ニュース
» 2014年06月20日 11時40分 公開

「プリンタ中心のブランドイメージを一新する」 エプソンのウェアラブル事業戦略説明会

エプソンは、健康・医療、スポーツ、スマートグラス分野の3本柱でウェアラブル事業に注力していくことを発表した。

[村上万純,ITmedia]
photo ウェアラブルデバイスを装着してプレゼンをするセイコーエプソン代表取締役社長の碓井稔氏

 セイコーエプソンは6月19日、ウェアラブル事業戦略説明会を開催し、同分野を事業の1つとして成長させ、「エプソン=プリンタ」という従来のブランドイメージを刷新したいと発表した。説明会ではセイコーエプソン代表取締役社長の碓井稔氏が登壇し、これまでの取り組みや今後の展望を語った。

エプソン独自の技術やノウハウで他社と差別化

 碓井氏は「『健康・医療』『スポーツ』『ビジュアルコミュニケーション』の3分野を軸に、デバイスとプラットフォームを通じて『価値ある情報』を提供し、ユーザーにとっての『Better Lifestyles』を実現する」と提案した。

photophoto ウェアラブル事業を通じて「Better Lifestyles」を実現する(写真=左)。高精度なデバイスとプラットフォームを提供(写真=右)

 健康・医療の分野では、生活習慣病の改善や運動療法の支援などを目指す。「エプソンが得意とする高精度なセンシング技術で正確かつ多様なデータを収集し、専門的なアドバイスを提供する」(碓井氏)としている。スポーツ分野ではスマートフォンと連携することでデータを蓄積・分析し、スポーツの記録を向上させることを目指す。スマートグラスを中心とするビジュアルコミュニケーションの分野では、自由なスタイルで映像を楽しんだり、仕事のやり方を革新したりといった変化を提案した。

photo エプソンが提供できる価値

 碓井氏は、ウェアラブル事業を長期ビジョン「SE15」における成長領域として注力すると明言。「エプソンが培ってきた独自の技術やノウハウは他社に負けない差別化ポイントだ」(碓井氏)と胸を張る。

 1969年の「クオーツウォッチ」に始まり、「テレビウォッチ」や「リストコンピューター」など、同社はウェアラブル機器で“省・小・精”(省エネルギー・小型化・高精度)の技術を蓄積してきた。特に「モーションセンシング」「バイタルセンシング」「ポジションセンシング」「マイクロディスプレイ」の4つに強みを持つほか、「装着したときの着け心地や快適性、デザインなども重視している」(碓井氏)という。高精度センサーについては「産業分野でも利用できるレベル」とし、他社に対する優位性を繰り返し強調した。

photo エプソン独自の技術とノウハウが強み

 ウェアラブル分野ではAppleやGoogleなど強力なライバル企業がいるが、碓井氏は「我々が作るのは一般受けするものではなく、際立った性能をもつ商品。プラットフォームだけでは勝負にならないのは理解しており、エプソン独自の技術を採用した高性能なハードウェアとの組み合わせが重要だと思っている」と説明した。

高精度なGPSやメガネ型ヘッドマウントディスプレイに強み

 ハードウェアは、健康・医療分野向けに「PULSENSE」という脈拍計測機器を2014年度内に商品化する予定で、スポーツ分野ではランナー向けの「GPS Sports Monitor」やプロゴルファーのスイングも測定可能だという「M-Tracer MT500G」などをすでに発売している。ビジュアルコミュニケーションの分野では、発売が延期されていたヘッドマウントディスプレイ「MOVERIO」シリーズの新モデル「BT-200」がコンシューマー向けに提供される。

photophoto 商品ラインアップ(写真=左)。今後の展望(写真=右)

 PULSENSEはスマートフォン用アプリと連携し、脂肪の効率的な燃焼や消費カロリー、睡眠の質などを把握できるようにする。GPS Sports Monitorもクラウドサービス「NeoRun」と連携して各種ランニングデータを管理・分析することが可能だ。本製品はフルマラソンなど本格的にランニングをする人向けの腕時計型端末で、エプソンダイレクトショップでの価格は1万8858円〜3万3143円(税別、以下同)となっている。

photophoto 脈拍計の「PULSENSE」(写真=左)。ランナー向けの腕時計型端末「GPS Sports Monitor」(写真=右)

 M-Tracer MT500GはスマートフォンとBluetooth連携して、スイング解析の結果を蓄積・分析できる。iOS 7以上向けの専用アプリを提供しており、Android OSには7月上旬に対応する予定。エプソンダイレクトショップでの価格は2万7593円。

 MOVERIOは従来機の約240グラムから約88グラムに軽量化し、長時間の装着に耐えうるようになった。ディスプレイがシースルー構造になっているのが特徴だ。

 担当者によると、「6月30日に発売する予定」ということだ。碓井氏は「将来的にはメガネを掛けているのと変わらないレベルのものを作る。10年くらいで実現したい」と展望を語った。これらのデバイスを提供することで、「人の生活を豊かにする、未来を切り開くブランドというイメージを目指す」(碓井氏)という。価格は6万4797円で、HDMI接続用アダプタ同梱モデルは8万3315円になる。

photo 「MOVERIO」の新モデル「BT-200」。発売延期が続いたが、6月30日に発売される予定だ

 また、会場には「smart canvas(スマートキャンバス)」の展示もあった。本製品はエプソン独自のEPD(電気泳動ディスプレイ)技術を利用した腕時計。担当者によると、「時間帯や日付によって画面の中でキャラクターが動く仕掛けが施されている」という。バンド部分はスライドさせるだけで簡単に付け替えができる。価格はデザインによって異なり、1万8000円〜2万3000円となっている。

photo 「smart canvas」はムーミンモデルもある

 碓井氏は今後の展望について、「協業の必要が出てくることもあるが、基本的に自社ブランドとして開発から販売までを行う。アプリ開発者にも、エプソンと組まないとこの領域は開拓できないと思ってもらえるハードウェアを開発していきたい」と意気込みを語った。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2108/03/news132.jpg 海外記者「最高のコンビニアイスを発見した」 森永チョコモナカジャンボ、ついに世界に見つかってしまう
  2. /nl/articles/2108/03/news016.jpg 柴犬「ぬれるのイヤ〜!!」→その後の行動に爆笑 飼い主のズボンでゴシゴシ顔をふくワンコが面白かわいい
  3. /nl/articles/2108/03/news073.jpg 「四千頭身」石橋、体操銅メダルの村上茉愛とは“かなり仲良い友達” 「結構前の写真」投稿も別箇所に注目集まる
  4. /nl/articles/2108/02/news119.jpg タクシー相手に「あおり運転」繰り広げたミニバン 巻き込まれて急停止したトラックから泥化した土砂がドシャアと降り注いで破壊される
  5. /nl/articles/2108/03/news029.jpg もしや女として見られていない? 突然の別れ話に「勝負メイク」で抵抗する漫画 彼氏の言葉がじんと響く
  6. /nl/articles/2107/09/news134.jpg 「全ての支出を一度見直してみました」 小倉優子、“食費15万円”の反響を受けて節約生活スタート
  7. /nl/articles/2108/03/news007.jpg 暑い日、ミツバチご一行が手水舎に訪れ…… 専用水飲み処を作った神社の対応に「素敵」「優しいお宮さん」の声
  8. /nl/articles/2108/02/news111.jpg 「うちの子に着せたい」の声殺到 五輪会場で編み物をしていた英金メダリスト、作っていたのは「ワンちゃんの服」
  9. /nl/articles/2108/02/news038.jpg 「実は私…人の心が読めるの」クラスメイトから突然の告白、その真意は? 全部バレちゃう漫画がキュンとなる
  10. /nl/articles/2108/03/news102.jpg 小倉優子、週刊誌報道に「当たり前ですが、私の働いたお金で生活しています」 7月に月の食費「15万円」と公表

先週の総合アクセスTOP10

  1. 「くたばれ」「消えろ」 卓球・水谷隼、SNSに届いた中傷DM公開&警告「然るべき措置を取ります」
  2. 「貴さん憲さんごめん。いや、ありがとう」 渡辺満里奈、とんねるずとの“仮面ノリダー”思い出ショットが大反響
  3. 怖い話を持ち寄って涼もう→「オタバレ」「リボ払い」 何かがズレてる怪談漫画がそれはそれで恐ろしい
  4. おにぎりパッケージに四苦八苦していた五輪レポーター「日本の素晴らしい人々に感謝」 大量アドバイスで見事攻略
  5. 「助けてください」 来日五輪レポーター、おにぎりパッケージに四苦八苦 海外メディアにコンビニが大人気
  6. 「うちの子に着せたい」の声殺到 五輪会場で編み物をしていた英金メダリスト、作っていたのは「ワンちゃんの服」
  7. 五輪飛び込み金メダリスト、“手作りメダルポーチ”披露 英国と日本にちなんだデザインが「これまた金メダル級」と反響
  8. 武井壮、行方不明だった闘病中の父親を発見 「電気ついてるのに鍵閉まってて……」本人は自宅外で休憩
  9. 「涙が止まらない」「やっと一区切り」 東原亜希、夫・井上康生の監督退任で“17年分の思い”あふれる
  10. 水谷隼スタッフが一部マスコミの“行き過ぎた取材”に警告 住民を脅かすアポなし行為に「しかるべき措置を検討」

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「竜とそばかすの姫」レビュー 危険すぎるメッセージと脚本の致命的な欠陥
  2. 笠井アナ、日比谷公園で「信じられないことが…」 サンドイッチを狙う集団に「何? えーっ! まさか、それはないでしょ!」
  3. 62歳の宮崎美子、マクドナルドCMで初々しい中学生少女を見事に演じる 「暖かい目でぜひ見てください」
  4. 瀕死のスズメのヒナを助けたのに…… 「助けたヒナたちに完全にナメられた」動画がほほえましくて面白い
  5. ハート打ち抜かれました! コロンビアのアーチェリー女子選手が「かわいい」「エルフ」と注目の的に
  6. 散歩中のラブラドール、助けを求める子猫を発見→保護 親子のような仲むつまじいふたりに涙が出る
  7. 宮迫博之、美容整形から2週間のビフォーアフター公開 手術直後の腫れ&炎症だらけな顔に「暴漢に遭ったんかって」
  8. 上野樹里、“娘”の誕生日に愛情たっぷり手作りオムライス公開 「がんばろうね ママより」と祝福メッセージ
  9. 出勤時、妻にいつになく強く抱きしめられた夫→妻が家に帰ってくると…… 何気ない日常を描いた漫画にツッコミつつもジーンとする
  10. 「本人にしか見えない」「めっちゃ似てる」 霜降り明星せいや、オリンピック開会式に“ガチのそっくりさん”を発見する