単1形〜単4形の電池どれでも使えるパナソニックの懐中電灯に注目集まる 東日本大震災で突きつけられた「課題」克服(1/4 ページ)
課題を克服するための仕組みとは。
単1形〜単4形のどれでも使える「電池がどれでもライト」に、防災の備えとして注目が集まっています。開発したパナソニックにその工夫などを聞きました。
「電池がどれでもライト」は2005年9月1日(防災の日)に停電時や避難時に役立つアイテムとして発売され、2013年にLEDを光源に採用したバージョンアップ版(BF-BM10-W)が発売されました。懐中電灯としてもランタンとしても利用可能で、単1形〜単4形ならアルカリ乾電池、マンガン乾電池、1.5Vリチウム乾電池、充電池どれでも1本で駆動します。各サイズ1本ずつを4本同時に搭載でき、フード部を回転させて使用する電池を切り替えます。
普段よく使っているタイプの電池でも使え、また非常時にはリモコンなどから電池を抜き取って使うこともできます。購入者から「単1形〜単4形までの電池が使えて便利」「電池1本で使え、余った電池も有効に使える」「コンパクトなのに明るい」など評価され、売り上げは2013年発売以来シリーズ累計約125万台を突破しているといいます。開発の工夫や背景について、パナソニックに聞きました。
東日本大震災で突き付けられた課題
2005年に登場した「電池がどれでもライト」初代モデル(BF-104F)は現行モデルとは異なり、単1形〜単3形の電池に対応していました。その利便性は広く受け入れられていたそうですが、2011年の東日本大震災で「課題」を突き付けられたといいます。
計画停電地域や避難地域を中心に大勢が懐中電灯を買いに走り、店頭からライトと電池の在庫がなくなる事態に。初代モデルは単1形〜単3形の新品の電池2個を使用するのが前提で、リモコンなどで使用中の電池を抜き取って使うことはできなかったのです。
手元に懐中電灯があっても、いざという時に使える電池がないという状況を目の当たりにして、パナソニックでは「“いざというとき”にも価値を発揮する、最高レベルまで利便性を高めた究極のライトを作ろう」との意見が出て、2011年の年末にリニューアル開発が本格的にスタートしたといいます。
家庭にある電池は単3形、単4形の順に保有数が多く、単4形電池も使えるようにすることを最初に決定。単1形〜単4形までの電池がどれでも使えるようにするとの考えで開発は進められました。
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