380(種類以上)×1000(回遊べるRPG)の面白さ。もぐって集めて遊び尽くせ:「ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊」レビュー:(4/5 ページ)
エリアを増やして仲間をゲット! 訓練所で己を鍛えろ!
ゴクリンの連結店以外にもポケモン広場にはさまざまな店や施設がある。「ガルーラの倉庫」や「ペルシアン銀行」にもお世話になるだろう。「カクレオンのお店」に「みとおしメガネ」があったら迷わず買っておこう。ダンジョン内でかなり役立つはずだ。そして広場の施設のなかでキーになるのがプクリンの友達サークルだ。
プクリンの友達サークルでは敵ポケモンを仲間にするために必要な「友達エリア」を買うことができる。ストーリーの途中から敵ポケモンを倒すと、まれに仲間になる(名前をつけることも可)要素が追加されるのだが、それもこれも、友達エリアがなくては意味のないこと。買ったエリアに対応しているポケモンでなければいくら倒しても仲間にならないのだ。倒して仲間になって無事に連れ帰ったポケモンは、その後自分のエリアに住み着くことになる。一度エリアに住んだポケモンはその後の冒険に連れて行きレベルをあげることができる。目指すはコンプリートだ。
ちなみに筆者が3匹目としてよく連れていたのはジグザグマのジグ。序盤なぜかジグザグマばかりが仲間になり「ジグ」と「ザグ」と「マ」という3匹がいたのだが(我ながら余りに単純なネーミングだ)、どうにも持て余してしまいジグだけを連れて行くことになった。もちろんほかにもポケモンは仲間にしていた。なぜジグザグマを選んだかというと、彼はフロアが変わるごとにどうぐを拾ってくる「とくせい」を標準装備していたからだ。リンゴ(お腹を満たすどうぐ。満腹度がゼロになるとHPが減っていく)などをささっと拾ってくるジグを気に入った筆者は、ことあるごとに彼を呼んでは3匹で旅をしたものだ(最高4匹でダンジョンを探索できる)。
このようにプレーヤーごとに自分のお気に入りのポケモンを連れて冒険できるというのが本作の魅力のひとつだろう。お気に入りのポケモンを見つけたらこまめに冒険に連れて行きレベルをあげてみよう。さらに愛着が湧いて冒険がより楽しくなるはずだ。
ポケモン広場の南に「マクノシタ訓練所」という施設がある。ストーリー序盤では入れないが、途中から使えるようになる施設だ。「くさの間」「でんきの間」など、タイプごとに部屋が用意されている。それぞれの部屋ではそのタイプのポケモンしか登場せず、どうぐが落ちていないダンジョンをB3Fまで進むことになる。B3Fには敵チームが控えており、彼らを倒せばクリアだ。タイプの研究にも役立つし、制覇していけばいいことがあるので、気分転換に取り組んでみるのがいいかもしれない。
青と赤ってどこが違うの?
ここまでは青、赤共通な要素。では青と赤はどう違うのだろうか。まず当たり前だが対応ハードが違う。しかし両者のグラフィックには体感的な違いはない。おそらくNDSではもっと進化したグラフィックを出せるところを敢えて出していないのだと思う。GBAのクオリティにあわせることで世界観を崩さずに両者を遊ぶことができている。
「青」はハードの特性を活かしたタッチペンによる操作が可能だが、個人的にはタッチペンによる操作の必然性を感じなかった。確かに操作は「できる」が、一歩一歩の判断が大事なダンジョン内においては十字キーでしっかり操作したほうが安心感がある。このへんは慣れもあるのかもしれない。ただ「青」も「赤」も遊んでいる人は特に、操作感覚が同じほうがやりやすいのではないだろうか。
実際「赤」の操作体系というのはよくできていて「青」より明らかにボタンは少ないのだが、うまくそれをカバーしてどちらで操作しても違和感ないように設定されている。ただ明らかに「青」にアドバンテージがあるのは上画面の活用だ。設定次第では上画面にマップとチーム全員のHPを表示することができる。筆者はその設定でずっとプレイしていたのだが、そうすると贅沢なもので「赤」のプレイ画面上にあるマップが気になってしまうことがあった。ほとんど同じ感覚で遊べた両者だったが、この違いはかなり大きかった。まあこれも言ってしまえば慣れの問題でしかないので、特に致命的ではないだろう。
ポケットモンスター特有の、出現ポケモンの違いも本作に継承されている。青ではマイナンが登場するフロアで、赤ではプラスルが登場するのだ。通信による救助をうまく駆使することでお互いの足りないポケモンを登場させることができるので、別バージョンを持ってる友人を探してみよう。
そのほかに青のみが未知のダンジョン(すれちがい通信)に対応しているなど、通信面の違いははっきりとしている。どちらがよいかと言えば大は小を兼ねる発想で青だと言いたいところだが、赤でしか出ないポケモンもあるのだから悩ましいところだ。友人と協力してお互いに救助をしあってみよう。
Illus. Ken Sugimori
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