「これからの時代は等身大遺影かも」 偲ぶ会に置いた亡き父の“等身大パネル”、「いいアイデア」「良い思い出になりそう」と反響(1/2 ページ)
制作したお子さんに話を聞きました。
父を偲ぶ会に置いたのは、額に入った遺影ではなく“等身大パネル”――そんな投稿が「いいアイデア」「良い思い出になりそう」「自分もやりたい」とX(Twitter)で反響を呼び、約1万3000件のいいねが集まっています。
話題になったのはXユーザーの五月の缶づめ(@canned_may_03)さんの投稿。「我が父親の偲ぶ会で、等身大パネルを置いたけど、これがけっこう好評で、会が終わってから、撮影会が始まりましたw これからの時代は、写真の遺影じゃなくて、等身大遺影かもしれない!」と偲ぶ会の会場に置かれた等身大パネルの写真を投稿しています。
パネルはAIで高画質化した写真を、等身大パネルの印刷業者に渡して作ったとのこと。穏やかな笑顔でたたずむお父様のパネルには、「お父様の雰囲気がハッピーなオーラを醸し出してて素敵なパネルです」「素敵なお父様だったのが等身大パネルから伝わってきます」と賛辞が寄せられました。
「このアイデアいただきます」「今年、父の十三回忌なので導入を検討します」といったコメントも寄せられ、等身大パネルは新たな偲び方になるかもしれません。ねとらぼ編集部は五月の缶づめさんにお話を聞きました。
KANさんの顔はめパネルから着想
五月の缶づめさんのお父様は、もともと「俺が死んだら、俺の事を肴にどんちゃん騒ぎをしてほしい」と言っていたため、葬儀は家族のみで行い、時間を置いてから偲ぶ会を開催したといいます。
偲ぶ会の内容を考えたときに、五月の缶づめさんが思い浮かべたのが、大ファンだった歌手のKANさん(2023年11月に逝去)がよくライブ会場に設置していた顔はめパネルだったそうです。
「母とはそれで盛り上がったのですが、一旦落ち着いたら、ちょっとやり過ぎか……となって、等身大パネルで皆さんをお迎えしよう! ということになりました」(五月の缶づめさん)
KANさんが自身のお葬式に、還暦記念で撮影した振袖の写真で等身大パネルを作ろうとしていたというエピソードもあり、等身大パネルの案がすぐに出てきたのだとか。
できあがったパネルを見て、「等身大パネルなので、それなりの大きさを予想してはいましたが、実際に目の前にすると、「『でかっ!』と思わず声が出てしまいました(笑)」と五月の缶づめさん。AIで高画質化した写真を使用したためか、思った以上にきれいなできあがりで、お母様と2人で笑いながらパネルを見つめて、隣に立って写真を撮り合ったりしたのだそうです。
ライブハウスを会場にした偲ぶ会では、会場オープン時、動線や置き場所の確保などの問題でグランドピアノの上に置かざるを得なかったそうですが、「皆さん驚いて見上げていました」とのこと。終了時にパネルを出口に移動してお見送りしたときには、「皆さん笑顔で会場から出て来られ、撮影会のようにみんなで写真を撮り合ったり、パネルだけを撮影されたりしていました」と、明るい雰囲気だったようです。パネルに抱き着く方もいたそうで、周りの方からお父様への愛情が感じられます。
パネルの今後については、「父の友人が家に来られる際は、パネルを出してきて、対面してもらいたいなと思っていますが、通常は郵送されてきたときの段ボールにくるんで、収納しておこうと思います(笑)。でも、何かことあるごとに出せたらいいな、と思ってます。本当に大きいので、何か妙な安心感があります(笑)」と、これからも大事にしていくと語ってくれました。
画像提供:五月の缶づめ(@canned_may_03)さん
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