村花さんの母親である響子さんが5月21日にTwitterを更新。テレビアニメ「推しの子」(TOKYO MX)の内容を批判しました。
赤坂アカさん原作、横槍メンゴさん作画の「推しの子」は、産婦人科医・ゴローとその推しアイドル・アイが“最悪”の出会いを果たすことにより運命の歯車が動き出していくストーリー。芸能界が抱える闇をミステリータッチで描き出す斬新な手法などが受け、2023年4月にはテレビアニメ化を果たしました。
5月17日に放送された同作第6話では、主要キャラたちが恋愛リアリティー番組「今からガチ恋始めます」(今ガチ)へ出演する姿を描写。主人公の星野アクア、若手ファッションモデルの鷲見ゆきらがそれぞれの役割を見つけて立ち回っていく中、相対的に空気と化していった俳優の黒川あかねが事務所の“爪痕を残せ”というプレッシャーもあり、番組スタッフの求める「悪女役」を演じた結果、SNSで大炎上し誹謗(ひぼう)中傷を浴びて思いつめたところをアクアに救われるというストーリーになっていました。
リアリティー番組とSNSのダークサイドを描いた第6話が放送された後、SNSでは恋愛リアリティー番組「テラスハウス TOKYO 2019-2020」(フジテレビ系)周辺で起こった事件がこの話の“ネタ元”になったのではないかという推測が浮上。生前の木村さんが「テラスハウス」に出演していた際、ネット上の誹謗中傷に追い詰められていたとされる経緯との類似点を指摘する声が上がっていました。
響子さんは自身の下に寄せられたこの種の指摘に対し、花さんの命日が近いことも加わり「実際にあった話をそのまま使うことで花を大切に想う人たちが深く傷つくことは想像できないのかな」と、「推しの子」の内容を厳しく批判。
あるTwitterユーザーが花さんの一件をモチーフにする旨連絡があったのかと尋ねたところ、「制作サイドから私のほうには何ひとつ連絡ありません」「皆さんのツイートや親しいひとの辛いという話を聞いて知った次第です」と明かしました。
別ユーザーから寄せられた「問題提起に近い内容では?」という問いかけには、「問題提起なら何してもいい?」と反論。周囲からショックを懸念してアニメを見るなと言い渡されているため、花さんの一件と「推しの子」のストーリーラインを情報サイト経由で比較した結果、「私たちが無事取材などで語った詳細がそのまま使われているのです」と主張し、命日が終わった後に制作サイドへ問い合わせるとしました。
内容を知らずに作品を見て、フラッシュバックで傷ついた人もいると訴える響子さん。「花の近くにいた人たちは私含め今も苦しみを抱え続けています」とコメントしていました。
なお、同様の指摘は原作連載時にも一部で上がっていました。花さんの一件が「推しの子」のストーリーに影響しているという制作サイドの明言はない一方、今回の件では響子さんを批判する一部Twitterユーザーの声が目立っており、「遺族に見てから判断しろってファンが迫るのはフラッシュバックなどを考えても酷な話」と冷静な反応を求める声も多く上がっていました。
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黒板に描かれた“その後”から18年。
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