【知ってた?】「丫」→これ、アルファベットじゃないんです 他の字にしか見えない“不思議すぎる漢字”を調べてみた(1/3 ページ)
「ワイ」にしか見えないわい。
毎日使っている漢字。そのなかには、一見別の文字にしか見えない“不思議な漢字”が存在します。例えば、「丫」という字があったりするのですが……何て読むんだこれ。ということで、その読み方や意味、他の不思議な漢字について調べてみました。
「丫」に「厶」……えっ、これ漢字なの!?
「丫」は音読みでは「ア」、訓読みでは「あげまき」と読み、「ふたまた、木のまた」や「あげまき」などの意味を持ちます。「ふたまた」は字面通り“あるものの先が2つに分かれている”こと、「あげまき」は弥生時代の絵などでよく目にする“左右の耳の横で髪をくくる髪形”のことで、どちらも先端が2つに分かれている様子を示しています。
また、「丫」のような漢字に見えない漢字の1つに「厶」という字があります。カタカナの「ム」にしか見えないですが、「シ」「ボウ」「わたくし」「ござ(る)」などと読むれっきとした漢字で……いや、どう見てもカタカナにしか見えないなこれ。
ちなみに、一人称を表す「私」という字は、穀物(禾 のぎへん)を私的に囲う(厶)ということから生まれた字なのだとか。な、なるほど……。
身近なようで、何とも奥が深い漢字の世界。少しのぞけば、遠い歴史や人々の営みが見えてくるかもしれませんよ。
参考文献
漢字文化資料館「「Y」という漢字があると聞いたのですが、本当ですか?」
ネットアドバンス『Japan Knowledge』より『日本国語大辞典』『字通』オンライン版
文:近藤仁美(こんどう・ひとみ)
クイズ作家(公式サイト)。国際クイズ連盟日本支部長。テレビ番組「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」などの他、日本人として初めてクイズの世界大会で問題を担当する。2023年「Trivia Hall of Fame(トリビアの殿堂)」殿堂入り。
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