「高齢者は集団自決すればいい」 キリン、発言物議の成田悠輔起用の広告取り下げ 「何で起用したの」「不快感しかない」(1/3 ページ)
キリンが実施しているチューハイ「キリン 氷結無糖」の新キャンペーン。
キリンビールが展開するキャンペーンに、経済学者でイェール大学助教の成田悠輔さんが起用され、SNS上で物議を醸しています。成田さんは過去に「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」といった持論が国内外で批判を集めていました。
「高齢者は集団自決すればいい」との持論に批判
批判を招いた持論は、成田さんが少子高齢化社会への解決策として呈示していたもの。例えば、2022年1月17日に公開された経済メディア「NewsPicks」の番組で、成田さんは日本社会で今後起こり得る議論として、「『安楽死の解禁』や、将来的にあり得る話としては『安楽死の強制』みたいな話も議論に出てくると思うんです」などと発言しています。持論は国内のみならず、2023年2月に米『ニューヨーク・タイムズ』など海外紙でも報じられ、問題視されていました(関連記事)。
今回、成田さんが起用されたのは、キリンが2024年3月4日から実施しているチューハイ「キリン 氷結無糖」の新キャンペーン。お笑いコンビ「バイきんぐ」の小峠英二さん、タレントの若槻千夏さんに加え、成田さんを抜てきして、同商品の魅力を語るグラフィック広告とWeb限定のオリジナルムービーを展開しています。
該当広告では、成田さんがリラックスした雰囲気で同商品を飲んでいるモノクロ写真とともに、「時代を作るものは、いつだってシンプルですよね」という成田さんのコメントが掲載されています。また、該当ムービーでは成田さんのインタビューが収められており、成田さんがお酒に関する見解を語っていました。
キャンペーン起用を巡り批判噴出
該当の持論が特に批判を集めたのは『ニューヨーク・タイムズ』にも報じられた2023年2月ごろでしたが、X(Twitter)上ではキリンのキャンペーン起用を受け、あらためて批判が噴出。「#キリン不買運動」のハッシュタグを用いて、成田さんを起用したキリンに対して批判の声が広がっています。
記事執筆時点で最多約1万3000件の“いいね”を集めている投稿も見られ、X上では「何で成田悠輔氏を起用したの」「いくらなんでも、この人を起用するとは」「成田悠輔を広告に起用するキリンには不快感しかない」「キリンはなんでそんなリスクが高い選択肢を選んだのか」などの声が寄せられています。
また、なかには「公益財団法人 キリン福祉財団」が介護課題への啓発活動などを支援する「高齢者福祉事業」をはじめ、福祉事業を手がけていることを受け、その点との整合性を問う指摘も複数見られました。
氷結の公式Xは2024年3月12日、「3月より発信した氷結無糖についての一部投稿を取り下げました。 頂戴した様々なご意見を真摯に受け止め、総合的に判断しました。この度いただいたご意見を今後の活動にいかしてまいります」と声明を発表。公式サイトと公式Xでは、すでに成田さんを起用した広告およびムービーが削除されています。
なお、キリンによる成田さんの起用には前例があり、2022年3月にサワーシリーズ「麒麟特製 レモンサワー」のCMに成田さんが出演。当時、成田さんは自身のXアカウントで、「私はもうダメなのかもしれない」と冗談めかしつつ、該当CMの動画を投稿していました。
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