「名前しか知らないあの街」に自転車で行ってみる 何もないと言われた【国府津】には、祖父の思い出と「穴」があった(3/3 ページ)

» 2019年02月16日 12時00分 公開
[中山順司ねとらぼ]
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城跡を目指したものの跡形もない

 古墳からさほど遠くない場所に下堀城跡があった。


 が、行ってみたが民家になっており、看板や石碑のカケラもなかった。Googleマップだけを情報源にしてしまうと、こういうこともあります(笑)。

 すぐそばに中里下堀八幡神社があるようなのでそっちに。


 ついでと言ってはバチが当たりますがお参りも。


 御神木もありました。


 え、ここも天照大神が祀られているの?

 まあ、日本神話の主神だし、高天原を統べる皇祖神にして日本国民の総氏神ですからね。文字通り日本全てを照らしてくれているのでしょう。それにしても、神社って日本全国津々浦々の日常の中にまるでそこにあるのが当たり前のように溶け込んでいてなんか不思議な感じ。


男女双体道祖神を見つけてひっくり返る

 駅のほうに戻ってきたら、Googleマップで「男女双体道祖神」という聞き慣れないものを見つけた。


 ネーミングが強烈。

 男女というからには2体でペアになった、さぞかし立派なご神体に違いないと確信し走っていった。


(※単なる筆者のイメージです)

 こういうのを想像してた。

 が、何度道を往復してもそれらしきモノが見当たらないので自転車を降りて調べなおす。


 これ……? え、これなの……?

 なんでも、道祖神とは「村の境域に置かれ、外部から侵入する邪霊,悪鬼,疫神などを遮ったり,跳ね返す民俗神」だそうな(検索した)。


村の繁栄、悪霊退散、五穀豊穣とか。昔は病気も原因が分からなかったし、災害も多かったし、村の人たちには守り神みたいなものが必要だったのかもしれんね。お寺や神社を建てるだけのお金はない集落も多いし。初めの頃は丸く削った石や奇石を村の入り口に置いたりするくらいだったけど、そのうち人々の繁栄を願う意味を込めて男女の姿が掘られるようになった。それも比較的仲睦まじい姿のね。

夫婦が仲よければ子供も生まれて、村の繁栄にもつながると。これが双体道祖神の始まりだといわれています。

引用元:宝さがしのようなワクワク感! 『信濃路の双体道祖神』著者が8,000基の道祖神を45年間撮り続けたワケ



 確かにペアになってる。

 ちゃんとお花が供えられているし、石もきれいに並べられているところを見ると、地元の人々がちゃんと維持管理しているのかと。歴史が知れて勉強になったが、予想と違いすぎてびっくりした。予想外を楽しむのもテキトー旅の醍醐味である。


ランチはのんき亭へ

 あちこち走ってたら腹が減ってきた。


 「のんき亭」という何屋か分からない店が。


 うなぎとかアジとか海鮮系だ。

 相模湾のそばなんだから、海のものを食べるっきゃないでしょ。


 なんと創業昭和15年! 1940年! 第二次世界大戦勃発の翌年、デヴィ夫人とか志茂田景樹が生まれた年だぞ。祖父もまだ生きていたころだ。


 ひつまぶし、うなぎ! うなぎは駿河湾産ですって、おいしそーー!


 が、予算的に厳しいのでアジフライ定食に……。

 アジのたたきも単品でつけるというアジ尽くし。豚汁も付いてきて、おいしかった。


藤沢駅までロードで走って東海道線で帰る

 国道1号線を海沿いに東に走り、出発地点の藤沢駅へ。国府津駅周辺を20キロ、それ以外の移動で80キロ、合計100キロ走った。


 夕日の当たる江ノ島がキレイ。

 というわけで国府津駅(小田原市)、いかがだったでしょうか。なんもねーだろーと思っても、行けば何か必ず発見があるもの。そして、こういう旅は自転車が最高の移動手段です。ロードバイク、オススメです。


 国府津に行こうず!


次回予告

 千葉県の「我孫子(あびこ)駅」に予備知識なしで行ってきます!


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