服部平次歓喜 人前でコナンを「工藤」と言ってしまったときごまかしに使える単語を論理的に算出した一覧が完成
せやかて苦行! せやかて食堂!
『名探偵コナン』(青山剛昌)で、服部平次が人前でコナンくんを「工藤」と呼んでしまい慌てて「くどい」や「躍動」など似た単語を言ったことにしてごまかすシーンがよく出てきます。では、「工藤」をごまかすときに適した単語は、他にどのようなものがあるのか。そんなニッチな一覧を、極めて論理的に算出した調査がTwitterに公開され「ガチ過ぎる」とその知識と愛に感動する声が多数寄せられています。これはもはや論文レベル!
単語を集める
この一覧を作成したのは、やましたさん(@yaa_maa_520)。調査では最初に一般的な単語をIPA(情報処理振興事業協会/Information-technology Promotion Agenc)辞書から、新語や固有名詞をはてなキーワードから収集しました。収集した単語はIPA(国際音声記号/International Phonetic Alphabet)に変換し、より実際の発音に近づくよう「ei」は「ee」に(平次は「へいじ」より「へえじ」に近いため)、「ou」は「oo」に(工藤は「くどう」より「くどお」に近いため)に置き換えていきます。
この際、「寝息」が「ねえき」になったり、「お家」(おうち)が「おおち」になったりしてしまうケースがあるものの、例外を全て除外するのは難しいため今回は無視しているとのこと。
「レーベンシュタイン距離」で単語間の距離を求める
発音を置き換えた単語は、「工藤」から「レーベンシュタイン距離」を使って発音がどれほど近いかを測定していきます。これは、2つの文字列がどれほど異なっているかの“距離”を示すというもの。音をどれほど「挿入・削除・置換」すれば同じ発音になるかで単語同士の距離を測ります。さぁ、話が難しくなってまいりました。
ただし、そのままでは「せやかて工藤」と「軽さで勝負」が「工藤」と同じ距離になるなど、実際に耳で聞いた時の距離とは異なった結果が算出されてしまいます。これは、「工藤」に“対応する言葉”と“それ意外”で同じコスト計算をしているために発生してしまうとのこと。「工藤」さえ入っていればごまかせる可能性が高いため、“対応する言葉”はコストを抑えるよう計算方法を調整しました。
さらに、現状ではbとdのように近い音も、bとkのように懸け離れた音も同じコスト「1」で置換していくため、これも近い音ほどコストを抑えるよう調整。ここはいろいろと難しい計算をして調整しています。
最強は「駆動」2位は「軌道」
これらの計算の末、「工藤」をごまかすのに使える単語は以下のような結果となりました(数字は「工藤」からの“距離”)。
- 駆動:0
- 軌道:0.5
- 国道:0.58
- 九条:0.63
- 食堂:0.66
- 極道:0.68
- 躍動:0.7
- くどい:0.75
- 稼働:0.75
- 苦行:0.81
- 幾度:0.83
- 角度:1.00
- 速度:1.06
- ジュンク堂:1.06
- あくどい:1.18
- けど:1.18
- 異口同音:1.2
- マクド:1.23
- 合気道:1.33
- 機動隊:1.48
- くどくど:1.68
- ぶどう:1.75
- アネクドート:1.76
- 焼き豆腐:1.83
- クックドゥ:1.86
1未満はかなり実用性が高く、「ぶどう」以外は2近くになると無理が出て来る感じに収まっています。「せやかて焼き豆腐!」はかなり苦しい。「せやかてクックドゥ!」はなんとなく勢いで行けそうな気もします。
さらに、「オレの和葉」はどんな言葉でごまかせるのかも測定。以下のような結果となりました。
- オリノコ川:5.81
- ヒカゲノカズラ:5.85
- 鳥の子紙:5.97
- 森のくまさん:6.13
- トイレの神様:6.26
- それどころか:6.71
- えなりかずき:7
- さるのこしかけ:7.11
- 胸の谷間:7.69
- ウツボカズラ:8.38
- マグナカルタ:8.75
- 午後の紅茶:9.67
言ってしまった場合は、「えなりかずきに何さらしとんじゃ!」とか「森のくまさんに何さらしとんじゃ!」とかでうまくごまかしてほしいところです。「胸の谷間に何さらしとんじゃ!」は何もごまかせていないというか悪化しているのでおすすめできません。
残る課題
まだ実際の聞こえ方と距離に差を感じる部分がありますが、これはイントネーションを考慮していないためではないかとやましたさん自身が考察しています。イントネーションは近似度への影響が大きいため、ここを改善すれば精度が上がるのではないかとのこと。
なお、やましたさんいわく、「いろいろと間違っている部分もあると思われるため、全然当てにならないと思います。また、指摘がもらえたらありがたい」とのことです。
やましたさんに聞いた
この論文のような本格的調査は、どのようにして生まれたのでしょうか。作者のやましたさんに話を伺いました。
―― なぜ「工藤」をごまかす言葉を研究しようとおもったのでしょうか。
やました:服部が好きなことと、暇だったこと、あとは言語系の学部にいるので趣味に使ってみたかったことが理由です。
―― この研究はどのくらいの期間で完成しましたか。
やました:3週間くらいです。
―― ごまかす言葉以外で服部に関する研究はしましたか。
やました: 研究というか、ただデータを集めているだけですが、服部の色を採ったり、「工藤」と呼んだ回数を数えたりしています。
―― 服部の好きなところはどこですか
やました:全て好きですが、強いて言うなら頭脳と顔と声と性格です。
この研究を読んだ後なら、今後『名探偵コナン』を読むとき服部が「工藤」をごまかすシーンでニヤリとできそうです。果たして今後、「せやかて駆動」や「せやかて軌道」は出てくるのでしょうか。
画像提供:やましたさん
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