小学館編集部、芦原さん急死に対して声明 「著者の意向は必ず尊重」「意見を言うことは当然との認識が再発防止」(1/2 ページ)
「社外発信する予定はない」とした報道から一転。
「二度と原作者がこのような思いをしないためにも、『著作者人格権』という著者が持つ絶対的な権利について周知徹底し、著者の意向は必ず尊重され、意見を言うことは当然のことであるという認識を拡げることこそが、再発防止において核となる部分だと考えています」――。
2月8日、「セクシー田中さん」などを手掛けた漫画家の芦原妃名子さんが急死したことを受け、寄稿していた『姉系プチコミック』が所属する小学館第一コミック局編集者一同の名義で声明が発表された。
「著者の意向が尊重されることは当たり前のことであり、断じて我が儘や鬱陶しい行為などではありません」
「作家の皆様 読者の皆様 関係者の皆様へ」と題した文章の冒頭には、芦原さんの訃報に接し、編集部が深い悲しみと強い悔恨の中におり、このメッセージが「現場の編集者」の偽らざる声であるとつづった。
メッセージでは著作権について触れ、作家には「著作財産権」と「著作者人格権」があり、「著作財産権」が利益を守る権利に対し、「著作者人格権」は著者の心を守るための権利と紹介。「著者の許可なく改変が行われないよう作品を守るための『同一性保持権』をはじめ、『名誉声望保持権』『氏名表示権』『公表権』『出版権廃絶請求権』『修正増減請求権』があります。これらの全ては契約を結ぶまでもなく、著者の皆様全員が持っている大切な権利、これが『著作者人格権』です」と説明している。
亡くなった芦原さんは、自身の著作である『セクシー田中さん』が日本テレビで実写ドラマ化された際に、提示していた原作順守の約束を反故にされたとして問題提起している。編集部は「その当然守られてしかるべき原作者の権利を主張された芦原先生が非業の死を遂げられました」と、ドラマ放送前に発売されたコミック冒頭のメッセージに言及。
芦原さんはメッセージの中で、ドラマについて原作から大きく逸れた箇所はしっかり修正していると述べるとともに、「恐らくめちゃくちゃうざかったと思います」とも語っている。
それに対し、「著者の意向が尊重されることは当たり前のことであり、断じて我が儘や鬱陶しい行為などではありません」「守られるべき権利を守りたいと声を上げることに、勇気が必要な状況であってはならない」と当然の権利であると表明している。
編集部は二度と原作者が芦原さんのような思いを抱かないためにも、「『著作者人格権』という著者が持つ絶対的な権利について周知徹底し、著者の意向は必ず尊重され、意見を言うことは当然のことであるという認識を拡げることこそが、再発防止において核となる部分」と考えているという。
今後についても「他に原因はなかったか。私たちにもっと出来たことはなかったか。個人に責任を負わせるのではなく、組織として今回の検証を引き続き行って参ります」と述べている。そして、映像化の際には原作者を第一とし、ドラマ制作サイドと編集部の交渉の形を具体的に是正していくとした。
芦原さんの意向がドラマ制作サイドに伝わっていなかったのではないか
声明には芦原さんの意向がドラマ制作サイドに伝わっていないのではなかったのかとの疑念についても触れている。
それによると、『セクシー田中さん』第7巻冒頭コメントは、2023年8月31日付で公表されているもので、ドラマ放送開始日である2023年10月22日よりも2カ月近く前に書かれていると言及。ドラマ放送開始前に7巻が発売されているという時系列からも、ドラマ制作に携わるスタッフに作者の意向が伝わっていた状況は事実であると説明している。
芦原さんの意向をドラマ制作サイドに伝え、交渉の場に立っていたのは、小学館の担当編集者とメディア担当者であり、ドラマ制作サイドに意向を伝え、芦原さんが納得するまで脚本を修正、意向が反映された内容で放送されたものがドラマ版『セクシー田中さん』だと説明している。「そこには、ドラマのために先生が描き下ろしてくださった言葉が確かに存在しています」と編集部。
最後に「寂しい」
編集部は最後に、読者と漫画家に対して声明を出すのが遅くなったことを謝罪。「これまで以上に漫画家の皆様に安心して作品を作っていただくため、私たちは対策を考え続けます」と決意をつづっている。この文章を書くにあたり熟慮を重ねたうえで、「それでもどうしてもどうしても、私たちにも寂しいと言わせてください。寂しいです、先生」と編集者の声を掲載した。
関連記事
- 小学館、芦原妃名子さん逝去について声明 「痛恨の極み」 調査を進めていると明かす
小学館で連載の漫画家「編集で納得してる人はいない」 芦原さん急死受けた小学館の対応めぐり投稿
小学館で働く編集者たちも動揺している様子もつづられている。「それは最悪手ですよ」 『セクシー田中さん』問題、「小学館は経緯発表予定なし」報道に作家たちが不信感
波紋が広がっている。『セクシー田中さん』問題めぐる動画について日本シナリオ作家協会が謝罪 「故人の尊厳にも関わる軽率な行為」
動画の出演者が原作者を軽視していると取られかねない発言に非難が寄せられると、動画を削除する対応をして物議を醸していた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
高3女子「進学を機にイメチェンしたい」→美容師に依頼すると…… 仕上がりが「すげえええ」「鳥肌立ちました」と1000万再生
40代女性、デートに行くため“本気でメイク”したら…… 別人級の仕上がりに「すごいな」「めっちゃ乙女感出てる」
「妻は19歳で16個下」で結婚 “年の差夫婦”の22年後……ビフォーアフターに反響 「ほっこりした」
30年以上前の製品がかっこいい ソニーの小型ラジオのデザインが「すごい好き」「いまでも通用しそう」
砂浜に転がり黒ずんでいたハリセンボン→水槽に入れて50日後…… “驚きの変化”に「はじめて知った」「長生きしてほしい」
大切にしまっていた“レトロかわいい生地”を切って貼って…… 完成した“すてきなアイテム”に「素敵」「めちゃくちゃ憧れる生活」
ごはん炊き忘れた父「いいこと閃いた!」→完成した弁当に爆笑「アンタすげぇよ!」 息子「意味ねぇことすんなよ」
天使のような大型犬の子犬が成長すると…… “極悪非道な悪魔”へと変貌した姿に爆笑「最&高」「でも幸せそう」
新生児がなかなか寝つかず、助産師さんに預けたら…… “まさかの姿”で戻ってきた赤ちゃんが280万表示「世界一かわいいおにぎり」
「尊敬するばかりです」 1人暮らしの80代おばあちゃんが作る“常備菜”がすごい! 食卓がパッと華やかになり「挑戦してみたい」
- 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
- 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
- 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に
- “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
- 余った毛糸は捨てないで! 四角く編んでいくと……目からウロコのアイデアに「知れてよかった」「素晴らしい」
- コストコで販売「生カキ」原因で体調不良か…… 全国で1万食自主回収「深くお詫び」
- ごはん炊き忘れた父「いいこと閃いた!」→完成した弁当に爆笑「アンタすげぇよ!」 息子「意味ねぇことすんなよ」
- 瀬戸内海で漁をしていたら突然異変が…… 揚がってきた“取ってはいけない生物”に衝撃 「初めて見ました」と70万再生
- ママが反抗期の娘に作った“おふざけ弁当”がギミックてんこ盛りの怪作で爆笑 娘「教室全員が見に来た」
- 温かそうだけど…… 呉服屋さんが教える「マフラーの巻き方」になぜか既視感 「あの巻き方ってこうやってたの!?」
- 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
- コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
- パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
- 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
- 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
- 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
- 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
- “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
- ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
- 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に