ついに登場「軽」のEV! 日産、軽BEV「サクラ」発表 航続距離180キロ、233万3100円から(1/2 ページ)
普及価格帯まで降りてきた「軽」のEV! 安い? 高い?
日産自動車は5月20日、“軽自動車”の新型BEV「サクラ」を発表しました。価格は233万3100円から。2022年夏に発売します。
サクラは、「軽自動車」規格のBEV(エンジンはない、100%モーター駆動の電動車)です。サイズ感、維持費・税金面・高速道路料金といった普通車(登録車)に対して軽自動車で享受できるメリットのほとんどをそのままに、通勤や買い物といった日常使いへそのまま適用し、既存のエンジン軽自動車を代替できる性能を備えたEVに仕立てました。
デザインは軽で主流のハイトワゴンスタイル。東京モーターショー2019で披露した軽EVのコンセプトモデル「IMk」(関連記事)とほぼ同じデザインです。ボディカラーには、「四季の彩り」をイメージした2トーンのシーズンカラー4色を含む全15色を用意します。
「サクラ」のインテリア。IMkの近未来的な三角柱プリズムディスプレイやデジタルドアミラーは採用されなかったが、「モノリス」と呼ぶスマホ連携が可能な中央の統合操作ディスプレイを採用。フラットフロアで車内空間もかなり広く感じられる。ダッシュボード上の小物置きスペースやワイヤレス充電できる中央小物置きスペース、ボックスティッシュをそのまま収納しておける専用スペース(助手席ダッシュボード下)など「収納」も多い
モーター出力は47kW(約64馬力)、最大トルクは196Nm(約19.99kgf-m)。出力は軽規格における上限と同じ、しかしトルクは、参考までにターボ付き660ccエンジンの軽(デイズ ハイウエイスターG:100Nm)はおろか、1200ccクラスのエンジン普通車(マーチ S:106Nm)や1500ccクラスのエンジン普通車(ヤリス Z:145Nm)も上回る値で、エンジン車にはない力強くスムーズで静か、ワクワクする走りも実現するとします。最高速度は時速130キロです。
気になる航続距離は「最大180キロ(WLTCモード)」。容量20kWhのリチウムイオンバッテリーを用い、フロア下へ室内スペースを犠牲にしないように工夫して設置しました。遠出するならばやや頼りないかもしれませんが「送り迎え、買い物などの“普段使い”で1日にどれだけ乗るのか、重量、車内空間、走り、価格帯で現実的な値を探った結果」としています。
参考充電時間は残量警告灯点灯時〜80%までDC急速充電で約40分、家庭AC200V普通充電で同約8時間。左側面後方にAC充電用端子、車両の電力を家庭へ供給するV2H(Vehicle to Home)にも対応します。
同社の安全快適走行支援機能「プロパイロット」(関連記事)も搭載(Gグレードは標準搭載、他グレードはオプション)。前車に追従するアダプティブクルーズコントロール(ACC/日産の名称では「インテリジェントクルーズコントロール」)も含む「アクセル/ブレーキの操作支援」、車線を認識して車線中央を走るようにステアリングを制御する「ハンドルの操作支援」のほか、自動駐車機能「プロパイロット パーキング」を軽自動車で初めて搭載します。
車体サイズは3395(全長)×1475(幅)×1655(全高)ミリ、ホイールベース2495ミリ、車重は1070〜1080キロ。
設定グレードは低廉グレードの「S」、ベーシックグレードの「X」、プロパイロット標準装備とする上位グレード「G」の3つ。価格はSが233万3100円から、Xが239万9100円から、Gが294万300円から。
申請により、国の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」および都道府県のEV補助金(東京都「ZEV補助金<2022年度は45万円>」など)も受けられます。参考として、国のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金(2022年度は55万円)を活用すると、実質価格は「178万円から」になります。ここに都道府県の補助金も使うと想像以上に「お!」となる現実的な価格になるかもしれません。
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