猫も人間も「きれいで広いトイレが好き」なのは同じ? 猫のお医者さんに、はじめて猫を飼う人が見落としやすいポイントを聞いた

これから猫と暮らす人も、すでに猫と暮らしている人も必見!

» 2024年05月16日 12時00分 公開
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 猫が側にいてくれる生活、最高〜〜〜! 猫に感謝!!

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 そんな猫との暮らしですが、人間としてはやはり「猫が健康で幸せに暮らせているか」というのが気になります。猫は自分の気持ちを言葉で話したりできないですからね……。

 かわいいだけじゃなく、命ある生き物として家に迎えて暮らすなら、健康でいられるように環境を整えてあげるのは人間側の使命。そしてせっかく我が家に来てくれた以上、猫にも快適だと感じていてほしいものです。

 とはいえ、猫と暮らし始める前では想像できないことも多いはず。これから猫と暮らしたいと思っている人や今まさにお迎え準備をしている人が見落としやすい、「猫が気持ち良く住める家にするポイント」とはどんな点なのでしょうか?

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 この記事では、東京猫医療センター院長 服部 幸 獣医師にお話をうかがいました。

 服部先生は、猫の病気の治療だけでなく、日頃のケアや飼育環境の整え方についてもアドバイスをくださる、人間と猫に寄り添う「猫のスペシャリスト」。ライオンペット社が販売する「獣医師開発 ニオイをとる砂専用 猫トイレ」の開発にも携わっています。

 そんな服部先生から、これから猫と暮らし始める人にも、すでに猫と暮らしている人にも勉強になるお話を聞くことができました!

獣医師に聞く! 猫と暮らし始めるとき気を付けること

――早速ですが、猫をお迎えする前に準備すること、チェックしたほうがいいことについて教えてください。

服部先生 まずは意外と軽視されやすいのが水の個数です。水の容器は1個の家が結構多いのですが、1匹だとしても2個でも3個でも4個でも、何個あってもいいと思う。とはいえあまり増やすと洗ったりとか毎日のお手入れが大変だと思うので、対応できる範囲であればいくらでもいいと思います。

――水はいくつあってもいいんですね。

服部先生 水が増えれば、水を飲みやすくなることにつながります。

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服部先生 水をよく飲むことは、猫がかかりやすい腎臓疾患の予防にもつながりますから。あとはトイレも。トイレは大きいのがいいのと、猫の数+1個が基本です。これも「最低の数」なので、多ければ多いほどいいと思います。

――猫のトイレにもいろいろな種類がありますよね……! どのように選ぶのがいいのでしょうか。

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服部先生 猫の視点では、基本的に大きい方がいいです。猫の頭からおしりまでの長さの、1.5倍くらいはあった方がいいですね。あと掃除しやすいこと。掃除のしやすさは清潔に保つことにつながりますので。

【PR】 ライオンペット 獣医師開発 ニオイをとる砂専用 猫トイレ 服部先生は「獣医師開発 ニオイをとる砂専用 猫トイレ」の開発に携わっています

服部先生 この「獣医師開発 ニオイをとる砂専用 猫トイレ」は、入口を低くしてあって入りやすいとか砂が飛び散りにくいといったポイントもありますが、おすすめできる一番の理由はやはり大きさです。入った後にある程度動ける余裕が大事です。

 今はトイレの種類もいろいろありますが、おすすめは砂タイプのトイレですね。

 砂のトイレは毎日チェックして排泄物を取り除く必要がありますが、それはつまり排泄の状態を毎日目視で確認するということ。排泄の頻度や量など毎日目にするので、数日に1回交換するタイプのトイレよりも早く体調の異変に気付くことができます。

 特に子猫やシニア猫は体調を崩しやすいですから、異変を早く見つけやすい砂タイプのトイレはおすすめです。

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――砂タイプのトイレといえば、猫砂の種類にも鉱物系・木系・紙系などさまざまありますよね。全く猫と暮らしたことがない人はどう選べばいいですか?

服部先生 猫は一般的には鉱物系の砂を好むと言われてはいますが、猫ごとに好みもあるので、いくつか用意して猫に決めさせるのがおすすめです。複数個のトイレでそれぞれ別の砂を入れて、選んでもらうみたいな感じがいいかもしれませんね。

――猫に決めさせる!

服部先生 別の種類の猫砂のトイレをしばらく設置してみて、どちらかに偏って使っているようなら、そっちの砂のほうが好みなのかなと考えてみる。

すでに猫と暮らしている人も見直したい「猫トイレ」

――猫トイレの置き場所について、家のどこに置くのがベストというのはありますか?

服部先生 人の目がある程度あって、猫がトイレに行きたくなった時にすぐ行ける場所……リビングがいいですね。テレビの真下とかだと音が気になるし、人の目を集めちゃうので、リビングの隅がいいです。猫が食事をする場所とは離してください。あとは寝室に2個目を置くとか。

――では、逆に置くべきではない場所は……?

服部先生 真っ暗になる場所はダメですね。猫の目はわずかな光を増幅させてモノを見ることならできますが、真っ暗な場所でモノを見ることはできないので。

 よく人間のトイレの中とか、押し入れの中とか聞くんですが、猫がアクセスしにくくて、夜中真っ暗になるところは良くないです。

――場所をよく考えて、いざ設置! ……した猫トイレを、猫が気に入ってくれたかどうかはどう判断したらいいですか?

服部先生 トイレを気に入ってないサインといわれている行動は、いろいろあります。

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服部先生 一般的には「排泄の前後に砂をかくのが普通。砂を長いことかいているなら好んでいる可能性が高い」と言われています。またトイレ後に猫が活発になる、いわゆる「トイレハイ」という行動が見られることがありますが、あれはトイレが気に入ってないサインじゃないかという説もあります。

――気に入っているとトイレの滞在時間が長くなるんですね!

服部先生 人間も同じです。きれいで広いトイレだと「ゆっくりしたいな」という気持ちになりますが、お祭り会場にあるような狭い簡易トイレだと、そこで長居する人はあんまりいないですよね。

 またトイレの設置場所や形状も大事ですが、こまめに掃除してきれいにしておくことが大切です。いい場所にある広いトイレでも、排泄物が長時間残っていたらやっぱり使いたくないですよね? 猫も一緒なんです。

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――猫と暮らしている人同士で話をしていると、トイレじゃないところに粗相しちゃうみたいな話もよく聞きます。もしかしてそれもトイレが気に入っていないサインなのでしょうか。

服部先生 粗相についても、トイレの環境を変えることで改善されるケースが半分以上じゃないかと思っています。トイレが合っていないケースのほかに、高齢になって関節が痛いとか足腰が弱ってきたとかでトイレに行くのが間に合わないケース、膀胱炎などの病気が隠れているケース、あとは「問題行動」というケースも可能性としてはあります。

――問題行動。そんなケースもあるんですね。

服部先生 とはいえ、猫は基本的にきれい好きでトイレで排泄する動物なので、そういうケースは圧倒的に少ないんじゃないかなとは思います。10匹いたら8匹は、なんらかの問題を解決すれば治ると思います。ですがまずトイレで何か異変を感じたら病気は疑った方がいいです。違和感を抱いたら病院を受診してください。

猫に健康に長生きしてもらうため、人間ができること

――猫って腎臓と膀胱に関する病気が多いと聞くのですが、人間側が気をつける、できることはありますか?

服部先生 重ねてになりますが、ひとつは水をたくさん飲ませること。そして水をたくさん飲ませるために、家の中に水をたくさん置くことですね。ふたつめは、尿石ができにくい食事に気をつけること。みっつめは歯をみがくこと。

――歯をみがく!!! うちの猫は歯みがきをすごく嫌がるんですけど、どうしたらいいですか……?

服部先生 歯はみがいたほうがいいです。なかなか難しいだろうとは思いますが、ライオンペットさんが作成したトレーニング動画もあるので、おうちの猫ちゃんと少しずつ頑張ってみてください。

 あと腎臓に悪いものを家に置かない。猫が口にしちゃダメな植物や、人間向けのアロマです。日々のお世話では、歯みがきと食事と水に気を付ける。

 そして異常があったらわかりやすいのがトイレです。明らかに見て分かる異常が起きる手前の、いつもと少し違うな? という段階で病院を受診できるといいですね。水を飲む量や頻度、排泄の頻度など、毎日よく見て小さな変化に気づいてあげてください。

――日々様子を観察する、お世話をちゃんとするというところにつながりますね。

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 猫の食事、水、歯みがき、そしてトイレ! 環境を整えてあげることは、猫と人間が仲良く楽しく長く暮らすために大事な要素です。これから猫と暮らす予定のある人も、すでに猫と暮らしている人も、猫のトイレについてもしっかり考えてみてください。

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アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2024年6月5日