【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年11月2日)
グリーンストライプの「踊り子」号が入って来ると、思わず海を見に出かけたくなりますね。
湘南、西湘、伊豆と下って行くにつれ、思わず窓を開けて、潮風を浴びながら磯の香りを感じてみたくなったりするもの。
昭和56(1981)年デビューの40年目、185系電車の旅が楽しめるのも「いま」だけ。
駅弁片手に楽しむ、ちょっぴり懐かしい鉄道旅は、きっと明日の元気になりますよね!
伊豆・湯河原方面への温泉旅、お宿ではたっぷりの海の幸が待っています。
だから、お昼はチョット軽めに抑えておきたいという方も多いハズ……。
そんな「踊り子」号に揺られて出かける1〜2時間、小腹を満たしたいときにピッタリなのが、横浜駅弁「崎陽軒」の季節弁当です。
現在は、11月30日までの予定で、「おべんとう秋」(730円)が販売されています。
【おしながき】
- きのこご飯 紅葉型人参、舞茸煮
- 秋鮭の藻塩焼き
- 玉子焼き
- 蓮根入りつくね煮
- チンゲン菜と白滝ときのこの和え物
- 昔ながらのシウマイ 2個
- 煮物(椎茸、人参、蓮根)
- 生姜風味大根漬け
- 大学芋
色づいた葉っぱが描かれた掛け紙を外すと、舞茸やぶなしめじが入ったきのこご飯が目を引きます。
和え物のえのき、煮物の椎茸も加わって、全4種のきのこの味わいが楽しめます。
さらに、秋鮭の藻塩焼きから、デザートの大学芋まで、秋らしい食材がふんだんに使われ、座席回りをパァーッと秋色に染めていきます。
もちろん、昔ながらのシウマイも2個入って、横浜らしさも味わえます。
きょうも「踊り子」号や普通列車が行き交う、東海道本線。
駅弁は“いつもの味”を選ぶ方も多いと思いますが、少しだけいつものルーティンを変えてみると、意外な新発見があるかも知れません。
観光でもビジネスでも、四季のある国・日本だからこそ、季節感を大事にしたいもの。
「駅弁」は、季節を感じる物差しの1つでもあります。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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