創作の狂気が暴走する、見る人を選ぶ凶悪ホラー 映画「ストップモーション」レビュー(1/3 ページ)
「ストップモーション」という言葉そのものが不気味かもしれない
現在、映画「ストップモーション」が公開中だ。本作は実写とストップモーションアニメを融合させ、現実と虚構の境界があいまいになっていく恐怖を描いた、イギリス製のホラー映画だ。

結論からいえば、本作はいい意味でとても気持ち悪くて怖い。実物の小物や人形を少しずつ動かして制作するストップモーションという手法が、グロテスクなホラー表現とも相性が良いことは「JUNK HEAD」や「マッドゴッド」でも証明済みともいえるが、本作ではそれを突き抜けた物語および表現で示していた。さらなる内容と魅力を記していこう。
母から引き継いだ作品を謎の少女にダメ出しされるけど……
主人公の女性エラは、ストップモーションアニメーターである母が脳卒中で倒れたため、最新作の制作を引き継ぐものの、うまく作業を進めることができないでいた。そんな中、エラは謎の少女から提案を受ける……というのが導入部分のあらすじだ。
見ず知らずの少女が制作中の作品を見ていきなり「ダメ出し」するわけだが、主人公はおおむね「言われるがまま」だ。例えば、少女は物語をいきなり「女の子が森の中で迷子になり、何者かに追われ恐怖におびえている」という別のものにするべきだと言い出す。それを受け、せっかく「ワックスで作った落武者のような不気味な女の子」の人形を登場さても、少女は気に入らないと言い、代わりに冷蔵庫の中で見つけた「生肉」を使うように提案したりする。
なんだかんだで制作が進むと、少女は劇中の女の子を追う謎の存在「アッシュマン(灰男)」を「死んだものから作らなきゃ」という理由で、「森の奥に横たわる狐の死体」を使えとまで言うのだ。これにはエラもさすがに拒否するものの、少女からは「じゃあ、ストーリーの続きはもう教えてあげない」と脅迫めいたことを言われてしまう。
その後、次第にエラの精神は崩壊していき、さらに予測不能なカオスな状況に。最終的に見ている側も、出口のない迷宮に迷い込んだような感覚になっていく。
クリエイターの苦悩のメタファーといえる内容
本作は創作における強迫観念、あるいは創作物、またはストップモーションそのものの不気味さを表現した作品ともいえる。
例えば、主人公のエラには自身の作品を監督したいという夢があったはずなのだが、高圧的で無慈悲な母親に「あんたにどんなアイデアがあるっていうんだい?」と冷笑されていたことがある。さらに、自分の本当の意思に沿わないまま(少女の言われるがままに)制作を進めた結果、もはやそれは母から引き継いだ作品でも、自分の作品でもなくなっていく。それらはアイデンティティー、自分の作家性、あるいは創作そのものへの自信が喪失していく、クリエイターの苦悩のメタファーといっていい。
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