「Copy writing」騒動の「青春基地」が謝罪文を訂正 高校生記者の意見が掲載されるも「内容が不穏」の声
「編集部が記者1人に責任をかぶせているのでは」といった声も。
パクツイや無断転載で問題になっていたアカウント「Copy writing」(@Copy__writing)のインタビューを掲載して炎上し謝罪した「青春基地」が、謝罪文の訂正記事を掲載しました。同時に、インタビュー記事も取り下げられています。
「青春基地」は1月27日に、「Copy writing」がパクツイや無断転載で問題を抱えていることを知らないままインタビュー記事を作成。これまでパクツイや画像の無断転載をされてきたユーザーたちが怒りの声を上げ炎上し(関連記事)、「Copy writing」自体もアカウントを削除しました(関連記事)。
それから3日後の1月30日、「青春基地」は謝罪記事を掲載。記者である高校生の意向を尊重し、記事は取り下げず掲載していくとする編集部の見解を公開しました。しかし、この謝罪記事も一部整合性の取れていない部分があることや、問題の本質といえる無断転載についての編集部の見解がない点などを疑問視する声が上がっていました(関連記事)。
そして本日2月5日、新たに「【訂正】TwitterアカウントCopy writing、Fallさんの記事に関する騒動につきまして※2/4に訂正いたしました。」と題する見解を新たに公開。「青春基地」代表の石黒和己さんの見解に加え、記者である高校生の意見も全文掲載されています。
石黒和己さんの見解によると、
「取材先への事前調査不足および、それによって事前に無断転載の指摘について記述がない記事を配信したことで、読者の皆様を不快にさせてしまいましたことを改めて、深くお詫びいたします」と謝罪したうえで、「青春基地としてお詫びをお伝えさせていただきましたが、私どものミスにより内容に不適切な箇所がありましたので、改めて訂正させていただきます。1/30の文章では、記事を執筆した高校生の文章を編集しましたが、そのプロセスに不備があり、誤解を招く内容になってしまいました」
と重ねて謝罪しています。
続く高校生記者の謝罪文では、「転載に許可が無かったことをきちんと調べずに取材を行ってしまったこと」について触れ、「情報を発信する側として取材先のことをきちんと調べずに取材をするのは絶対にしてはいけない事」であるとし、「転載を正当化する気持ちはありません」と述べています。
また、インタビュー記事内にあった「どんな時に、@Copy writingでつぶやくのですか?」という質問は、原稿では「思い立ったらすぐに打っているんですか?」と書かれていたものが編集の校正で書き換えられたものであったとのこと。この校正によって、「Copy writing」のツイートが自作であるかのようになってしまった点についても、自身の最終チェックで見落としていたことを謝罪しています。これは、訂正前の謝罪文内で整合性が取れていなかった、「『Copy writing』を作成した人物の個人アカウント『@No_001_Bitch』の発言についてのインタビューであった」と述べていた部分に対しての釈明であると思われます。
しかし、この2点の謝罪後に続く文章にいくつか不穏な部分があり、現在さまざまな声が上がっています。
まず、記事が掲載された27日に、「記事を取り下げてほしい」「自分の言葉で謝罪をさせてほしい」と強く訴えたにもかかわらず、記事の取り下げは行われず、また謝罪文の作成に関われなかったとのこと。また、29日に代表に「現在時点での原稿を見せてください」と連絡したところ、30日の18時半に「今後Twitterをできるだけ見ないことと引換にこの記事を載せます」という文章とともに最初の謝罪文の原稿が送られてきたとのこと。さらに、自分の意思と違うと伝えたが、1度記事を上げてからの大きな変更はできないと変更が受け入れられなかったとしています。
さらに、「本当のことを言うことを許してもらえなかったのが何より辛く感じました」と述べ、「この文面を出すことはあなたのせいで他の50人のメンバーを犠牲にすることだ、青春基地がなくなったらあなたの責任だ」と言われたとのことです。
これらのことから、ネット上では「記者の意見を勝手に変えて掲載したのか」「高校生記者1人に全ての責任をかぶせているのでは」「アドバイザーたちは何をしていたのか」といった意見が上がっています。
追記
青春基地が「無期限活動休止のお知らせ」を掲載しました。以下、掲載されていた謝罪全文となります。
【訂正】TwitterアカウントCopy Writing , Fall™さんの記事に関する騒動につきまして※2/4に訂正いたしました。
1/27、弊メディア『青春基地』において、ツイッターアカウント「Copy writing@Copy__writing」および 「Fall™@No_001_Bitch」管理者に対するインタビュー記事を掲載したところ、当該アカウントは第三者の文章や写真の無断転載が問題視されているとのご指摘をいただきました。
まず弊メディア『青春基地』として、取材先への事前調査不足および、それによって事前に無断転載の指摘について記述がない記事を配信したことで、読者の皆様を不快にさせてしまいましたことを改めて、深くお詫びいたします。今後、二度とこのような事態が発生しないよう、事前調査を徹底するとともに、編集過程のガイドライン等を再検討してまいります。
また本件につきましては、1/30に青春基地としてお詫びをお伝えさせていただきましたが、私どものミスにより内容に不適切な箇所がありましたので、改めて訂正させていただきます。1/30の文章では、記事を執筆した高校生の文章を編集しましたが、そのプロセスに不備があり、誤解を招く内容になってしまいました。
私どもの度重なる不適切な対応により、不快な思いをさせてしまいましたことを、読者の皆様へ改めて深くお詫び申し上げます。
前回の内容について訂正し、改めて青春基地としての公式なお詫びとともに、最後に記事を執筆した高校生の意見を全文掲載させていただきます。
2016年2月4日
『青春基地』代表 石黒和己
_______________________
“先日の記事につきまして、私から直接謝罪をさせていただきたいと思います。
謝罪させていただきたいのは二点です。
一つ目はCopy writingさんで書かれていた転載に許可が無かったことをきちんと調べずに取材を行ってしまったことです。「高校生」ということで多くの方に守っていただきましたが、仮にも情報を発信する側として取材先のことをきちんと調べずに取材をするのは絶対にしてはいけない事でした。私はCopy writingさんがされた転載を正当化する気持ちはありません。転載された元の作品を作られた方の悔しい気持ちは想像以上に重いもので、その思いは今回の騒動で何百件と寄せられたダイレクトメッセージを通じて実感しています。大変申し訳ありませんでした。
二点目は、Copy writingさんの記事の中での「どんな時に、@Copy writingでつぶやくのですか?」という問と答えについてです。この部分で私は「思い立ったらすぐに打っているんですか?」と書いた原稿を運営側に提出したのですが、その文が編集の過程で「どんな時に、@Copy writingでつぶやくのですか?」という文に変更になっていた事を見落とし、結果的にはFallさんがあたかもCopy writingの文章について自作発言をしたように発信されてしまいました。運営の方の推敲を受けた後の文章に対して私の最後の確認作業での注意が足りなかったことと、運営と私の連携不足により起こってしまったことだと思います。本当にごめんなさい。
私は記事の掲載続行を望んでいませんでした。記事が炎上をしているのを見て、申し訳ないという気持ちの方が余程強いです。「インタビュー内容に感銘を受けたため」とあったのも私の意見とは少し違っていて、「今でもFall™さん自身の言葉は好きです」ということは申し上げましたが、それ以上に強く「記事を取り下げてほしい」、「自分の言葉で謝罪をさせてほしい」ということを訴えたつもりでした。また、「反省する事は多々ありますが」と本文ではまとめられていましたが、私は炎上当日の27日に運営側に送ったのは上記の二点を述べた文章です。その後直接的に謝罪文の作成に関われませんでしたが、29日に代表に「現在時点での原稿を見せてください」と連絡したところ、30日18時半に「今後Twitterをできるだけ見ないことと引換にこの記事を載せます」との言葉と共に現在出ている記事の原稿が送られてきました。しかし私が部活動から戻り携帯を見たのは19時40分で、既に記事が出されてしまった後でした。私の意思と違うことも申し上げましたが、一度記事を上げてからの大きな変更はできないとの事で、結果的に私が運営の方ときちんと意思疎通出来ていなかったことで、周りの多くの方々を振り回すことになってしまいました。今まで青春基地に守って貰っていてずっと自分の言葉で外部の方にお詫びできなかったことも、心苦しく思っています。
最後になりますが、今回多くの方にご迷惑ご心配をおかけしました。 今私に出来ることは、自分のしてしまったことにきちんと向き合って考え続けることだと思っています。 本当に本当に申し訳ありませんでした。
青春基地は私にとっても編集部員みんなにとっても居心地の良い、すごく落ち着ける場所でした。この文面を乗せたときに大きな被害を受けるかもしれない、本当にごめんなさい、と編集部の友人達に打ち明けたときも「間違っていることを間違っていると言うのは勇気のいることだと思う、編集部員以前に友達だから、安心して正しいと思うことをしてね」と背中を押してくれた子が沢山いました。私にとって代わりのいない大切な友達をここで得ることができました。
しかしだからこそ、青春基地が大好きでみんなに迷惑をかけたくなかっただけに、本当のことを言うことを許してもらえなかったのが何より辛く感じました。この文面を出すことはあなたのせいで他の50人のメンバーを犠牲にすることだ、青春基地がなくなったらあなたの責任だと言われて、今回この文章を出すことは本当に苦しかったです。編集部のみんなが背中を押してくれているとわかっていても、その点については本当にいくらお詫びしてもお詫びしきれません。 たとえこの文章で自分自身の誤解を解くことが出来ても、青春基地を傷つけたことの自責の気持ちは一生私に付き纏うものだと思うし、そこから逃げてはいけないことだとも思っています。”
_______________________
※こちらの文章をもって、本日2月4日に該当記事「@Copy_Writing中の人インタビュー!「インターネットは、すべての話を良い方向に持って行こうとする傾向があるけど、暗いことは暗いことでいいじゃない、と言いたい」」の掲載を取り下げさせていただきました。
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